『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編「三日遅れの七夕①」
2022.07.10 07:30
「うん、臣は青も似合うね!顔がくっきりしてるから、原色が映えるんだろうな」
「隆二は断然白だよな。柄はアンパンマンでも良かったんじゃない?」
「パンマンはダメでしょ。たっくんに(`・д・)σ めっ!されちゃうよ」
「確かに」
子供たちを寝かしつけてから、臣と隆二は浴衣を羽織って、ベランダで酒盛り中だ。
三日遅れの七夕。
廉が笹に飾りつけた色とりどりの和紙は、未来への夢を乗せて、ゆらゆらと風にたなびく。
「ANGEL達の願い事は、なんだろね」
七夕当日は収録の後、打ち合わせを兼ねた飲み会があり、午前様になった。
隆二が興味津々に和紙を手に取ろうとすると、臣はその腰に手を回し、自分の膝上に座らせた。
「あのさ」
「うん」
「ベランダ用にチェア二脚買ったよね」
「買ったな」
「なのになぜ膝の上?」
「久しぶりにギュッてしたかった…」
「言うより先にギュッてしてるのだ〜れだ?」
「……」
臣は何も返さず、隆二の背中に顔を埋めている。
隆二はといえば…
自分の腰にまとわりつく腕をしばらく眺めてから、フッと微笑んだ。
「甘えん坊は、どこの誰でしょね?」
「俺~…」
「そうだね」
「このままするっての、どう❓」
「子供たちが書いた願い事見てからにしてよ」
「…」
「返事は?」
「ヤダ…待てない」
「野獣やん」
「子うさぎって言ってくんない?」
「エロエモ雄ライオン」
「ライオンはお前じゃん」
「うん、そうだった」
つづく
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