膿み
親指の爪の横のところを
蚊に食われました。
あきらです。
おはようございます。
痛いね。
後ろめたさの中で生きてきました。
実は、
高校の頃に友人から借りた漫画の本数冊を
ずっと所持していました。
かれこれ10年以上経つでしょうか。
いわゆる借りパク状態でした。
高校卒業のタイミングで返せばよかったものの
進学による引っ越しの為、
バタバタしていて返せなかったんでしょう。
他の本と共に、まんまと新居へ連れ込んでしまったわけです。
高校卒業から1年ほど経った頃、
上京の為の引っ越しのタイミングで
さすがに返そうと思ったのか、
借りていたその数冊を束ね、
詫びる気持ちを綴った手紙を同封し
梱包しました。
ガムテープでしっかりと止め、
あとは伝票を書いて送るだけ。
その梱包した包みのまま、
つい先日まで僕の手元にありました。
さすがに10年ほど前の手紙と対面するのが
気恥ずかしく、その包みごと
さらに別の袋で包み
改めて詫び状を添え、
さらには自分のCDも添えて
やっと先日、彼の住所あてに送りました。
封を開けた彼から
大爆笑だった旨のメールを受け取り、
胸のつかえが取れた想いです。
もともと気前のいい友人だった上に
本人も忘れていたらしく
咎められることはなかったのですが、
僕がだんまりを決め込んでいれば
それはそれで何も起こらなかったかもしれません。
でも、僕は気づいていました。
ずっと足下や見えるところにその包みを置き、
いつか返さねば、と煩悶していたのです。
タイミングがなかったと言えば言い訳ですが
もしかすると、この失態で彼の信頼を失っていたかもしれません。
実際、彼とは些細な言い争いが発端で
数年の間、断絶状態だったのです。
どちらとも連絡を取らず、
そのうち連絡先すらあやふやになってしまいました。
その時の言い争いが些末なことだった為、
時を経て何事もなかったかのように連絡を取り合うようにはなりましたが、
それでも僕はまだ
包みのことを切り出せずにいたのです。
自分の膿みをつぶすのに
10年以上かかったのです。
気づけば体中膿みだらけでした。
その腐臭に自らが耐えられなくなったのです。
今回、
そんな膿みの一つをやっとつぶせました。
ちなみに、
借りていた漫画は
桂正和の「電影少女」のアイ編の後半と恋編です。
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