豊富な景色で癒される庭園-小石川後楽園〈Garden healing by various scene-Koishikawa Korakuen〉
●こんなところ
東京都立9庭園の一つ、東京ドームの隣に広がっている散歩コース。
この庭園は江戸時代初期、水戸徳川家の祖である頼房が江戸の中屋敷の庭として造ったのが始まりで、完成したのは二代藩主の光圀の代。明の儒学者である朱舜水の意見をとり入れて作られた庭園で、後楽園という名前も中国の教えからきているそう。
そしてそれこそこの庭園の特徴で、他の庭園にはない小石川後楽園らしさを作っている。中国的な作りがところどころに表現されているのが見どころ。旧古河庭園や岩崎邸庭園が和洋折衷ならば、和中折衷といったところ。
園内に入るとまず飛び込んでくる、琵琶湖の景色を表現した大泉水という大きな池を中心に散策できる。
園内の順路はなく、どちら回りでも楽しめるが、ここでは反時計回りに主な見どころを紹介。
ちょっと奥に行くと龍田川。この辺りは紅葉林になっていて、秋になると紅葉で覆われる。他の季節でも、透き通って流れる川が見どころ。
龍田川と離れると延段という階段が現れて、山奥へと誘う。小石川後楽園では主な見どころにはこのような趣きのある看板を設置しているので、説明を読みながら巡れる。
階段を登ると大泉水からは離れてすっかり山奥の雰囲気に。木曽川が流れる横を森に包まれながら歩いていく。
内庭を過ぎて竹生島が見えると折り返し。
竹生島を過ぎるとまた大泉水沿いに道が続く。この辺りでは池の中心にある蓬莱島がより間近に見える。
その先へ行くと季節によって見どころが変わってくる。稲田や菖蒲田、藤棚など季節ごとに楽しめるエリアになっている。2月から3月にかけては梅の名所になり、様々な種類の梅を楽しめる。
得仁堂や水面に反射すると満月のように見える円月橋など、中国由来の建築物もちらほらと。
得仁堂を過ぎて通天橋を渡ると、最後の見どころ、大堰川が見えてくる。
ここは京都嵐山に流れる川を再現した場所。
音羽の滝から流れ落ちる透き通った水の流れの中に、石が配置されている。
沢渡りでは、川を横断するようにある岩を渡れる。
●ここが素晴らしい
無料開放されている公園と違い、もともと様々な眺めを楽しむために細部まで考えて作られた場所なので、純粋に景色を楽しむのにとても良い場所。
次はどこへ歩いていこうと考えなくても園路に沿って歩くだけで次々と目の前の景色が変わっていく。
木曽川や愛宕坂、大堰川などどこにあるものが由来か看板やパンフレットを読んだりしながら巡ると、この庭園をより楽しめるのでおすすめ。
【最寄り】
都営大江戸線飯田橋駅 C3出口から徒歩3分
【営業時間】
9:00〜17:00
入園は16:30まで
【定休日】
年末年始(12/29〜1/1)
【入園料】
一般 300円
65歳以上 150円
【HP】