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アカミミガメ

2022.06.29 01:48

https://tanba.jp/2020/06/%e3%80%8c%e3%83%9d%e3%82%b9%e3%83%88%e3%80%8d%e3%81%ab%e3%80%8c%e3%83%80%e3%82%a4%e3%83%a4%e3%83%ab%e3%80%8d%e3%80%80%e5%a4%96%e6%9d%a5%e3%82%ab%e3%83%a1%e9%a7%86%e9%99%a4%e3%81%ab%e5%b8%82/ 【「カメポスト」に「カメダイヤル」 外来種駆除に市が設置 「根絶へ市民の協力を」】より

兵庫県丹波篠山市は市内で捕獲された外来種のミシシッピアカミミガメを引き取る事業をスタートし、同市北新町の国史跡・篠山城跡内に「カメ回収ポスト」を設置したほか、市職員が引き取りに出向くための「カメダイヤル」を開設した。アカミミガメは同城跡南堀にあったハスの群落を消滅させた原因の一つとされ、市が数年前から駆除に乗り出しており、全国でも例のない「根絶」に近づいている。市は、「産卵期で陸に上がってくる時期。アカミミガメには申し訳ないが、在来種を守るため、市民のみなさんにも協力してもらいたい」としている。

カメポスト

5―7月ごろにかけて水辺から陸に上がって産卵することから、残るカメの駆除に市民の協力を仰ぐ。

 水を張り、網とふたを付けた「ポスト」は、同城跡三の丸西駐車場入り口付近に設置。7月末まで試験的に設置し、市民が捕獲した際、自由に入れてもらう。平日は毎日、職員がポストをチェックする。

 市民が捕獲し、「カメダイヤル」(市農都環境課直通)に電話を入れた場合は、カメの特徴などを確認し、市役所に持ち込んでもらうか、職員が週1回程度、引き取りに出向く。

 引き取ったカメは環境省の手引きに従い、適切に処分する。同市は、神戸大学と連携してカメを堆肥に活用する方法も採用している。

ミシシッピアカミミガメ

ハスの復活プロジェクトを展開している市は、2014年から駆除を始め、今年5月までに1311匹を駆除。対策が功を奏したのか、昨年、15年ぶりにハスが開花し、現在、1割程度が復活している。

 その後、わな1基当たりの捕獲量の推移から、堀の中には残り100匹程度がいると推定しており、狭いエリアとはいえ、「根絶」に近づいているのは全国でも例がないという。

 市は、「低密度で管理できているが、手を緩めるとすぐに増える。ぜひ、市民のみなさんにも関心を持ってほしい」と呼びかけ、「飼育している人は、最期まで大切に飼って」と話している。

 ミシシッピアカミミガメは顔の赤い模様が特徴。幼体は鮮やかな緑色をしていることから、「ミドリガメ」とも呼ばれる。1950年代に北米から持ち込まれ、1966年には菓子の景品に利用されるなど、ペットとして大量に流通。90年代半ばには年間100万個体が輸入されていた。

 飼育しきれなくなって捨てられたり、逃げ出したりして野生化と定着が進行。北海道と南西諸島などを除く全国の野外に800万個体が生息していると推定され、地域によってはアカミミガメが「最も普通に見られるカメ」になっている。

 雑食性で、篠山城跡のハスをはじめ、在来の水生植物を食べつくしてしまったり、鳴門市では食害によって特産のレンコン(ハス)の収穫量が減少するなど、農業面への被害も出ている。

 また、繁殖力が非常に強いことから他生物にも影響を与え、ニホンイシガメなど在来のカメは絶滅の危機にひんしている。

 このため、環境省・農水省の「生態系被害防止外来種リスト」で、「緊急対策外来種」に指定されている。


https://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/akamimi.html 【アカミミガメ】(2022年5月27日更新)

ホーム 外来種問題を考える 注目の外来種 アカミミガメ

令和4年1月に「中央環境審議会」で取りまとめられた「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の施行状況等を踏まえた今後講ずべき必要な措置について(答申)」において、「アカミミガメやアメリカザリガニのように、我が国の生態系等に大きな影響を及ぼしているにもかかわらず、飼養等を規制することによって、大量に遺棄される等の深刻な弊害が想定される侵略的外来種については、一律に飼養等や譲渡し等を規制するのではなく、輸入、放出並びに販売又は頒布を目的とした飼養等及び譲渡し等を主に規制する等の新たな規制の仕組みの構築や、各種対策を進める必要がある。」とされました。

上記の答申を踏まえて、現在、検討を進めているところであり、令和4年5月に成立・公布された「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の一部を改正する法律」には、今後新たに指定する特定外来生物については、当分の間、政令で、特定外来生物の種類ごとに一部の規制を適用除外とすることを可能とする規制手法の整備が含まれています。具体的な規制の内容については、上記の改正法の施行に向けて、今後更に検討を進め、政令等により定めていく見込みですが、いま飼っている個体は、野外に放したり捨てたりせず、最後まで飼い続けるようご協力をお願いいたします。

