盲腸便
今日は、盲腸便についてお話します。
〇盲腸便について
盲腸便はいわゆる「食べるウンチ」と呼ばれていますよね。
ブドウの房のようにつながっており、表面には光沢があります。
このゼラチン状の膜(光沢)は、盲腸便が盲腸で作られた後、結腸で付けられます。胃酸から盲腸便の内容物を守り、発酵や消化を助ける役割があります。
盲腸便がおしりから出たとき、うさぎさんは口を肛門につけてそのまま食べます。ですので、みなさんが、盲腸便を目にすることは少ないです。
食糞は昼の休息時に行うことが多いです。咬まずに飲み込みます。
盲腸便は食べたあと、胃の中で発酵し、乳酸(エネルギー)を産生します。
小腸では、ゼラチン膜が溶けて、盲腸便内に含まれているアミノ酸・ビタミンB、乳酸などが吸収されます。
手書きで見づらいですが、まとめてみました。
盲腸便は、盲腸で作られますが、次は盲腸について解説します。
盲腸は胃の約10倍もの大きさがあります。手術でおなかを開けると盲腸がどかんと目の前に出てきます。
盲腸の働きは、①盲腸便を作ること。②エネルギーを合成し、吸収すること。③腸内細菌によって微生物発酵し、アミノ酸を作ること
まとめると…
盲腸は、エネルギーや栄養素を産生する能力がある臓器ですが、盲腸便を作り、その盲腸便自身にも胃や小腸で吸収されてエネルギーや栄養素を生み出しているということです。
とても効率的ですね。
また、うさぎさんが主食とする牧草にはたんぱく源が少ないのですが、うさぎが自分自身で作りだす盲腸便は、牧草よりもたんぱく源が多いです!すごいと思いませんか???
なので言い換えると残念ながら
盲腸便を食べられないウサギさんは、理論的には体重が減少していきます。
しかし、盲腸便が食べられないからと言って、それが原因で亡くなるということはあまり考えられていません。
自分自身で栄養を産生するうさぎさんの体って、本当にすごいですよね…!!