『孤独②』(続•臣隆妄想劇場119)ショートバージョン
2018.01.31 23:00
真夜中…
ベッドルームに入ってくる人影があった。
そっと布団をめくると、隆二が誰かに抱きついて眠っている。
(え⁉︎誰…男?)
慌ててスタンドライトをつけてみる。
長いソファークッションの先端に、
あのウサギのお面が縛りつけてあって、
隆二はクッションを抱きしめ、お面に顔をひっつけて眠っている。
臣「ひっ!…ウサギ⁉︎」
思わず声に出してしまう。
隆二「ムニャ……臣のバカタレ…」
寝言を言ってる隆二の目元を見ると、
薄く涙の跡が見える。
「隆二?誰と浮気してんの?」
隆二の頬をツンツンして、臣が小さく声を掛けた。
隆二「お……み?」
半分目を開ける。
臣の顔を見てガバッと飛び起き、
両手でこぶしを作り、振り上げた。
臣「ちょい⁉︎…待った!殴るつもり?」
隆二の両手首を握って制止する。
「どこ行ってたんだよ‼︎5日も外泊して!」
「ちょっと野暮用で…」
カチン💢
「野暮用ってなんだよ‼︎まさか浮気してたんじゃ…」
「浮気っつうなら…お前だって」
臣はウサギのお面に視線を落とす。
「浮気するなら、せめて生身の人間と…」
「茶化してんじゃねーよ‼︎俺と別れたいんならハッキリそう…」
臣は隆二の唇を塞いだ…
すぐに隆二の方から離れる。
「はぐらかそうったって、そうは…」
また臣の唇がすっぽりと隆二を包み込む。
強い力で両手首を握ったまま離してくれない。
キスをしたまま、隆二を優しくベッドに寝かせる。
少し唇を離し、
「生身の方がいいだろ?」
「……」
「そんなにキュッと力入れてないで、
リラックスしてみ…」
また隆二の唇を大きく包み込む…
久々の臣の感触…
全身の力が解(ほど)けて、泣きそうになる…
続く