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SHIMOJO NEW YORK NEWS

ニューヨークは今、7月06日(2年連続人気度 No-1)

2022.07.06 16:42

今回フロリダ州からお伝えします。

ここはアメリカの地図でいうと右下に出っ張った半島になった部分です。

日本は猛暑続きと聞いておりますが、私が来ているのはフロリダ州南部マイアミの手前で、今回の取材地パームビーチは日本でいうと沖縄あたりの緯度の様、亜熱帯の気候です。

ここでは付近のどこを見てもヤシの木が普通に並び、上の方にヤシの実やココナッツがいっぱい付いています。(その二つ、微妙に違うらしいですがよく分からない)


この真夏にフロリダへ来たのは、アメリカの新聞「全国紙USA-Today」が毎年行っている「読者が選ぶ10ベスト」のスーパーマーケット部門で、2021、2022年と連続して第1位に選ばれたマーケット

「The Fresh Market」

最新店が開店したからです。

アメリカ東海岸側を中心に160店舗網で展開するこのチェーンは、昨年大きく業態を変えたリインベント(Re-Invent)の新業態店を本拠地であるノースキャロライナに開店、このパームビーチ店はその第二弾になる店舗です。

ご興味があったらその本文をご覧下さい。

https://www.10best.com/awards/travel/best-supermarket-brand/

10ベストのマーケットのほとんどはShimojo NY News に網羅されています。


160店舗の立地は以下の通りで、アメリカの東側半分か1/3程に集まり、特に右下のフロリダ州に集注している事がわかります。 

定年退職後の高齢夫婦で裕福な層が多いと言われ、食品の購買傾向は良いものを少量、簡単に便利に買いたいという希望に応えられる食品店が求められているのでしょう。


もうちょっと遠くからお店付近の景色を入れて撮ってみました。

店の駐車場の横を見ると建売住宅がずらっと並んだ、複合開発施設の一角である事が分かります。 エリアには数百のユニットの住宅があり所謂中級層が多く住む地域です。  手間の掛からないこの種のアパートは高齢者にも子供が居ないカップルにも最適です。

こちらではこれをアパートメントと呼びますが、分譲であるのでコンドミニアムと言います。 なるほど、だから気温が下がった夕方など散歩中に買い物に寄る人もいる様でした。

付近を見たら当然ですが概して高所得者が住む地域(戸建は$1−2ミリオンがザラ)です。

勿論この駐車場もヤシの木があって、店に近付くと入り口付近は色鮮やかなプランツやハーブが売られ、スイカが積まれ横にはパラソルを立てたテーブルも並びます。

アメリカ特有のまとめ買いをする大量消費を支える安売り店ではないので、ここではお客の要望に合わせてカートも小さいのです。

入り口は色鮮やかに、そして良い匂いを感じさせる広いフローリストです。

ちなみにBGM、全店で常に流されているのはクラシックの音楽です。

ここまではまだ普通の高級志向のスーパーだしこのチェーンの他の店もほとんど同じ。

この店では、リインベントの特徴であるレストラン並みの食事を提供する「スクエアー」が店舗中央に作られています。


COLDの売場は焼き立てパンを使って、出来立て惣菜やハムソーセージを使ってその場でサンドイッチを作ります。 ちなみにこのシステムではほぼ全て店内にある食材で料理をします。

スクエアの一角ではBBQの本場キャロライナのレシピでスモークしたブリスケなど、サイドも二種類付けたらまさに本場式が売られ、今日の夕食は(ホテルで)それを試食してみよう。 ビーフ、ポーク、チキンから選んでサイドの野菜も7〜8種類ある。 ハムとコールスローは別オーダーで、このビーフのBBQセットは$13。 

寿司もピザもその場でTo Order で作り立て、焼き立てを提供、クラフトサンドイッチも全てその場でお客のオーダー通りに作っていきます。


さらに凄いと思ったのはここのカフェで、数種類の入れ立ても用意されてますが、好みを選んで、生のコーヒー豆をローストしてその場でドリップして貰えます。

ここまでやる理由は明白で、スターバックスなどで多くのお客は1オーダー$7〜8のXXフラッペやラテに、何々をトッピング、それにスナックやランチを買えば客単価は$15〜20になる。

