文月、二日　帰り道

東京に戻って、師匠のスタジオに傘を置き忘れたことに気づく。
傘なしじゃ無理っぽい雨だったので、仕方なく傘を買う。
ビニール傘は嫌いだから、この際普通の傘をとレジに持っていった。
せいぜい５００円くらいかと思ったら、千円。ちーん。

大事に使おうっと。

祖父江君と別れて、自宅への道。
紫陽花を見つけた。見つけたというより以前から知ってた。
近所に咲く紫陽花の中では、これが一番趣があるなと。

前方から、いつもの二人。
きっと一緒に住んでる男女。
毎朝この時間に一緒に出勤してんだろうなって二人。
男はフットボールアワーの岩尾に激似。
女はCanCamに載ってそうな感じ。
彼女の懐の大きさか、彼のそれか。
いや、双方のそれか。

すれ違ったあと、もう一人いつもの奴。
こいつ嫌い。
なぜなら歩き煙草してるから。いつも。
だから嫌い。

いつもウルトラマンみたいなグラサン。
雨の今日も。
嫌いなウルトラマン。

今日は来てたCDの注文を確認して、梱包して郵便局持っていって。
夜は友達のライブ観に行って。
少し寝ようかな。

空いた時間に映画でも見ようかな。
レンタルビデオ屋に行って、まとめて借りてくるのもアリだな。
今日半額だし。

そんなこと考えてた帰り道。
文月、二日。

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