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★リップカラー編★本当にInstagramでモノが売れるの?Instagramを活用したプロモーションで売れた商品調べました!

2018.01.24 12:46

第2回目の記事に引き続き今回もInstagram施策を実施していたプロモーションとPOSの連動性について独自で調査したリップカラーの事例を元に紹介させて頂きます。

まず、今回のプロモーション事例のポイントについてまとめました。


■今回のプロモーションのポイント
ポイント1.発売前の情報リリースによる事前の期待感の煽り
ポイント2.継続的なInstagramerの投稿による売上創出の長期化
ポイント3.Twitterキャンペーンでの目に触れる機会の最大化


今回のInstagramerの起用はポイント2.の発売開始時の売上の山を継続させるタイミングで投下し、フォロワーの目に触れさせることで、<売上創出の長期化の役割>を果たしています。


それではここから売上創出の長期化の役割とはどういうことか、以下の事例を参考に、Instagramerを起用したプロモーションを細かく分析していきましょう。


まず、この記事では、Instagramerをフォロワー数別に分け、10万フォロワー以上をトップInstagramer、1万~10万フォロワーをマイクロInstagramer、1,000~1万フォロワーをナノInstagramer、~1,000フォロワーを一般層と呼ぶことにします。

※今回ご紹介させて頂く事例は、各分析ツールを活用し、当社が独自に調査・分析したものとなっております。

※また、Instagramのみではなくその他プロモーションも多く実施しており、売上との相関性はあくまで仮説として紹介させて頂いています。


■調査した商材

商材:リップカラーA(複数カラーあり)

発売:2017年7月の月初

単価:1,500円程

販路:ドラックストア・バラエティショップ


■調査方法

・ドルフィンアイ(株式会社 True Dataが提供している、全国のスーパーマーケットやドラッグストアなどの購買情報を用いた分析ツール)

・i-Analyzer(当社で提供しているInstagram専門分析サービス)



■リップカラーAのプロモーション想定施策

まず、リップカラーAが新商品発売のタイミングの2017年6月末から2017年10月末までのプロモーション施策について、図1をご参照ください。


【図1】 

順を追って説明させて頂きます。まず、発売前の6月中旬~末のタイミングで商品情報に関するリリースが多くのメディアで取り上げられ、注目度を高めた上で、発売イベントを開催し、インフルエンサーや各種コスメ関連メディアを招待することで、情報拡散を促しています。この一連の狙いとしては、コスメ情報に敏感で、いち早く新作コスメを手に入れたいと考える、イノベーター層を取り込むために信頼性の高いメディアや人による発信に注力したと考えられます。


続いて、商品発売後の7月下旬~8月末にかけては、更にインフルエンサーの起用が目立っています。トップInstagramerからナノInstagramerまで多数起用をしており、商品発売時に高まった注目度を保った上で、売上創出の長期化に影響を与えた可能性のある施策と言えるかと思います。

信頼性の高いメディアの発信後にインフルエンサーを起用することで注目度・信頼度が高まった商品を生活者に「自分ゴト化」させようという意図が感じられます。


7~8月の一連の取り組みにより「商品の信頼性上昇」と商品の「自分ゴト化」がマーケット内で形成ができたと想定し、口コミの接触量を最大化するべく、某コスメサイトとのTwitterキャンペーンを開催しています。そのリツイート数は11,000件強にまで到達していました。

キャンペーンのツイートを見たユーザーは、「話題になっているので使ってみたい」と思い、多数のキャンペーン参加者を集めることに成功したのではないでしょうか。


ここからは実際にInstagramの投下と買物指数※1の相関性を見てきましょう。



■Instagramの総フォロワーと買物指数の相関性

【図2】

※1買物指数:True Data調べ 。来店者100万人あたりの購入点数


図2について、順を追って説明させて頂きます。

まず発売前後の6月中旬~6月末です。ここでは、リリース情報で新しいコスメをいち早く手に入れたがるイノベーター層の期待感を上手く煽ったことでいち早くナノInstagramerの投稿が上がりはじめています。イノベーター層による投稿は7月の週の中で多い時で200件弱投稿されている週もありました。このタイミングでアーリーアダプター層が検討するのには十分なInstagram内での口コミが醸成されたといえるのではないでしょうか。


そして、図2の①を参照ください。7月下旬にかけてトップInstagramerとマイクロInstagramerの投下がされています。ここではアーリーアダプター層の取り込みを狙っていると考えます。アーリーアダプター層とは新しいものを自らで判断して採用する先進性を持ちながら、しかも一般的な価値評価とずれが少ない価値観のことを指します。今回のイノベーター層の投稿やトップ層・マイクロ層の投稿を見て「良いと思った」ので今回のリップカラーを購入している層です。


ここで図2の①のタイミングを見てみると、発売直後、爆発的に伸びていた売上がわずかに下がってきています。そのタイミングでトップ層の情報拡散力とマイクロ層の使用した口コミが発生することにより、目に触れるフォロワーが一気に増え、翌週の売上の数値が上がっているのではないでしょうか。


続いて図2の②~③のタイミングです。ここでは発売前後のタイミングとは別の美容誌組織とタイアップで、マイクロ層の投稿と、ここでもトップ層の投稿が行われています。ここでも投稿の翌週に売上のグラフが上向きに上がっているのが見て取れます。


①~③にかけて1ヶ月半の継続的なInstagram投稿を見てみると今回のInstagramerの投下と売上の相関性は冒頭に述べた<売上創出の長期化の役割>を果たしていると言えるのではないでしょうか。


また、図2では言及していませんが、図1で表示をしている9月中の某コスメサイトとのTwitterプレゼントキャンペーンで露出と一般層の口コミが出ることにより、更に商品が大衆化され、商品に対する注目度を継続させる役割を果たしていそうです。


今回のプロモーションでは、「注目度」と「信頼度」が高まった商品を実際に様々なInstagramerが体験し、感想を投稿することで、商品と生活者の距離を縮め「納得感」を与えることにありました。そして、商品に対する「信頼度」と「納得感」が合わさり、長期に渡って売上の創出ができたと考えます。



以上が今回のプロモーションの紹介となります。

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