40名の表現者
佐賀県鳥栖市役所の女性部学習会にお招きいただき、約40名とワークショップをしました。半数が市の保育士さん。雪の影響などで10名ほどお休みでしたが、お仕事帰りのみなさんと一緒に「いろいろな線と色であそぼう」をしました。はじめに、臨床美術の説明を入れながら「怒りのアナログ画」も体験いただき、抽象画の世界を楽しんでもらいました。
女性が笑顔になるっていい!途中鑑賞会を待たずして、それぞれの作品の良さを伝え合っている姿が印象的でした。みなさん自らアートコミュニケーション!
色彩の美しさや形の面白さ、どの作品もとても個性が輝いていますね。
今回は学習会ということで、みなさんで鑑賞会をしていただきました。大人になるとほめてもらうという機会はなかなかありませんが、ポジティブな視点でものを見ることができるのも臨床美術の良さです。
最後は、保育士さんも多かったので、わたしの大好きな言葉をみなさんにお伝えして終わりました。
絵本「おおきなかぶ」の挿絵を担当した彫刻家の佐藤忠良さんが、40年ほど前に小学1年生用の図工の教科書に載せた言葉です。
(「このほんをよむひとへ」「子どもの美術Ⅰ」)より(1980 現代美術社初版)
ずがこうさくの じかんは じょうずに えを えがいたり
じょうずに ものを つくったりすることが
めあてでは ありません
きみの めで みた ことや
きみの あたまで かんがえたことを
きみの てで かいたり つくったり しなさい
こころを こめて
つくっていく あいだに
しぜんが どんなにすばらしいか
どんな ひとに なるのが たいせつか
ということが
わかってくるでしょう
これが めあてです
美術は、上手く描くことが目的ではなく、こどもたちにとって大切な感性を育み、人として強くしなやかに生きていくための土台づくりとなるものです。
雪の中、みなさま本当にご参加ありがとうございました。
女性部会の役員のみなさま、大変お世話になりました。心よりお礼申し上げます。