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말, 시, 이야기 by 김종현

2. 一日の終わり

2018.01.20 06:56

捕まえられないほど過ぎるのが時間だ。

彼と別れたその夜から時間は休むことなく流れていったが、彼の最後の挨拶の言葉はまだ彼女の耳元でぐるぐると回っていた。


'お元気で。'


倦怠期に耐えられない男は別れを吐いた。

2人がともにした最後のその瞬間の言葉が、自身の挨拶とは彼らしい別れであった。

限りなく利己的でありながら、限りなくロマンチックな。


彼と別れたあと、女の時間はあるときは一日ずつ、あるときは数ヵ月ずつ、過去に帰って男とともにした思い出を一人で歩いた。しかし現実の時間は悲しくも、どう見ても当然、退屈な日常の首枷を脱することができなかった。いや、むしろもっと忙しく一日一日を過ごしていった。もう昔の恋人になった彼を慕う彼女自身に、まるで罰を下すように。そして別れとともに5年ぶりにまた訪れた睡眠障害は彼女の日常をさらに重くした。


'どうかしてる、どうかしてる。遅刻だなんて。'


がらくたがいっぱいの鞄を手にし、建物の中で走る彼女の後ろ姿に焦燥さがにじみ出た。スタジオに入ると撮影はすでに進行中だった。彼女は自身の遅刻を人々に見つからないように自然に挨拶を交わした。


"おはようございます!"


"はい、おはようございます。"


女は短い時間でスタッフ数名と愉快な挨拶を交わしたあと、スタジオ裏のテーブルに席を取って座りコーヒー一杯で心を静めた。

彼女は記者で、今日はちょうどカムバックを控えた歌手とのインタビューがある日だ。


'質問紙はここにあって・・・・・・録音機も・・・・・・あって・・・・・・何か見落としはないね?'


インタビューのためにテーブルの上を細かくセッティングする女。忙しなく出た日にしては一日の始まりが大丈夫だ。


"お疲れさまでした。"


撮影が終わるや否や今日のインタビューの主人公がスタッフたちと挨拶と握手をしていた。

すぐに彼女の順番が始まるのだ。


"こんにちは。撮影している姿よく見ました。インタビューもよろしくお願いします。"


"はい、よろしくお願いします。"


彼は明るく笑っていた。


"それではもう始めましょうか?"


彼女はノートブックと録音機をつけてじっくり質問を始めた。

新しいアルバムを発表する歌手は、慎重な姿でインタビューに臨んだ。自身が作り出した創作品に対する愛情と情熱が溢れる彼の姿に、彼女は誰かが見えるようだった。アルバムの話を十分に交わしたあと、彼女はテーマをつけて彼の日常を問うことにした。


"ところだった質問のように聞こえるかもしれませんが、スケジュールが終わったら主に何をしますか?"


"そうですね。平凡でも大丈夫ですか?"


"はい。全て良いです。"


"うん・・・・・・とりあえず家のパスワードを押してドアを開けば、しっぽが落ちるほど喜ぶルーがいます。"


"ルーですか?"


"あ、飼い犬です。家族です。ダックスフント。愛嬌が多い奴です。ルーの他にもしばしば姉か母が起きているけど、ラジオが終わって家に帰ると深夜2時半くらいなので普通はみんな寝ています。"


彼は手の動作が大きく、物静かだが豊富な表情で一日の終わりを思い浮かべて話した。


"犬だけだと、少し悲しいですか?"


女もいたずらするようにもうちょっと雰囲気をよく作る質問を続けた。


"はは、そうかもしれないです。それでも大丈夫です。僕を歓迎するものたちはまだかなり残っているから。"


"まだ何かありますか?"


"家に到着するとだるくてまずベッドに寝ます。横になる僕の姿が遊びの表現だと知っているのか、ルーはいつも僕の背中に乗ります。マッサージをするように肩と背中を踏みます。そんなマッサージ師もいないと思います。そしてキャンドルをつけて、レコードプレーヤーの真空管予熱のために電源を入れます。"


彼女のタイピングが早くなった。


"キャンドルと真空管レコードプレーヤーと・・・・・・高尚な趣味ですね。"


"そうですね。暗くて暖かい感じが僕は好きです。僕にとってキャンドルをつけてレコードプレーヤーを予熱することは '今日一日も終わった' という露骨な儀式です。"


"そして音楽を聞けば一日が仕上げられますか?"


"いいえ。洗わなければなりません。まずお湯を貯めます。半身浴を好むんですよ。インターネットで死海塩を入浴剤として大量購入したけど、どうも騙されたみたいです。とにかく、真空管予熱の時間と浴槽にお湯が貯まる時間の長さが正確に当たります。"


犬、キャンドル、レコードプレーヤーそして半身浴なんて。彼女は、彼はもしかしたらロマンチストかもしれないと考えた。すると再び誰かが思い浮かび、しばらく言葉を続けなかった。


"キャンドルにレコードプレーヤーに死海塩半身浴に・・・・・・もしかして浴槽にバラの花を撒くんじゃないですか?"


彼女はぎこちない笑みを浮かべておどけて話した。


"はは、説明をひとつひとつしたら必要以上にしつこくなるけど、実はとても日常的であることたちです。本当に高尚なふりをちょっとしてみましょうか?アナログレコードプレーヤーには昔の音楽が良いです。ジュリー・ロンドンやジェームス・ブラウン、トニー・ハサウェイのような暖かいおしゃれな人たちの音楽。"


彼女はもう一度軽く笑った。男の言い方と表現法が可愛いと思った。


"半身浴をするときはどんな考えをしますか?"


