Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

noel's blog

OS X Mavericksでマルチディスプレイが最強すぎる

2013.11.10 21:30

OS X Mavericksでマルチディスプレイが最強すぎる

ITmedia PC USER 2013年11月11日 18時30分 (2013年11月11日 19時04分 更新)

Mavericksは、カリフォルニアにあるサーフィンの名所。無料でもらえるなら「このビッグ ウェーブに乗るしかねぇ!」でしょう。ちなみにアップグレードできるのは、10.6「Snow Leopard」/10.7「Lion」/10.8「Mountain Lion」。対象Macはアップルのサイトでチェック

 広田稔のMacでいこうな(23):

 今回は10月23日にアップルがリリースした、Macの最新OSとなるOS X 10.9「Mavericks」の話。メジャーアップデートにも関わらず、App Storeを通じて無料で入手できるとあって、早速、更新したという人も多いはずだ。

  今回は200以上の新機能が投入されたわけだが、筆者のお気に入りは、何と言ってもマルチディスプレイ対応! iMacなどのデスクトップでも、「うぉー! アップデートしたぜ!」と便利さを実感できるのがすばらしい。というわけで、マルチディスプレイについてまとめていくよ。

●ノート向きだった「Back to the Mac」

 このところのOS Xは、ノート型Macに便利な新機能が目立っていた。2010年10月、10.7「Lion」を発表したイベントのキャッチコピーは「Back to the Mac」(Macへの回帰)。iOSで得た成果をMacに還元しようという試みだった。

  例えば、ソフトをフルスクリーン表示にし、トラックパッドを3本指で左右にスワイプして切り替えられる使い勝手は、まさにiPadそのもの。「F4」キー を押すか親指+3本指でトラックパッドをピンチすると現れるランチャーの「Launchpad」も、iOSのホーム画面だ。

 しかし iMac、おそらくMac ProやMac miniでも、フルスクリーン表示やLaunchpadはいまいちピンとこない要素だった。そもそもデスクトップが広いのでウィンドウをいくつも並べてお けるし、Dockを常時表示しておいてもそこまでじゃまにならない。特にマルチディスプレイ環境ではひどくて、Mountain Lionまではフルスクリーンにすると、メインディスプレイ以外はブラックアウトして1枚しか使えないという“なぞ仕様”だった。

 そんな状況がMavericksで一変して、マルチディスプレイ関連がめちゃくちゃアップデートした。

・ディスプレイそれぞれでフルスクリーンにできる!

・「Mission Control」画面でソフトを簡単に入れ替えられる!

・メニューバーやDockが全部のスクリーンに現れる!

・Air PlayでApple TVをつないだテレビに飛ばせる!

と いった具合に、えらく使い勝手がよくなったのだ。むしろ「なぜ今までできなかったのだ……」という気もするが、フルスクリーン表示、Launchpad、 Spaces、Mission Control、Air Playなど、メジャーアップデートで地道にまいてきた布石が「フラグ回収」とばかりに実を結んだ印象だ。

●1枚をフルスクリーン専用で使おう!

 2週間ほど実際に使ってみて筆者的にビビビっときたのは、マルチディスプレイのうち、1つをフルスクリーンで運用することだった。

  Macのソフトは、フルスクリーンに向いているものと、そうでないものがある。「Safari」や「カレンダー」、Mavericksで追加された「マッ プ」や「iBooks」などはフルスクリーンにピッタリだ。一方、ファイルをドラッグ&ドロップで登録することのある「Mail」やメッセンジャー系のソ フトなどは、デスクトップ上にウィンドウがあるほうが都合がいい。その辺を自分なりに整理して、ディスプレイごとに切り分けようという方針だ。

  フルスクリーンにするディスプレイは、意外と小さくても問題ない。解像度が高すぎると、フルスクリーンにした際に無駄な「余白」があまりにも大きくなりす ぎて、一目で把握しにくくなる。そもそも「Back to the Mac」を思い起こすと、フルスクリーンでの操作に適したのが小さめなディスプレイなので、実は15/17インチで1280×1024ドットぐらいのほう がしっくり来ることも多い。一昔前のディスプレイを倉庫や押し入れにしまっている人なら、これを期に現役復帰させるのもアリかもしれない。

●仮想デスクトップの入れ替えも楽々

  フルスクリーンにしたソフトの並び順を入れ替えるときは、Mission controlを利用すべし。トラックパッドなら3本指で上にスワイプ、キーボードなら「F3」キーを押す。画面上部に開いているデスクトップがずらりと 並ぶので、ドラッグ&ドロップで動かせばOK。別のウィンドウに持っていって、新しい仮想デスクトップとして追加することも可能だ。

 念 のため、パソコンにあまり詳しくない方のために仮想デスクトップにも触れておくと、Macのデスクトップは一見、1つに見えるが実はMission controlを利用して1つのディスプレイあたり16枚まで追加できる。ソフトをフルスクリーン表示した際は、この16枚とは別にカウントされる。

●全ディスプレイでメニューバーとDockが使える

 今までメインにしか現れなかったメニューバーやDockが、すべてのディスプレイに表示されるようになったのも、地味ながらグッとくるアップデートだ。カーソルを動かす手間が減るので、仕事で長時間、Macに触れてる人なら手が楽になるかも?

●iPadもテレビも 無線でマルチにできちゃう!

 実はiPadもマルチディスプレイの1つとして組み込んで、今まで紹介してきた機能が利用可能だ。

まずは、無線LAN経由でデスクトップの映像を送信してくれるiOS用のディスプレイ化アプリを用意しよう。

 MacBook Air(13インチ、Mid 2013、Core i7)と初代のiPad miniを使い、11ac対応のAirMac Extreme経由で試してみたが、Avatron Softwareの「Air Display 2」(11月頭の時点では1000円)が割と反応がよかった。

 ただし、有線のディスプレイよりも反応速度が遅いため、Safariのよ うに頻繁に操作するソフトでは若干ストレスがたまる。また、(Retina表示のiPadを持ってないので)iPhone 5sでRetina表示にしてみたところ、かなり操作がもたついた。現実的には解像度を落として使うことになるはずだ。

 同じ無線でいえば、Apple TVを介して、テレビをセカンドディスプレイとして使うことも可能になった。例えば、会議室のテレビやプロジェクタにスライドを、手元のMacにプレゼン資料を表示するような使い方で役に立ってくれるはずだ。

  というわけで、Mavericksでマルチディスプレイ環境にする魅力をお分かりいただけただろうか? ほかにもMavericksは、複数台のMacのパスワード情報を同期してくれる「iCloudキーチェーン」、「マップ」や「iBooks」といった新 アプリなど、いろいろ便利な機能がそろっている。

 ……と、ここまで持ち上げてきてなんだが、仕事用のMacをいきなり Mavericksにアップデートするのはちょっと危険かもしれない。当たり前だが、出て間もないので周辺機器によってはドライバが用意されておらず、使 えなくなってしまう可能性がある(筆者もキヤノンのレーザープリンタが使えずに、コンビニで印刷するはめになりました)。

 OS Xの標準機能である「Time Machine」でバックアップをとっておけば、万が一、Mavericksで不具合が発生しても、保存しておいたMountain Lion以前の環境に戻すことが可能だ。みなさんのMavericksライフに幸あれ!