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タイ映画「ミウの歌〜Love of Siam」(2007年)キャストとあらすじ

2022.03.28 06:48

おすすめ度:★★★☆☆ 少年時代のマリオ・マウラーに注目!

BLがテーマのタイ映画「ミウの歌〜Love of Siam」(2007年)を見ました!BLと言っても、今流行りのキラキラした腐女子向けタイ流BLドラマとは少し異なり、2000年台の「控えめでまじめなクラシックBL青春映画」とでもよぶべきBL作品。大人気イケメン俳優のマリオ・マウラーが少年時代に出演した作品です。低予算の作品のため、キャストのほとんどが新人だったんだとか。


主人公は幼い頃に出会い、その後高校生になって再会するミウとトンの2人。友達とバンド活動に忙しいミウ役をウィウィシット・ヒランヤウォンクン、ミウが恋するトン役にマリオ・マウラー「恋するAI」「LOW SEASON」「A Crazy Little Thing  Called Love」)。そして、チェンマイで失踪してしまうトンのお姉さんタン役にチャーマーン・ブンヤサック(「すれ違いのダイアリーズ」)、タンにそっくりな大学生ジュンも一人二役で演じています。


姉の失踪で悲しみを背負った家族

幼なじみのミウとトンの青春映画でありながら、ストーリーは楽しいばかりでもなく、トンは少し複雑で悲しみを背負った家庭に育ちます。トンが子どもの頃、とても仲のよい明るい家族でしたが、ある日、友達と旅行に出かけたトンのお姉さんがチェンマイで行方不明になってしまい、それが引き金となってお父さんはアルコール中毒に。両親も悲しみとともに不仲となり、飲んだ暮れの父と働き詰めの母は毎日ケンカばかり。


姉の失踪後に一家は引越しもしてしまったため、ミウとトンは幼い頃に離れ離れになってしまっていました。ミウは歌が上手で、高校の友だちとバンド「August」を結成。デビューに向けて、プロデューサーと打ち合わせたり、ライブを行ったりしているシーンが登場します。このバンドは実際に映画の上映後にデビューしたんだそうです。

バンコクの繁華街サイアムで

ミウが高校生になったある日、バンコクの繁華街サイアムにあるサイアムスクエアのCDショップでたまたまトンと再会するところから、ミウの恋が始まります。サイアムは東京でいう渋谷のような若者の街で、今は少し変わっていますが、CD全盛期だった2000年台はCDショップが並ぶストリートがあったようです。当時のバンコクでは海賊版のCDやDVDもたくさん街中で売られていました。今はバンコクも発展して豊かになり、海賊版の露天商もそんなに見ることもなくなりました。あの頃のバンコクが懐かしい…。


再会後、トンへの気持ちを募らせたミウはトンを練習に招待したりと子どもの頃のように一緒に過ごす時間が徐々に増えていきますが、しかしすでに高校生。思春期真っ只中。同年代の友達との付き合いの中で、BLに傷ついたりもします。そんななかで愛しい気持ちを言葉にし、作詞作曲した歌をサイアムでのライブ当日、トンに捧げることになります。

ちなみにこのミウを演じたウィウィシット・ヒランヤウォンクン、Augustで実際にバンドデビューをしたその後も歌手として活躍を続けており、BL映画の傑作「デュー あの頃の君とボク」でも主題歌Beforeを歌っています。こちらも非常に感動的。


というわけで、タイBL青春映画「ミウの歌〜Love of Siam」、おすすめです!


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