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よみがえった江戸時代の蓮 ~平等院~

2022.07.04 12:57

https://ameblo.jp/karin-ka-ikebana/entry-12493565476.html 【よみがえった江戸時代の蓮 ~平等院~】より

極楽 いぶかしくば 宇治の御寺をうやまへ

蓮が美しい季節に母とデート 平等院へ行きました。

庭園の池の改修工事にともなう発掘調査の折に、江戸時代の地層から発見された蓮の種を、現代によみがえらせたという「平等院蓮」を見に行きましたョ。

家から歩いていける距離にありながら、改めて中へ入るのは十数年ぶり。

久しぶりにみる全貌は、やはりいいもんだ!

庭園に入ると青く生い茂った藤棚。冷たいミストシャワーがお出迎え。

あいにく、鳳凰堂は工事中で拝観できず。

極楽浄土にいざなう「平等院蓮」とは、いかなるものか?期待を膨らませて、いざ。

「平等院蓮」というその蓮は、俗世の煩悩のひとつも感じさせない真っ白な花でした。

残念ながら、前日の雨で綺麗に咲く花がなく、、、

形良く咲く花をようやく見つけたのは別品種。まぁ、今日はこれで我慢しよっ。

睡蓮も美しく、鳳凰堂を彩る花々と極楽浄土の世界を満喫。

雲の隙間から時折射す光。木漏れ日を縫うように、木陰で休みながらゆっくりと散策を終えました。

お土産は、修学旅行生に大人気の消しゴムと、中川政七商店の蚊帳ふきん。

帰り道にまた休憩お茶グリーンティフロートで乾いた喉を潤す。

母とのデートはゆったりペース。

日々の喧騒を忘れさせられる貴重な時間となりました音譜

10円玉に描かれていることで有名な平等院鳳凰堂は、宇治市の観光資源として大変重要な存在です。

聞くところによると、外国人観光客の間では10円硬貨を前にかざし、鳳凰堂を背景に記念撮影するのが流行っているのだとか。

これから電子マネーが普及しコインを扱わなくなるにしたがって、平等院鳳凰堂の知名度が下がってしまいませんように

世界遺産 平等院

https://www.byodoin.or.jp/


https://ameblo.jp/taka-hannari/entry-12288319525.html 【平等院でよみがえる江戸時代の蓮(ハス)の花】より

蓮はスイレン科の多年草で原産地はインドなど。古くに大陸から伝わり仏教とのかかわりが強く、寺院の池などで多く栽培されている。

そんな中で、一昨日のTVニュースが平等院で江戸時代の蓮が今年も咲いたことを伝えた。早速、昨日(29日)に平等院を訪れて鑑賞した。この蓮は平等院固有の品種で「平等院蓮」と呼ばれている。

□ 平等院蓮の生い立ち

10円硬貨裏のデザインでお馴染みの鳳凰堂は、阿字池で囲まれている。平成11年にこの池の発掘調査が行われ、江戸時代後期(今から約200年前)の地層から1粒の蓮のタネが出土。このタネの発芽に成功し、平成13年以降に毎年可憐な花を咲かせているとのこと。

□ 特長と観賞のポイント

平等院蓮は純白の大輪で、葉脈が透き通るほど花弁が薄いのが特長。

大きな鉢で育てられ、鳳凰堂正面の苑路に4鉢が置かれている。この4鉢の蓮には8個ほどの蕾があり、今後も開花が期待される。

蓮の花の開花は3日間程度、このタイミングを逃すと鑑賞が空振りになるので、事前に開花の有無を問い合わせてからの訪問が望まれる。見頃は7月末頃までの模様で、通常の蓮と同様に早朝に咲き午前中に閉じるので、この時間帯での観賞が必要。

□ 他の蓮花の鑑賞

院内の苑路の所々には平等院蓮の他に、約10種類以上の通常の蓮が鉢で展示されていた。また、阿字池には蓮に負けじとばかりスイレンの花も見られた。

□ 平安時代の彩り・輝きがよみがえる鳳凰堂

鳳凰堂は平成24年9月から平成26年3月までの期間、いわゆる平成の大修理が行われ、その姿を見るのは今回が初めて。

建物の柱や扉は赤茶色の顔料「丹土(につち)」で塗り直され、屋根の鳳凰一対や金具などにも金箔が施され、創建当初の平安時代の趣きが取り戻されている。


https://www.itohkyuemon.co.jp/corporate/tuu/tuu000178.html 【第178回 平等院鳳凰堂 『"あの世"に佇む極楽浄土の阿弥陀堂』】より

宇治は都の人にとっての楽園どした

日本人ならおそらく誰もが、子供の頃から親しんできた平等院の鳳凰堂。

平等院は世界遺産に指定され、年間80~100万人が訪れると言われる人気の観光地ですが、みなさんは実際にご覧になったことはありますか?

