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AI AF Zoom Nikkor 70-210mm F4-5.6D

2022.07.08 15:53

このレンズは、1990年代前半に販売が開始された普及版の望遠ズームレンズである。

一眼レフの初心者が最初に買う望遠ズームレンズとして、よく売れたみたいで、中古市場で多く見かける。中古の販売価格はとても安い。

画質はそれなりである。


このレンズが属するDタイプのAFニッコールは、距離エンコーダを内蔵しており、スピードライトの自動調光において距離の情報を反映して調光できるようにしたレンズである。ほとんど同じ外見で距離エンコーダを内蔵しないタイプ(いわゆるsタイプのAFニッコール)もあるので、注意が必要である。



AI AF Zoom Nikkor 70-210mm F4-5.6Dの気に入っている点を挙げると次のとおり。

・ 近距離から中距離の被写体においては、絞り開放から良好な解像度。

・ 当時のこの焦点距離のズームとしてはコンパクト。

・ 最短撮影距離が1.2mであり、比較的アップの写真を撮ることができる。


このレンズを使っていて気になる点は次のとおり。 

・ コントラストは強め傾向であり、影となる部分は暗く落ち込む描写となる。

・ 70mm側の、画面両サイドの画質はよくない。両サイドにおいて像が崩れる。絞り込んでも改善しない。

・ 遠距離の被写体の場合、絞り開放ではフレアが多く、解像度は低い。絞ると改善する。



このレンズは、比較的近い被写体を望遠撮影するときに、良好な性能を発揮するようである。おそらく人物撮影向きの設計になっている。

また、コントラストは強めの傾向があり、エントリーユーザーが好む描写傾向になっている。

画質はそれなりであるが、中古市場の価格はとても安いので、望遠ズームが必要だが予算が限られる人にとって、よい選択肢である。



【スペック】

レンズ構成: 9群12枚

最小絞り: 32

最短撮影距離: 1.2m

フィルターサイズ: 62mm

最大径×全長: 73.5mm×108mm(116mm)

重量: 600g

フード:    HN-24(別売)



作例1 焦点距離70mm、絞りf8

作例2 焦点距離190mm、絞りf5.6