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神社で授かる「ご利益」の本質とは?

2022.09.28 11:00

健康長寿、縁結びに恋愛成就、金運アップ、運気上昇、など……。

さて、あなたの願い事はなんですか?


近年、「パワースポット」や「御朱印巡り」に注目が集まり、老若男女を問わず神社に関心を向け、足を運んでくださる方が増えてまいりました。


誰もが心の中にそれぞれの願いを抱き、神様のお力を借りてその願いが叶うように、「祈り」のひとときを持つのだと思います。


ところで、そんなご参拝の折、多くの方が意識しているのが「御利益(ごりやく)」というものなのではないでしょうか?


——今回は、よく使われることの多い「ご利益」という言葉の本質と、さらに神様とお近づきになれる素敵な神社参拝の秘訣をご案内します!



「ご利益」という言葉のホントの話

「ご利益がいただけるといいね!」

「この御守りのご利益は、すごかったなぁ」

「あの神社に行ったら、ご利益があったんだって」


神社に関する話題に、必ずと言っていいほど登場するキーワードが「ご利益」なのではないでしょうか。

この言葉が、実のところ仏教用語だということを、ご存知ない方はとても多いです。

これを神道的に言い換えるとすると、「御神徳(ごしんとく)」という言葉。


しかし、今は神社でもお寺でも関係なく、「ご利益」という言葉が使われることが増えてまいりました。

世間一般では、お願い事を神社で神様にお伝えするとその願いが叶う、という意味で「ご利益がある」と言われることが多いように感じます。


しかし、皆様には「神様からのご利益が欲しい!」というときほど、その言葉の本質的な意味を知っておくことをおすすめしたいのです。


そうすることで、あなたの心が神様からの贈り物をしっかりと受け止められる状態になり、より素敵な神社参拝ができるようになることでしょう。



「ご利益」の意味は「利益」とどう違う?

「御利益」から「御(ご)」を除いてみると、「利益(りえき)」という単語が残ります。

不思議なもので、「利益」になったとたんに「自分が得する状態」というニュアンスが強くなり、一文字で表すと「得=もうけ」という意味に転じてしまいます。


ところが、それに「御」を着せてあげたとたん「神仏が私たちに与えてくださる恩恵や幸福」という意味になり、これを一文字で表せば「徳=おかげ」という素敵な姿に変身するのです。


つまり、自分だけの「得」をもらうことを追い求めてばかりいるだけでは、本当の「ご利益」にはなかなか手が届きません。


それよりも「徳=おかげ(感謝の心)」を意識しながら、心正しく善い行いを積み重ねることによって、神様からの応援が「ご利益」となって返ってくるのです。



ご利益は「徳を積む生き方」の中に

よく「徳を積む」という言葉もありますが、それは人の生き方として、心を清らかに正しい行いを実行すること。

たとえ人が見ていようが見ていなかろうが、神様の存在を意識して恥じない生き方をするのが、徳を積み重ねてゆくことになるのです。


神様からの後押しである「ご利益」をいただくには、その心がけがあってこそ。

でも、「徳を積む生き方をする」とは言っても……時に間違えたり、道に迷ったりもするのが人間という生き物です。


難しく考えすぎて、かえって神社から足が遠のいてしまっては、元も子もありません。

ですから、神社参拝をするたびに、こんな風に考えてみてください。

「まずは、神様の前で自分の心をきれいに洗い流そう」――と。


ただ単に神社という場所に行けば、どんな願いでも叶えていただける、というわけではありません。

神様はさまざまな形で「願いを叶えるための応援や手助け」をしてくださるのですが、まずは一人ひとり「願いを叶えるに見合った人間かどうか」を、よくご覧になっているのです。



神社は心をきれいにしていただける場所

まずは神社に出かけて、神様に心を向けて手を合わせることで、自分の罪や穢れを祓い清めていただくことが大切です。

神社という「神様のいらっしゃる場所」で、その機会をいただけることに、きちんと感謝をしながら……。


心を清く保つことができれば、己の損得ばかりを考えるのではなく、人のことも思いやれる素敵な自分に出会うことができます。

どんなに小さくとも、「きれいな心」で行う善いことの一つひとつが、私たちの心をさらに磨いてくれます。


あなたも神社に出かけたら、神様のお力で「自分の心がきれいになる」様を、そっとイメージしてみてください。

神社へは、足を運ぶだけでどこか清々しい心地になれたり、モヤモヤした気持ちがすっきりしたりすることが多いはず。


そして心に大切な願い事があれば、それにふさわしい自分になれたとき、神様は必ず相応のご縁やチャンスを与えてくださいます。

その「おかげ」に気がつける自分でいるためにも、心はいつでもできるだけ透明に、軽やかにしておきたいものですね。



神様の近くで心を磨く

大切なのは「ご利益」が、単なる個人的な「利益」ばかりにならないこと。

感謝を忘れて欲しがってばかりいては、すでに目の前にある幸せにも、なかなか気がつけなくなってしまいます。


「自分さえよければそれでいいや!」という心ではなく、自分以外の人の幸せも願い、思いやることができる心を、神様のそばで大切に育ててみませんか?


素敵な自分になれたなら、幸福は向こうからお近づきになってくれます。

あなたの心の在り方や、行動の一つひとつが、神様から授かるご利益に繋がってゆくことでしょう。


神社への参拝を通じて、あなたも心を磨いていきましょう。

本当の「ご利益」は、すぐ近くに見えてきますよ!



巫女ライター/紺野うみ