しばれフェスティバル回想録
先日の2月7、8日にかけて
北海道陸別町という町の
しばれフェスティバルという祭りに参加してきました。
こちらのブログでも書いていましたが、
回想録としてまとめて書こうと思いまして。
今回お邪魔した陸別町は

この辺。
昨年夏にお師匠のワンナイトスタンズの30周年ライブに
スタッフとして同行したのが初でした。
女満別空港に到着した時点で
マイナス0.8度。

雪や寒さに驚くだけでなく
太陽光の照り返しがきつかったのを覚えてます。
しばれフェスティバルを語る前に、陸別町のことを少し。
陸別町は人口2500人ほどの小さな町です。
日本一寒い町として知られています。
記録によるとマイナス40度を超えたこともあるそうです。
マイナス40度ってプラスチックが粉状になってしまうんですって。
近年ではさすがにそこまで寒くならないらしいのですが、それでもマイナス20度前後は当たり前。
むしろ冬の間、プラスになることないから「マイナス」って言葉を省略しちゃいます。
現地の方が「今日は10度いかないから暖かいねー」って言えば
それはマイナス10度のことを指してます。
北海道の言葉でしばれるというのがあるそうですが、簡単に言えばすんげー寒いってことです。
その極寒の中で二日間に渡って催されるのが
しばれフェスティバルなんです。
しばれフェスティバル(以下しばれ)の会場には巨大な雪像や雪と氷で作られたすべり台やパチンコなどがあり、
毎年多くの方が押し寄せているみたいです。
今年で34回を迎えるんですって!
しかし、なんと言っても注目は人間耐寒テストと称されたゲーム。
会場内に作られた氷のかまくらの中で一晩を過ごすという過酷なゲームです。
今回僕は主にこのかまくら作りをお手伝いしました。
これがそのかまくら。
正式名称をバルーンマンションと言います。
略してバルーンって言ってました。
ひと口にバルーン作りと言っても、生半可な作業じゃありません。
バルーンマンションと言われる通り、テント生地に似たバルーンを膨らませて、そこに何日もかけて夜どおし水をかけ続けるんです。
バルーンの上には農業用不織布をかけてます。
そうすると、不織布に含まれた水分が凍り、中のバルーンの空気を抜けば、
バルーンだけ取り出せて、氷のかまくらが出来上がるということです。
この水かけがまた重労働なんですよ。
洗車機を使って霧状の水をかけるんですが、吹きかけた瞬間に凍っていくんです。
風向きによっては氷のミストを全部かぶってしまったり。
気づけば全身パリパリの氷人間です。
期間中、マイナス20度を超えた日の写真がこちら。
この後、鼻毛やまつ毛が凍ってました。
とは言っても、
年々暖冬の傾向が強くなっており、
今回の準備でも相当苦戦されてたことは、
現地に入ってお手伝いしながら
皆さん口々におっしゃってました。
せっかくつくったかまくらが日中溶けてしまって壊れたり、
それ以前に気温が下がらないと水かけ自体行えないので
作業がどんどん遅れていったんですって。
僕が入った一週間前頃からはお手伝いの方も増えてきて、何人ものボランティアの方々が代わる代わる行っていくんです。
皆さん、日中普段通りの仕事をされた後にこの作業をされるんですよ。
遅い時は日付変わるくらいまで。
全ては来場される方々の笑顔の為。
ホント頭が上がりません。
祭りの準備が自然との闘いであることはご理解いただけたと思いますが、
そんなんどうしようもない。
ぶつけようないですもんね。
焦りは苛立ちを生み、互いの確執に…
となるかと思いきや、
その気配、全然なし。
ホント皆さん、お互いにフォローしあいながら、
冗談交じりで和気あいあいと作業されてたんです。
水かけする人
その機械準備する人
その機械に水を送りこむタンクに延々水くみしてる人
電気配線する人
休憩室片付ける人
水かけセクションだけでも、ざっとこんなにいるんですわ。
わやだわー(大変だわーの意)
これが全体となったら、そりぁもう。
まかないつくってくださる方もいれば
宴会場の掃除してくださる方々、
人員を送り迎えしてくださる方、
微に入り細に入りフォローしあってましたね。
まるで目に見えない手を繋いでるみたいでした。
ある印象的なお話がありました。
もうちょっと大きな街の方々から、しばれ祭りみたいな祭りをやろうとしてもなかなか続かない、どうすればいいかと相談を受けたところ
ある関係者の方はこう言ったそうです。
日中仕事して、夜遅くまで作業して
翌朝からまた仕事に行って
そんなことをあんたら一ヶ月やれますか?
って。
相談されたお偉いさん方シーン。
そりゃそうですよね。
一人でもその想いがブレたら出来ないですもん。
そんな想いを垣間見ながら祭り当日を迎えました。
祭り当日は実際あまり覚えてません。
僕もバタバタと実行委員の方々についてお手伝いをしているうち、ステージで歌い、
いつの間にか朝を迎えた感覚ですよ。
そして驚きだったのが後片付けの早さ。さっきまでそこにいた人が重機を操縦して、
またどこからともなく誰かがやってきて…みたいな。
気づけば会場はほとんど更地。
最後まで皆さんの結束力を目の当たりにした一週間でした。
最後に、今回の訪問で
しばれフェスティバル以外にもたくさんの方々にお世話になりました。
お世話になった全ての皆さんに感謝して回想録を終わります。
長文、
ありがとうございました!
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