何でもベストを目指すフレッシュマーケットが、コーヒーとランチを売るならそのコーヒーチェーンの上を行ける、ここのキッチンには食のプロが集まっていてここのお客層にはそれを求める人が沢山集まっているからです。

愛想の良いバリスタくんに色々教えてもらいました。(翌朝帽子は白になった)

勿論翌日の朝食は、ここで淹れたてのコーヒーとクロワッサン試してみました。

ここまでお読み頂いて、過去にご紹介した幾つかの食品店に似ている事お分かりだと思います。 

いくつも似た様なコンセプトがありましたが特に言わせて頂くならシカゴのドムズです。

https://ny-news.amebaownd.com/posts/19610958

どちらもその道のベテランが指揮して作っていて、こうなるべくして出来たと言えます。

コロナが起こらなかったら、この店が出来たかどうか分からない業態です。


インストアのベーカリーパン類と菓子の多くをこの店内で早朝から焼いています。

2千平米ちょっととけっして広くない店ですが、扱い商品はほぼ食品だけなので、どの売場も綺麗に整然として、おまけにスタッフの知識、訓練されたゲストサービスに感心します。  こうでないと2年続けて全米一にはなれないのでしょう。

HMR(Home Meal Replacement)とタイムセービングもきちんとされて、ミールキットや新開発のスチームバッグミールも並びます。 

拡大を見て下さい、耐熱袋に入っているのは野菜と味付けされた魚や肉(見難いですが)、そしてバターとレモンやガーリックなど。  これ、レンチンだと3分、加熱オーブンだと15分(これは更に美味い)で夕食が出来ちゃう、$11〜$14ですが、こんな簡単なセットですが、食べてみたら十分美味しいのでびっくり。 後片付けも簡単!

消費者調査で分かっている事は、価格の比較を他店とする場合だけでなくレストランと比較する様になっています。 この$14、の料理にサラダとポテト(又はパスタ等)を付けた価格とレストランで食事した場合の価格差の事です。


ここでもローカル食品にも力を入れて、地元農家や企業との提携で新鮮な産物を扱うだけでなく地産地消で地元に還元となります。 ビール売場横にコーンチップ各種が並んでました。

ローカルだけでなくインターナショナルの売場にはキッコーマンが沢山並んで、フロリダの人もうどんもそばも食べるし日本のパン粉使うんですね。

グルメ食品にワインは付き物で、扱うビールも地ビールが充実している事、広くなくてもこういう事が出来るんですね。

セルフレジやキャッシュレスなどここにはありません、通常のレジが6台でスタッフも十分居るので夕方でも混んでません。

まさに外食産業に真っ向から競合する食品店であり、このレベルは多くのレストランを凌ぐレベルと今を取り巻く環境では、むしろ便利で多くの人に好まれるという事になりそうです。


この高級志向のコンセプト、

日本でもアメリカでも、都市部の郊外などでまさにこれを求める層が居るはずです。 

今は実際には良い食材があり良い人材があり、それを組み合わせて駆使するとこうなるのです。

ブログサイトでは写真のサイズを下げてますが、拡大したい場合は全て写真の原盤がありますのでお知らせ下さい。


フロリダの帰りにワシントンを視察しています。

アマゾンフレッシュの売場面積最大の店舗、しかもJust Walk Outの最新鋭、更にはアマゾン傘下のホールフーズも同様のJWO店を開店しています。

間もなくウェグマンズのワシントン街中店が開店と大きな動きがあるワシントンです。

それを含めて、下城NYニュースの7月号を準備しています。


ニューヨークで初のアマゾンフレッシュも間もなく開店で、ニューヨーク周辺の最新小売業、及び東海岸で上記を全部視察出来る視察アレンジをお引き受けしています。


今は視察に来られないという方には、オンラインセミナーやオンライン情報交換会も行っています。


チャーリー下城

By Charlie Chikao Shimojo @NPPA

Shimojo NY News Co., Ltd.

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e-mail: cs@shimojony.com

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