期末テスト学年トップ!その要因分析..。
久しぶりで学年トップが出ました。3年ぶりです。
生徒数も平均10人台くらい、一人でやっている個人塾なので、かなり善戦している方だと思います。
大手塾以外は学年トップは難しいのが現実。それはシステムや塾の実力という問題ではなく、”そもそも学年トップを狙えるような生徒が入塾しない”というのが、最大の要因です。
ごく一部の”少数精鋭の進学塾”以外は、小さな塾で成績優秀な子は入ってきません。
私が以前千葉でやっていた塾は、多い時で中3生が80名以上在籍しており、学年トップも当たり前に複数出ていました。
そのときのノウハウも青森でも当たり前に役に立ちますし、10番以内の生徒が入ってくれば、”目標は学年トップ”となりますが、これがなかなか難しいのです。
<学年トップの難易度が高い理由>
やはり学年トップは別格です。当然、ライバルがいるわけですし、既にトップの子は相当意識も高くテストに臨んでいますので、それらのライバル達を迎え撃つのは容易なことではありません。
特に青森は学年トップを取るのが千葉の時よりも難しいと感じるときがあります。
<青森には中学受験がない>
首都圏など大都市圏では、小学校で上位の子は”中学受験”をして私立の中高一貫校へと進学していくのに対して、実質中学受験のない青森では、能力のある子が地元の公立中学校に入学します。
よって下位の生徒はともかく、上位には案外ポテンシャルの高い(場合によっては怪物級の天才的な)秀才がいたりします。
そういう生徒は、親も本人も意識が高いので、ここ田舎青森と言ってその実力を侮ることはできません。
↑天気の良い日は海まで散歩。徒歩12分でこのロケーション!
<模擬試験と期末テストは傾向が全く違う>
ここを読む時点で「期末テストで..」という一語を忘れて、「学年トップを取る方法」だけにフォーカスしている方、お子さんの学習にあまり口を出さない方がよろしいかと思います。学年トップの取り方、模擬試験と定期テストでは戦略が違います。「とにかく頑張る」「コツコツと..」とか言っている方は要注意です。↑海には八甲田丸。この夏の思い出に初めて見学してみました!
<定期テストは学校の先生が作成するテスト>
ですから、先生のクセが案外出たりして、それへの対策が欠かせません。今回の”期末テスト”は、その前に”中間テスト”あったわけですから、その問題を分析して期末テストの傾向を予測し、しっかりと対策を取る必要があるわけです。
例えば、今やっている範囲しか出題しない、ワークやプリントからしか出題しない先生もいれば、中1、中2の範囲も出したり、難易度なども様々です。
それに対して、多少の難易度の差こそあれ、模擬試験はある程度出題される問題は安定しています。ただ、範囲が広い、一部応用問題が出されるなど、高得点を取るのは難しかったりします。とくに1,2年の範囲の復習が終わっていない場合は、なかなか手ごわい問題と言えるでしょう。
↑八甲田丸の1階。駅から列車が直接積み込めるようになっています。
<ではなぜ学年トップが取れたのか?>
一言で言うと「運」です。
問題集をコツコツやるのが不得意な彼は、見るとよく「入試問題」をやっていました。塾の棚には過去20年分の過去問題集がそろっていて、生徒が自由にやれるようになっているのですが、この時期にやる生徒はごく少数です。普通、今の時期(1学期)は基本の確認や不得意分野の補強を優先して、Keyワークをやったりする生徒がほとんどです。
当然、彼も穴がなかったわけではないので、何度か「Keyワークをある程度潰してから...」とアドバイスしていました。しかし、相変わらず入試問題をやり続ける彼を止めることはぜず、黙って見守ることにしたのです。
そして今回の期末テストの理科では1,2年の範囲の問題が、しかもかなりの難易度で出題されました。他のライバルが70点そこそこ(学年平均は41.4点)と低調な中、93点という高得点をマーク。その理科での点差が大きなアドバンテージとなり、結果的に初の学年トップを取ることが出来たわけです。
↑最近は夕日がきれいです。塾の前には貨物用線路があります。
<彼が勝手にやった勉強。されど...>
ですから...「運」と書きました。
しかし...
彼が入試問題をあれほどやっていなければ、理科で2位に20点近い点差を付けることは出来なかったわけで、”まったくの運”とは言い切れない部分もあります。
私は”運も実力のうち”を考えています。
なぜなら、努力していない人は「運」を掴むことも出来ないからです。
私の指導面で言うと...
「下手にいじらなかったのが幸いした」
と言うことができます。
恐らく、他の塾に通っていたら、確実に入試問題はやらせてもらえなかったはずだからです。
生徒のやる気を尊重して、”入試問題でモチベーションが上がるんだったら、まあやらせておこう”と黙って見守った、一見、非常に消極的とも思える指導が、功を奏したとも言えます。
「下手にいじると調子を崩すこともある」
受験生の指導に長年携わった経験から来る勘みたいなものかもしれません。
勝負とは、そんなものだと思います。
↑もうすぐひまわりが咲きそうです!勉強部屋から見る生徒の顔が目に浮かびますね。