アドバイザー
当社の強みである、コアコンピタンスの1つは「高分子材料技術」です。
「体動センサ」は、この技術を活用して生まれた製品で、製品の上に寝るだけで、心拍や呼吸などのバイタルデータを測定できます。
特に、センサーによって集められたデータを処理・分析していくことで、より付加価値が高い製品作りにつながります。
しかし、データ処理を担う「ソフト」技術の知見が当社には少ないため、外部の協力会社にお願いしています。
依頼する際、当社側にもある程度の知識があれば、よりクリエイティブな仕事につながり効果的です。
また、若手が始めた「戦略プロジェクト」の最終報告会で、総合的なソフトの知見を持った方を招聘すべきだとの提言がありました。
浅岡氏への協力依頼
そこで私は旧知であった、住友電装の浅岡泰造氏(当時:常務・電子事業本部副本部長)が、6月に退任されることを知り、早速ご相談に行きました。
その時は、「いったい何をしに来たの?」とおっしゃっていた浅岡氏でしたが、色々ご説明し、当社の研究開発本部のメンバーとも意見交換していただきました。
ありがたいことに意義を見出してもらえ、まずは「アドバイザー」として、手助けをしていただけることになりました。
当社のセンサー技術の展開
8月にリリースしたように、大阪大学では新型コロナウイルス感染症患者の睡眠時の呼吸状態を測定することで、呼吸不全の予兆を早期にリモートで察知できないかの研究を進めており、その研究に当社の体動センサを使っていただいています。
また、自動車の分野でも、センサーをシートに組み込み、運転中のバイタルデータを計測できるドライバーモニタリングシステムの開発を行っています。
居眠り運転や急に体調が悪くなりそうな際のドライバーの安全のために、重要なシステムになると考えています。
今後の、センサー関係の開発スピードアップや深化に、私が大切にしてきた「人とのつながり」が、少しは役に立っていくとうれしく思います。