『拗ねた兎①』(続•臣隆妄想劇場114)ショートバージョン
2018.01.27 08:45
隆二「えっと…臣から貰ったピアスと…風呂用のアヒルも一個入れとこ…」
リビングに巨大なトランクを広げ、隆二が荷作りしている。
臣「もう用意してんの?」
臣は廊下に突っ立ったまま、ドアから顔だけ出している。
笑顔はなく、冷たい目をして隆二を見ている。
隆二「2週間つったって、あっという間だよ」
臣「……」
隆二「なに?寒いとこ突っ立ってないで、おいでよ」
臣「俺、ジム行ってくるから」
隆二「あ…そう」
隆二「今日は六本木だから、臣、先に休んでてね」
臣「……」
臣は何も言わず、パタンとドアを閉めた。
隆二「あっ!こらっ、返事は~?」
急いで立ち上がり廊下へ出ると、臣は早々と玄関を出ていった。
隆二「おみっ!チューしないの?」
玄関のドアを開けて通路に出ると、もう臣の姿はどこにもなかった。
(やっぱ2ヶ月は長すぎるか…)
隆二は通路から空を見上げ、ため息をついた。
続く