"うん・・・・・・寂しいという考えをします。時間が2時半を越えているから、誰かと話すにも遅くて、言葉をかけるにも申し訳ない時間なんです。"


彼女はそんな彼が少し哀れにすら感じられた。


"スーパースターの悲哀みたいなことですか?"


"はは、質問にポイントが2つ外れました。僕はスーパースターじゃないし、僕にとって寂しさは悲哀とは違います。むしろ僕は寂しさを楽しむ方です。"


"寂しさを楽しむ?"


彼女はタイピングをするためモニターに視線を固定したまま話を続け、男の視線はやはり遠いところに向けられていた。


"寂しさは、癒されれば簡単に消えるわけではありません。ただ一生一緒に歩く影のようなものでしょう。それでもたまには僕を軽く叩いてくれる何かが必要だけど、僕は先に申し上げたことたちが僕をしっかり抱き締めてくれるので、元気に寂しくしているところです。"


はっきりした答えに彼女はタイピングをやめて彼を見つめ、目が合った。


揺るぎない確信に満ちた瞳。しきりに誰かの顔が彼に重なって見えた。

そのためか?彼らにとって寂しさとは一体何なのかもうちょっと知りたくなった。


"元気に寂しいとは。面白い表現ですね。"


"そうですか?僕はそんなことが必要だと思います。人々は理解することができない僕だけの慰め方。ある日は寂しく、ある日は疲れて、またある日は自らがとても馬鹿らしく情けなくなることもあります。もちろん楽しい日も多いですよ。重要なことは、生きていく日々は終わりが見えないほど長く延びているけど、どんな感情であれ中和させてくれる何かがなければならないということです。嬉しい日も悲しい日も、僕はあれらを欠かしません。複雑な感情たちがじっくりと沈みながら、一日のコンディショングラフがある程度平均値に戻ります。劇的なことを楽しむけど、始まりと終わりは中間がいいでしょう。記者さんも何でも良いです。僕のように複雑にしなくてもいいです。どんな方法であれ毎日同じように一日を整理して仕上げると心が楽です。"


彼女はしばらく考えなければならなかった。

彼が質問に誠実に答えてくれたために、その重さに合う質問を返したいと思ったためだ。こんなときは互いの位置を計算せず、ただ忠実に会話をすればできるということを長年の経験で知っていた。彼女は自身の話をすることにした。


"感情を中和してくれる何かが必要だという言葉に共感します。私のような人々のための歌をひとつ推薦してください。寂しくて、疲れて、またある日は自らが馬鹿らしく情けないと感じる日、こんな日に聞くのに良い歌を。"


"寂しくて疲れて苦しいとき・・・・・・。そうです、この曲が良いですね。今日交わした会話にも通じます。僕の歌の中で '一日の終わり' というのがあります、これを聞いてみてください。誰かこの歌で一日を仕上げてくだされば本当に胸がいっぱいになります。"


男のタイトル曲を最後にインタビューは仕上げになってしまうけど、彼女は彼がもっと気になった。記者という名前で多くの人と会ったが、個人的な好奇心がかかるインタビューイ(*インタビューを受ける人)はほとんどいなかった彼女だった。その男は話をすればするほどもっと知りたくなる不思議な人のようだった。


撮影現場近くのカフェでインタビューの原稿の整理を終えた女は、0時を過ぎて家に帰った。睡眠障害という別れの後遺症を全身で耐えている肉体は、ただ倒れたいと望んでいた。疲れた体をベッドに寝かせて、呆然として天井を見つめていた彼女はふと男の言葉が浮かんだ。


'ある日は寂しく、ある日は疲れて、またある日は自らがとても馬鹿らしく情けなくなることもあります。'


まるで彼女の話のようだった。

ご飯を食べたり散歩をするとき、そして面白い話や悔しいことに、一緒に笑ってくれたり怒ってくれる人がそばにいない事実で彼女は寂しかった。またあるときは、引き止めるふりもしないで愛していた彼をただ離れて送ってしまった自身が、あまりにも馬鹿らしく情けなくなった。一日に何度も感情の坂を走って疲れていた女だった。


'どんな感情であれ中和させてくれる何かがなければならないということです。どんな方法であれ毎日同じように一日を整理して仕上げると心が楽です。'


男の言葉のように、彼女は複雑に絡み合っている自身の感情たちを中和する必要があった。


彼女は疲れた体を起こし、いつかプレゼントでもらったキャンドルを引き出しの隅から取り出し、普段は忙しすぎて見向きもしなかった浴槽にお湯も貯めた。お湯を貯める間、しばらく浴槽に腰をかけた彼女はマッサージしてくれる犬も人もいなかったので、自らのふくらはぎを揉みにっこりと笑った。


'レコードプレーヤーもないけどね。'


ちょっと悩んだが、それが何か関係ないんじゃないかというように携帯電話で歌を見つけた。


'一日の終わり・・・・・・あった。'


今日会った彼が推薦した歌を流し、浴室内に彼の声とピアノの音がいっぱいに響き渡った。なんだか一人ではない感じがした。彼女はゆったりした身ぶりでシャワーガウンを脱ぎながらお湯の温度をチェックした。


暖かくはないが少し熱い温度。

しばらく躊躇っていた彼女はつま先からゆっくり浴槽に浸かった。