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FIVとFeLV

2018.01.19 11:50

こんにちは😊


寒波の影響の残る新潟…

寒いですが、前回の寒波ほど雪はひどくないです⛄️




本日は、よくご質問をいただくことのひとつ


FIV(猫免疫不全ウイルス感染症)FeLV(猫白血病ウイルス感染症)

について🐱


よく、猫エイズと猫白血病と言われる病気です。


※長文です



この2つは、どちらも猫同士でうつる感染症です☠️

人や犬には感染しません🙌


まずFIVについて。

FIVウイルスに感染している猫は、唾液中にウイルスを排出しています。喧嘩などで唾液中のウイルスが他の猫の血中に入ったり、FIVウイルスを持つ母猫から出産されることで、感染が成立します。

食器やグルーミングなどでは感染しません。


感染するとすぐに死んでしまうわけではなく、長い潜伏期間に入ります。

しかしストレスがかかったり高齢になったりすると発症し、貧血や口内炎など様々な症状を引き起こします。

残念ながら発症してしまうと、今のところ有効な治療法はありません。


FIVの場合は、咬みあう喧嘩をしなければ感染しないため、相性の良い猫同士は一緒に暮らしていても感染しないことが多いです✌️


また、ストレスの少ない環境で過ごせれば発症を遅らせることができるため、長生きする子も多いです😸

私にとっての初めての飼い猫、トラ。

FIV陽性でしたが、17歳(人でいえば約85歳)まで長生きしました❗️

彼から学んだことは本当に多くて、今でも私の原点です💡



一方のFeLVウイルスは、唾液だけでなく涙や鼻汁などにも含まれています。

こちらは、グルーミングや食器などで感染するのでご注意ください‼️

そのためFeLVに感染した猫は、健常猫と分けることが必要です💦


また、病気としてはこちらの方がFIVよりも怖いです😱

FeLVの多くは2歳までに発症し、残念ながら多くは3歳になるまでに亡くなってしまいます。

発症すると、やはり有効な治療法はありません。



この二つの病気は猫同士で感染するため、

里親探しをする猫は譲渡前に検査をしておくことが望ましいです✨

検査は簡易キットが普及しているため、どこの病院でも簡単にできてすぐ結果がわかります❗️

(血液検査なので、数滴採血させていただきます。)



当院で使っている検査キットはこちら☝️

『キャットラボ』です🐱

2滴分の血液で検査ができ、10分で結果が出ます✨


メーカーさんに問い合わせたところ、

このキットの特異度(検査の正確性みたいなもの)は97%💡


信頼度は高いと言えますが、

大事なのは「100%ではない」ということ❗️


また、子猫は母猫からの免疫抗体が体に残っているため、

正確な結果が出ないことがあります🙅

生後半年くらい経てば母猫からの影響は無くなるそうですが、個人差があります💦


あくまでも簡易キットなので、

検査結果に疑問が残る場合はより正確な外注検査をオススメします🙇‍♀️


ちなみに、この2つの病気はワクチンがあります💉

ワクチンの防御率は、7〜8割ほどです。

それなりに予防できそうですが、隔離すれば100%予防できるため、

ワクチンによる予防よりも隔離が推奨されています。

しかし様々な事情により隔離が難しい場合は、ワクチン接種をオススメいたします💡



世の中には色んな病気があり、

治せない病気やよくわからない病気もたくさんあります😷


そんな中でも大切なことは、

①正しい知識を持つこと

②その上で動物と向き合うこと

だと思っています。


今はインターネットで少し調べれば、山ほどの情報が溢れている時代。

便利ですが、それらが全て正しいとは限りません💦


「その病気は人にもうつるの?」

「すぐ死んじゃうの?」

「何にもできないの?」


落ち着いて、正しい知識を正しい場所から得ましょう‼️

その中から、自ずと出来ることが見えてきます💡


あなたとその家族が正しく病気と向き合うために、

お近くの動物病院を活用してください🙇‍♀️


人と動物が幸せに過ごせることが、我々獣医師の一番の望みなのですから✨