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㈱茨城生科研・AGRI WORLD

イチゴ栽培管理~初期の育苗管理について

2022.06.27 07:59

平素は茨城生科研に対し多大なる御支援とご愛顧を賜りまして、誠に有難く御礼を申し上げます。

本日6月27日月曜日。記録的早さで

梅雨が明けてしまいました。

まだ6月だと言うのに、すでに記録的な暑さが連日襲ってきております。

ウエザーニュースの天気予報だと太陽のマークがギラギラしております(いかにも暑いって感じ)

まだまだ体が暑さに慣れていないので、この急激な温度上昇により、熱中症になる危険性が高まっております。

出来れば、日中の作業は控えるようにしていただいた方が良いと思いますが、やむを得ず作業を行う場合は、こまめな水分の補給と休息をとるように心がけてください。

そして、一番は「少しは大丈夫」と無理してしまうことが、一番危険ですので、無理は全体にしないて、ちょっとでも体調に異変を感じたら作業を中止して、休んでください。

本日は、「イチゴの初期の育苗管理について」アップしていきます。

一部前回のと重複する点もあると思いますが、ご容赦ください。

ではまず、

「親株の肥料切れに注意しましょう」

今年は、切り離しやさし芽に気温が特に高温になっております。このような年には、お盆時期の不時出蕾が出やすくなります。親株の肥料切れに注意して不時出蕾を予防してください。特に直受けの場合は、後半の親株の肥料切れが多くみられます。この時期に窒素が切れるとお盆のころの不時出蕾の原因になります。切り離しまでしっかり追肥を行ってください。

液肥の場合は、最低1~2日おきにアミノキッポ300倍液をかん水してください。自動かん水の場合は、あまり高濃度でかん水するよりもEC0.5~0.8程度の濃度の方が良い苗がとれます。

粒状の肥料の場合は、追肥用の化成肥料のような即効性の肥料を2~3週間に1回程度採苗の終了までしっかり追肥を行ってください。

有機肥料は、コバエやカビなどの発生の原因になりますし、ロングタイプの肥料では肥効が遅すぎてランナーの発生が良くありませんので注意してください。

「葉とランナーの管理」

病虫害の蔓延防止に次郎苗の根が張ってきたところから親株の葉の整理を行ってください。個々の芽に2~3枚の葉を残してあげれば問題ありません。特に今年は、親株のうどん粉病やハダニが多くみられますので必ず行ってください。

また、切り離しが遅れた場合は、大きくなった太郎苗や次郎苗の葉数も2~2.5枚程度に整理してあげると苗のそろいが良くなります。

イチゴの新しい根は、葉かきをしたあとの三日月型の切り口から発生しますので、葉柄の途中から切断したり、きちんと葉が根元から取れていない場合は、新しい根っこが出てきません。新しい根っこを増やしたい場合は、きちんと根元から取ってください。また、イチゴの葉がきちんと大人になって仕事をするのは展葉20日頃からです。育苗期は4枚以降の葉をしっかり残すように葉を管理してください。

「遮光について」

今年は、気温が非常に高い予報が出ております。ちょうど、さし芽や切り離しの時期になってきます。しっかりと遮光を行い、苗にストレスを与えないように気を付けてください。また、特別気温の高い日には、切り離しやさし芽の作業はなるべく行わないで、少し作業が遅れたとしても、天気の落ち着いた時期まで待って作業を行ってください。

最近は、夏の高温のために夏場に遮光をかけたまま採苗、育苗するようになってきていますが、育苗期に関しては、しっかり日を当てて育苗した方が、徒長の抑制ばかりではなく、頂花の花質や腋花の分化の揃いにも良い影響があるようです。なるべく育苗中は遮光資材を上手に利用して、真夏日の日中以外はなるべく光を当ててください。