タイドラマ「Bangkok Breaking / バンコク・ブレイキング」(2022年)Netflix おすすめ キャストとあらすじ
おすすめ度:★★★★☆ 地下組織にゾクゾクしっぱなしのドラマです!
Netflix(ネットフリックスオリジナルシリーズ)から出たバンコクを舞台にしたタイ語のドラマ。慈善団体と地下組織、薬物取引に不審な死など、急成長する大都市に潜む「闇」をテーマにしたハードボイルドな作品。映像が非常にスタイリッシュに作られていてとにかくカッコよく、とてもタイのドラマシリーズとは思えないくらいです。時代は変わったというか、タイのエンタメシーンでのポテンシャルの高さを感じる内容です。1話が1時間弱と短いうえ、6話完結のため週末のイッキ見にはとてもおすすめです。
田舎から兄を訪ねてバンコクに上京する主人公ワンチャイを演じるのが人気俳優スコラワット・カナロット(Sukollawat Kanarot)。そこで兄と一緒にレスキュー隊員の仕事をするはずでしたが、その兄が第1話でいきなり事故死。高級車での事故ということになっていましたが、その死に方がどうにも不可解。ワンチャイは兄の死の謎を追うため、半信半疑のままバンコクで慈善団体によるレスキュー隊員の任務をスタートさせます。
ワンチャイと手を組んで、スシャー・マナイン(Sushar Manaying)演じるジャーナリストのキャットが、慈善事業を利用して闇組織の薬物犯罪を見えなくしようとする者たちの正体を明るみに出すために動き出します。ただ、取材の仕方が甘かったり、ただ単にソーシャルメディアを使ってライブ配信をして騒ぐだけだったりするので、あまりジャーナリストっぽくはなく、単に正義感と好奇心の強い女の子といった感じに見えてしまうのがやや残念なところ。
とはいえ、独立したメディアが不正を明るみに出すという役割を果たしていたり、SNSが腐敗を駆逐するのに一役買うといったところは、現代のタイ社会をそのまま映し出しているのかもしれないですね。バンコクは東京やシンガポールのように経済的に発展してきてはいますが、政治の成熟というか民主主義の発展という意味ではまだまだ課題もあるようです。