池の中に、はかなげに立つ阿弥陀堂、通称「鳳凰堂」。

水に映る姿を目の前にすると、10円玉の姿からは想像できない優雅さを感じることができるでしょう。

池の対岸から鳳凰堂を真正面に眺めると、美しいシンメトリーなデザインに溜息が出るとともに、阿弥陀様の尊顔が庭からでも拝めることに気付き、ありがたみさえ感じます。

平等院は、1053年、当時の関白、藤原頼通が創建しました。

父、藤原道長から譲り受けた別荘地を寺に改め、極楽浄土の世界を表現したことで知られています。

しかし、当時の最高権力者である藤原家が、なぜ、政治の中心地である京の都から離れた宇治に、寺院を建てたのでしょうか。

それには「宇治」自体の魅力が大きく関わっていたようです。

宇治川のほとりは、当時の人々にとって、浮世離れした別天地のような存在でした。

貴族の別荘がここに多く建てられたのも、そんな楽園への憧れが強かったからなのでしょう。

『源氏物語』の世界でも、都に住む貴公子たちが宇治を訪れ、宇治川に船を浮かべて管弦楽を楽しむなど、束の間の休息を楽しむ様子が描かれています。

そんな神秘の地、宇治に、藤原頼通も「極楽浄土」のイメージを重ねていたようです。

頼通は、必ず迎える死への不安から、死後の世界を想像し、極楽浄土で楽しく過ごせるように、との願いをこめて、ここで阿弥陀様にお祈りを捧げました。

平等院の阿弥陀堂は、鳥が左右に翼を広げたような建物の外観や、屋根の上の一対の鳳凰像から、のちに「鳳凰堂」と親しまれるようになりました。

1万円札にも描かれている「鳳凰」は、瑞兆を表す幻の鳥。まさに極楽世界にふさわしい鳥だと考えられたのでしょうか。

お寺の方によると、「徳の高い人が生まれる時に、鳳凰が降り立つ」という伝説もあるそうです。

そんな鳳凰を飾るなんて、栄華を極めた藤原家でなければ、許されないことだったのかもしれませんね。

間近で本物の鳳凰や菩薩を観られるんどすえ

実は、現在、阿弥陀堂の屋根に立つ鳳凰は復元されたもの。

本物は、2001年3月に、境内にオープンした鳳翔館に展示されています。

平等院の文化財を守りながら、広く公開する施設が誕生したことで、屋外で毎日風雨にさらされてきた鳳凰も、今は、観光客と同じ目の高さで展示され、細部までゆっくり眺めることができるようになりました。

また、現在、拝観できる人数が制限され、じっくり見ることが難しい鳳凰堂の「雲中供養菩薩像」も、52体中、半分は、鳳翔館に展示されています。

雲中供養菩薩像は、雲に乗った52体の仏様。阿弥陀如来像を手掛けた、平安時代のすぐれた仏師、「定朝(じょうちょう)」の工房で製作されたと言われています。

今にも動き出しそうな躍動感ある菩薩たち。

その姿は、1体1体がすべて違う顔、手の動きで、楽器を奏でていたり、舞を踊っていたり、合掌していたりとさまざまですが、いずれの像からも、「あの世」がいかに美しい風景なのかが伝わってきます。

「雲中供養菩薩像は、定朝のお弟子さん、8人ぐらいで造った作品だと言われています。それを考えると、大仏師、定朝でなくても、当時の人々は優れた感覚を備えていたことがわかります」と学芸員の太田さん。

また、「菩薩の姿とは、空想上のものでしかありません。そのイメージをどこまで立体物として想像できるものか。そんな、現代人が失いつつある感覚を磨くためにも、ぜひ本物を観てください」とも話してくれました。

鳳翔館がオープンする以前は、暗い鳳凰堂の堂内の、高い長押の上に飾られていたため、お顔の様子さえ伺うことができなかった菩薩像たち。

現在は、半分の26体が間近で観察できるとあって、幅広い層の方が、満足して帰られるようです。

通称「雲中の間」は、デザインの美しさもあって、部屋自体が浄土の世界を表現しているよう。

そんな仏様の住む世界が、目の高さまで降りてきたような錯覚に陥ります。

衣装やお花も現代に蘇らせているんどす

今年3月2日、例年通り、「関白忌」が平等院にて執り行われました。

関白忌とは、創建者である、関白・藤原頼通の命日に行われる法要です。

3月という時節がら、宇治に春を呼び込む儀式として地域の方にも親しまれ、今年で937回を迎えました。

今回の関白忌は、住職が珍しい法衣を着て登場したことで、メディアでも大きく取り上げられました。

鳳凰堂の壁画「極楽浄土図」に描かれた僧侶が身に着けている、平安時代の装束「裘代五條袈裟(きゅうたいごじょうげさ)」が平等院に蘇ったのです。

壁画は、1000年の時を経て剥落し、激しく傷んでいましたが、科学的な研究の成果もあって、長い裾、プリーツのような折れた襞などの特徴が判明。

今回の関白忌のために復元し着用したのだそうです。

貴族が仏様の元へ供養に訪れる場面や、極楽浄土の宮殿が描かれたこの極楽浄土図は、現在も鳳凰堂の中に飾られています。

阿弥陀様の背後に描かれている壁画なので、「仏後壁」とも呼ばれています。

鳳凰堂には、ほかにも、壁画が多く残されていますが、いずれも傷みが激しく、当時の姿を想像するのは困難です。

鳳凰堂の建物も、もとは鮮やかな朱色で塗られ、屋根の上の鳳凰も金色に輝いていました。

しかし、現在は風化し、くすんだ木の色となって佇んでいます。

それでも尚、美しい姿を見せてくれる鳳凰堂ですが、当時の姿にも興味がありますよね。

現在、鳳翔館では、往時の鳳凰堂の姿を映像で解説。

極彩色の建物や、天井に貼られていた鏡などを再現しています。

また、自然界においても、貴重なものが復活していました。

平成11年の改修の際に、江戸時代の蓮の種が発掘されたのです。

数年前に無事開花し、「平等院蓮」と呼ばれるこの蓮は、つぼみの時は先端がわずかにピンク色を帯び、花が咲くと純白に色を変える可憐な花。

平等院が種の管理まで厳しく徹底している、門外不出の蓮の花です。

現在、平等院では、その他さまざまな研究を進め、復元事業に取り組んでいます。

いつか宇治がまた、楽園として憧憬され、さらに人々を惹きつける日がやってくるかもしれませんね。

取材協力 : 平等院

〒611-0021 京都府宇治市宇治蓮華116

電話番号 : (0774)21-2861