修理見積りはバイク乗りに寄り添う事が重要。
転倒などによる修理の場合、ある程度の損傷箇所がある場合、車両を預かり修理見積もりを作成します。その時、うちのお店ではすべての修理箇所を提示して、そこからお客さんの希望にあった修理提案をしております。なぜなら最小で見積もりするより、最大で見積もりしたほうが、修理箇所の確定が出しやすいから。あとはお客さんの考えによって直し方は千差万別となっていきますので。
こんにちは。三重のカワサキのバイク屋の今西です。バイクの損傷箇所の修理って非常に難しい判断が迫られます。なぜなら、
1、すべてを修理すると金額がすごく高くなる
2、お客さん個々の価値観の違い
3、直す箇所の考え方で交換もしくは修正となる時がある
まずは1ですが、すべて損傷した部品を交換する方法。これは分かりやすいのですが、やはり金額がすごくかかります。例えば5mm程度の擦り傷でも交換するのか?普段は見えないところの部品だけど下を除くと確かにキズがある・・・これはもうお客さんと確認しながら交換部品を決めていかないといけない感じです。
(上の写真みたいに割れていたりすると、交換ですよ!と僕たちも言いやすい・・・)
次に2ですが、簡単に言うと、キズが気になる人、全くキズが気にならない人です。例えば、通勤に使っているバイク。どうしても駐輪場に置いてあり、自転車などでこすれキズがついている時、例え損傷したときにキズがついていても、まぁそのままで・・・ということになります。反対に、週末のツーリングしか使用していない場合でいつもピカピカにしていると、ちょっとのキズでも目立ってしまい、交換となる場合があります。
最後に3ですが、部品を交換すると部品を修正して直すという2つの選択肢があるんです。カウルは小さな傷ならば、コンパウンドで見えにくくすることができたり、カウルなどを止めているステーでも軽く曲がっただけならば、プライヤーで引っ張って修正して元の形に戻すこともできます。
つまり、バイクの損傷具合によってなんとでも修理や修正ができてしまいます。何通りにも整備の仕方が分かれます。何通りにもできてしまうので、とりあえずすべての損傷箇所を見つけ出し、お客さんの希望にあった修理内容にしていくということなんです。
そして損傷箇所の修理するところが決まってから、工賃(作業時間)の算出を開始します。工賃の算出も同じような場所を交換するときには、相殺工賃という考えがあり、(2個の部品をそれぞれ変えると、それぞれの工賃が発生しますが、同じ分解して取付する場合には、手間が一度で済むという考え)部品が決まってから工賃が決まるってことです。
なんか超マニアックな話ですが、伝わったかな?ちなみにどれだけ正確に損傷箇所の部品を列挙しても、それが全部出ない時もあります。整備中に損傷による部品の破損が起きて交換部品がどうしても増えるときはあるかな・・・。