症例 腰痛
症例1 お尻を突き出してしゃがむと痛い腰痛
患者 10代 女性
2017年7月来院
ウエイトリフティングの選手でデットリフトの練習中に腰が痛くなった。しゃがむ事が出来ず、練習が出来ない。大会が近いため、親の紹介で来院。お尻を突き出してしゃがむと右の腰、お尻に痛みが出る。前屈みも痛みが出る。

まず、骨盤の動きを整える活法をし、しゃがむ動作は前よりは痛みを感じなくなった。次にお尻の筋肉を調整する活法をし、しゃがむ動作は特に痛みはなくなった。前屈をするとももの後ろにつっぱりと痛みを感じたので腰のツボに鍼をした。ももの裏のつっぱりは楽になった。上半身にも問題があると考え、肩の軸を調整する活法をし、重さがない状態、普通にはしゃがみ込めるようになった。経筋の目的で足首のツボにパイオネックスを貼って終了。
2診目一週間後しゃがむ、前屈み、日常生活では問題なく練習では7割ぐらいの力は出る様になった。それ以上に重さになると少し痛みが出るので控えている。前回とほぼ同様の治療をした。
3診目腰の痛み、違和感はほぼない。また腰に痛みが出るのではないかと少し恐怖心はあるが、練習も出来ている。今回は腰よりも右手の親指が痛い、ウエイトリフティングの握り方は親指を中指と薬指の間に入れ、グリップを握る。その時に親指に痛みがでる。背中の緊張している所に鍼し、握る動作してもらうと痛みが軽減するので少し置鍼をし、鍼を抜き、再度握る動作をしてもらうとあまり痛みなく握れる様子なので終了。
何か問題があればまた来てもらうように伝え治療を終了した。
後日、患者の親に話を聞くと腰の方も大丈夫だった様子で大会も上位だったそうです。
主に使用したツボと活法
骨盤回し、梨状筋の導引、肩甲骨返し、腰眼R、T5(2)R崑崙R(経筋)
考察
大会前なので練習を頑張りすぎて腰に無理が行き、骨盤の連動性が欠けてしまい、腰やお尻に痛みが出たのではないかと考えた。軽いぎっくり腰のような症状だったが、骨盤、肩の軸を整え、連動を回復させて、早く症状が軽減し、痛いから動けないを動けるから痛くないに変えるのは活法ならではないかと思う。スポーツ選手の場合局所に刺激が強すぎと逆にパフォーマンスが下がる場合があるので気をつけなければならない。