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色彩

生2周目〜ツイステの世界でやり直し〜㉙

2022.07.04 03:49

第二十九章〜オーバーブロット〜


数日後、学園長に呼び出され学園園長室にいた。

「それで、学園長話って?」

「以前、全てお話出来てなかったので。」

もしかしてー。

「トレイさんのことですか?」

「ええ。まずブロットについてお話しますね。…グリムくん。私に一回火を吹いてみなさい。」

「フナッ!?」

…魔法を使う事が、ブロットと関係あるって事か。というかブロットについて知らないし。

「ブロットって?」

「ブロットと言うのは、魔法の使用に伴う廃棄物の様なものです。」

「つまり、生ゴミか。」

「違います!」

「じゃあ、便。」

「…では、生ゴミで。

魔法は魔力を消費して発現し、同時にブロッドが吐き出されるー。」

「やっぱり、便ですね。」

「…。有志以来、現在に至るまでブロットについてはさまざまな研究が進められていますがー。」

無視されたー。どんだけイヤだったんだ。

「その存在は謎が多い。1つだけハッキリしているのは非常に毒素が強く、溜めすぎると魔法士の心身を害するということだけ。」

「…いや、魔法使うのも大変って言うかむしろ使わない方が良くないですか?」

「大きな力にはリスクが伴う。どんなに優れた魔法士も、無尽蔵に魔法を使えるわけではないんです。」

…リスクとか言うけど、リスクない方良くないか?学園長ってギャンブル好き?

「さてブロットについては実際に感じた方が早いでしょう。…さぁ、戦闘の準備を。」

「…ホントに大丈夫なのか不安なんだゾ!」

「大丈夫だよ。グリム、多少丸焦げになっても許してくれるよ、許可出したのあっちだし。」

「…貴方は、私をなんだと思っているのです?まぁ、良いでしょう。」


学園長は、ビンを取り出してそれを飲むとゴーストの姿になった。

「さぁ、攻撃をー。」

「ユ、ユウ!」

「大丈夫だよ、アレ学園長だし。」

「では、行きますよ?」

そう言うと、いきなり出てきた。

「フ、フナ〜!!」

スカッ!

「ふふッ。当たりませんよ?」

…成る程。

「…ゴーストには実態がない。

影とかないし、来る場所を判別するのは難しい。」

「ええ、その通りです。」

そう言うと、また出てきた。

「フナ〜!」

スカ!

うーん、やっぱり厄介。

来る場所が分かる匂いとかー。

そうだな…、まぁ使って見る価値はあるか。

「ふふっ!」

「えい。」

そう言って、ゴーストの姿をした学園長に胡椒を振りかけた。

「ブッ!いきなりなにをするんですか!!」

「今だ、グリム。」

「了解なんだゾ!」

「卑怯です!」

そう言って消えた。

「…グリム、胡椒の匂いとか。

幽霊に匂いとか付くか分からないから、

賭けなんだけど。」

「くんくん…。そこなんだゾ!!」

…ゴーストに匂いってつくんだ。

いや、この胡椒サムさんの所で買ったヤツだし普通の胡椒じゃない可能性あるけど。

見事にグリムの吐いた火が、ゴーストに化けた学園長に当たった。

「…成る程、実力は理解しました。」

「じゃあ、もう?」

「ええ。」

そう言うと、学園長はいつもの姿に戻っていた。


「では、先ほどの説明の続きですが、グリムくん首輪についた魔法石をみてご覧なさい。」

グリムの魔法石を見ると、なんか汚れているな。

「ふなっ!?オレ様の魔法石、なんか薄汚れているんだゾ!?肉球で擦っても汚れがとれねぇ!」

「…不良品?」

「失礼な!ちゃんとした純正です!!

コホンッ!魔法石についているインクを垂らしたような黒いシミ。それこそが魔法を使ったことにより生じたブロットです。」

「魔法を使う度に現れるとなると、大変ですね。何か解消する方法は?」

「充分な休息を取れば、時間経過と共にブロットは消えていきます。魔法石は魔法の発現を助けてくれるだけではなくブロットが直接術者の身体に蓄積されないようある程度肩代わりもしてくれる素敵なアイテムなのです。」

…そんな無敵なアイテム存在するのかな?

なんかリスクとかありそうな気もするけど。

「学園長は「ある程度」とおっしゃっていました。つまり、全てはカバー出来ない訳ですね。」

「うっ!」

「ふ、普通はよく食べよく寝れば治ります!」

「つまり、例外があると。」

学園長は、ガックシと肩を落としながら俺をみた。

「…貴方、性格悪いー。」

「ありがとうございます。」

「最後まで言ってません!

全く!ごく一部の例外を除いて、ブロットの許容量にさほど差はありません。ローズハートくんのように魔力が多い人ほどブロット蓄積にば細心の注意をはらわなければならない、ということです。」

「…汚れが溜まっていたのは、リドルだった。それを見たトレイさんが代わりに肩代わりした。」

「…そうですね、本来ならローズハートくんがオーバーブロットしている筈だった。ローズハートくんは、魔法を使い過ぎていましたし。そして、ブロットの蓄積量は魔法士自身の精神状態に大きく影響を受けます。

怒り、悲しみ、恐怖、混乱…そういった負のエネルギーを抱えているとブロットが非常に溜まりやすくオーバーブロットを引き起こしやすくなる。」

「なるほど、俺が言い過ぎたから爆発したと。」

「そうです…ってなにしてんです?貴方?」

「いや?リドルをちょっと追い詰め過ぎたかなって…。」

「絶対、ちょっとじゃないでしょう!!」

「まぁ、それは置いといて。

オーバーブロットしているトレイさんの背後に現れた影、アレはなんだったんです?」

「あれは負のエネルギーとブロットが融合して現れる化身だと言われていますが…実際のところ、詳しいことは分かっていません。

オーバーブロットについては未知数なことが多い。なにせ事例がそう多くありませんから。」

あんなこと、何度もあってたまるかって感じだがー。

「クローバーくんは幸いにもその場で正気に戻すことが出来ましたが、もしあのままだったら…。」

来そうだな。

「グリム、耳押さえて。」

「なんでなんだゾ。」

「早く。」

「分かったんだゾ…。」

グリムと、俺が耳を押さえ始めた瞬間ー。

「あぁーーっ!考えたくない!

恐ろしい!」

「…ユウ、お前予知能力とかあるんのか?」

「ないよ。」


「失礼、つい取り乱してしまいました。

長々とお話しましたが、魔法の使用には常に危険が伴う、ということです。

ゆめゆめお忘れなく。」

この世界の魔法、気軽に使えないな。

…まぁ、俺は魔法が使えないし、気にしなくて大丈夫だけど。他のみんなは心配だな。またオーバーブロットが起きないように気を配っておくか。

「という訳で、優しい学園長の特別授業はここまで!さ、さっさと教室に戻ってください。」