詳細については、こちらのページに掲載されている改正法に関する資料をご覧ください。(令和4年5月18日時点)

アカミミガメとは

生態

原産地:米国南西部

大きさ:最大背甲長は雄20cm、雌28cm(2.5kg)で在来のニホンイシガメ(1kg前後)より大型

食 性:雑食性(魚類、甲殻類、水生昆虫、水草等)

わが国への移入の経緯・状況

1950年代後半から幼体を「ミドリガメ」の通称でペットとして輸入

1990年代半ばに輸入量は年間100万匹であったが、近年は5万匹以下

全国の世帯における飼育数は約110万世帯で約160万匹と推定(2019年)

分布状況・生態系への影響

ペットとして飼育されていた個体が野外に放たれることなどにより、北海道から沖縄まで全都道府県に分布。

在来のカメ類と餌や日光浴場所等を巡って競合し、定着地域では在来のカメ類や水生植物、魚類、両生類、甲殻類等に影響を及ぼしていると考えられる。

レンコン畑のレンコンの新芽食害等の農作物被害の報告がある。

アカミミガメの規制の検討

アカミミガメについては、生態系等に被害を及ぼすことが懸念されることから、2005年の外来生物法の施行に合わせて法律に基づく特定外来生物への指定が検討されましたが、野外での繁殖が確認された事例が少ないこと、大量に飼育されており指定により野外への大量遺棄が発生するおそれがあること等の理由から指定が見送られました。

しかしその後、野外での繁殖確認事例の増加や、在来水生植物の食害、在来種ニホンイシガメへの影響、農業・水産業等への被害の知見が集積され、2015年3月に環境省及び農林水産省が作成した「生態系被害防止外来種リスト」において、「緊急対策外来種」に位置づけられました。

現在アカミミガメは都市部を中心とした水辺環境に蔓延し、きわめて身近な生き物となっている一方で、自然度の高い地域にも侵入し地域の生態系に影響を及ぼしつつあるなど、外来種問題を考える上で象徴的な存在となっています。また、依然として一般家庭で大量に飼育されている現状があります。こうした状況を踏まえ、下記のアカミミガメ対策推進プロジェクトにおいて規制の検討を行ってきたところです。具体的な規制の内容・開始時期については未定ですが、上記の課題等も踏まえ十分に議論を行った上で、早期に進展できるよう引き続き検討していきます。

*緊急対策外来種:対策(防除、遺棄・導入・逸出防止等のための普及啓発など)の緊急性が高く、特に、各主体(国、地方公共団体、国民など)がそれぞれの役割において、積極的に防除を行う必要がある外来種。

アカミミガメ対策推進プロジェクト

プロジェクト概要

アカミミガメによる問題を解決するためには、アカミミガメの流通、個人による飼育、野外における防除等の様々な場面における様々な主体による理解の向上や対策が必要です。

アカミミガメによる生態系等への悪影響のない(小さい)社会を実現するため、アカミミガメ対策の目指すべき方向を示すと共に、4つのプロジェクトを進めることで実現を目指します。

調査・計画プロジェクト(影響緩和の技術確立と計画策定)

生息状況、悪影響、影響が生じている又は生じやすい地域・生態系の把握。防除技術や体制等の検討、役割分担等を含めた計画の策定。

3原則プロジェクト(終生飼養の推進)

飼養のあり方の認識の向上、野外個体の人為による増加・移動の回避。(※3原則=入れない、捨てない、拡げない)

規制検討プロジェクト(段階的な規制)

十分な周知期間を確保した上で、輸入及び飼養等について、捨てガメが生じないような段階的な規制の検討。

防除プロジェクト(野外からの排除)

調査・計画プロジェクトを踏まえた防除体制の構築、国・自治体・市民団体・個人等の協力による広域的な防除の推進。

参考:「アカミミガメ対策推進プロジェクト」の公表について(お知らせ)

調査・計画プロジェクトに基づく取り組み

全国各地で実施されている防除の取組み等を通じて得られた知見や、最新の科学的知見をもとに、地域でアカミミガメによる影響をなくす(小さくする)ための手法をとりまとめた手引きを作成しています。

アカミミガメ防除の手引き[PDF 11.5MB]

はじめてみよう!アカミミガメ防除マニュアル[PDF 3.2MB]

3原則プロジェクトに基づく取り組み

終生飼養を進め、捨てガメをゼロにすることを目指します。

(公財)日本自然保護協会、認定NPO生態工房等と連携し、終生飼養を呼びかけるためのポスター、チラシ、普及啓発ツール、学習ツールを作成しています。

チラシ(A2、両面):「大きくなってもいっしょにいるよ」[PDF 1.9MB]

ポスター(B2、片面):「大きくなってもいっしょにいるよ」[PDF 796KB]

カメの観察会をしよう!ピクチャーカード

かめのぬいぐるみを作ろう!かめぐるみ

教材:アカミミガメを知ろう!

普及啓発用地図「各地で進むアカミミガメ防除取組マップ」 [PDF 1.52MB]