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あまぐりキッチン

哀愁のオレンジ色

2022.06.27 10:40

びわがもう終わりの頃ですね。


びわを見たら思い出すのが、高校のびわの木。

高校の本館のグラウンド側辺りだったと思うのですが1本だけありました。

体育の時間やグラウンドに出た時に、そのびわの木を見ては

「蕾が出来てきたなぁ。」

「花が咲いたなぁ。」

「実が出来たなぁ。届くかなぁ。」

とずっと眺めてました。

そして、黄色くなり始めたころ

「食べられるのそろそろかな。」

と思うと

その翌日には、もう、ない。

実が全てなくなってるので、故意に誰かが収穫したものかと。

そのがっかりさと言ったら。

 

結局3年間、同じように見守り続け、1度も口にすることなく卒業しました。

採ったの、食べたの、誰?謎です。

6年前、中学3年だった長女が、私の母校に高校見学に行くことになり付き添いました。

保護者としての見学を装い、陰のミッションは、そのびわの木に会いにいくこと。

ワクワクして出かけました。

 

古い校舎はそのままでしたが、びわの木はもうありませんでした。

思い出が一つ無くなった気がして寂しくなったのですが、

売店のおばさんは私のことを覚えてくださっていて、驚きました。

「あぁあなた、あのコロッケパンの。」

当時からどれだけ食いしん坊だったんでしょう。

そのコロッケパンも、もう売店からなくなっていました。

 

同じクラスだった夫に

「この辺にびわの木あったよね?」

と聞いても覚えてなく。

10代男子って植栽になんか興味ないですよね。仕方ないかな。


そして高校を卒業してから30年経った今でも、びわを見ると思いだすのです。

「あー、あのびわが食べたかった。」

どんなに高級なびわを頂いても、あの日あの時のびわが、私には最高のびわなのかもしれません。


あぁ、哀愁のオレンジ色のびわ。