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保冷庫で春を待つように。

2018.02.03 15:00

Naoyaです。

今日は立春、二十四節気の最初の節気です。ここからまた新しい一年のサイクルが始まります。

立春…と言っても、毎年この時期の東京はまだまだ厳しい寒さの真っ只中。「春は名のみ」なんて言い方もありますが、暖かい季節のイメージからは程遠い。おまけに今年は、記録的な寒波がやって来るわ、雪が降るわで、春らしさなんてこれっぽっちもありません。

立春を過ぎて降る雪のことを「春の雪」と呼びます。でも考えてみると、立春前までの冬の時季はさほど雪が降らず、「春の雪」の方が降る機会も量も多いように思えます。

旧暦時代は立春の頃に、一年の始まりである元日が来るよう調整されていたそうです。年賀状に書く「新春」や「迎春」は、まさにその名残りなのでしょう。新しい一年は立春を元日として始まっていました。

元日の前夜は大晦日ですが、立春の前夜は節分に当たります。大晦日も節分も一年の終わりに当たり、年と年を繋いで橋渡しをする大切な夜です。

前の年の神さまと新たな年の神さまが交代するとき、そのほんのちょっとした神さまの不在の隙に邪気や鬼が入り込まないように、玄関に鰯の頭を刺した柊の枝を飾り、豆を撒いて追い払うというのが節分の習わしの意味です。

厄年を立春から節分までの一年間で捉えるという考え方もあります。地域によって異なることもあるし、諸説あるようですが、僕が厄年のときはその考え方で捉えていました。

昨日の節分は、地元の熊野神社へ参拝に行きました。一年の終わりの穢れを祓い、立春からの新たな一年を迎えるためのご挨拶です。

暦の上での「大晦日→元日」は、世の中が盛り上がるタイミングですが、あくまでも今の暦に合わせた作為的な設定を感じます。それよりも「節分→立春」の方が、もっと宇宙的エネルギーの大きな切り替わりをナチュラルに感じます。あくまでも僕の個人な感覚なのですが。

そういえば、近くにある梅林の様子を見に行ってみました。梅の花はやっと咲き始めていたところ。満開まではまだ先のようで、1月に降った雪が溶けずにあちこち残っていました。

うちの敷地内にも残雪がまだあります。ただでさえ寒いのに、さらにいっそう冷やしているかのよう。保冷庫の中に保冷剤と一緒に詰め込まれて、今か今かと春を待たされているようです。

だけど、この待ち焦がれる気持ちや思いを馳せる感じがとても好きです。寒さの中に春の兆しや微かな気配を見つけたときの喜びは、多分、他のどの季節でも味わえない独特な感覚だと思います。

厳しい寒さはまだしばらく続くと思います。でも、春へと着実に向かっていることを意識してみてください。そして、日々の中に少しの暖かさや光のまぶしさ、そして花や木々、鳥などの生命の息吹を感じてみてください。