前年比をクリアすることこそが存在価値、の崩壊
朝目が覚めて、スマホのYahoo!ニュースを開く時、ドキドキします。
今日もまた急な事が勃発しているんじゃないか、何か起こっているんじゃないかと。コロナウィルスにやられた世界が急速に変わって行き、今までの「通常」が通用しないのかな・・・。
私の会社はかつて、商業施設にて多店舗展開をしていました。テナント(店子)として、出店を勝ち取り、継続してそこに存在し続けることは、とても大変な苦労が伴います。
店の売上と客数が「お客様からの指示バロメーター」という通例があり、前年比を落とすと、お客様からもう支持されていないと見なされ、出店の継続が難しくなる傾向です。
テナントも、商品展開、サービス、接客力の向上に必死です。いつからか「前年比」を大変気にして仕事をするようになり、全社挙げて、前年比クリア!とうたっていました。どこにも無い商品力があっても、翻弄してしまうのです。
都心の競争力が高い人気ビルのテナントは、常に数字に追われまくり、心を病んで辞めて行くスタッフも多くいました。お客様からの期待値も高いので、ちょっとしたことでクレームになったり、常にピリピリしていて、便利だけど殺伐としている現場なのです。
コロナウィルスのせいで、今までの通例がひっくり返ってしまいました。今まで無かった平等性や歪みまでもが、爆発したように思えたりします。「もうやってらんないよ!伸び伸びと仕事したいよ!」という心の叫びが、聞こえてくるように感じます。 これは、端から見たら、負け犬の遠吠えかもしれません。でも、負け犬の遠吠えでも構いません。
働く人々も、利用するお客様も、良いと思えるスタイルで、良いと思える物を提供&購入すればいい。そこに競争は不要だと思うのです。 当たり前だった「前年比」は、もう存在しないかもしれないなぁと、思う今日この頃です。まだ混とんとした世情ですが、新しい流れを作って行きたいですね。