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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

第2回十字軍10-欧州の運命を変えた離婚

2018.02.04 12:21

第2回十字軍は物的人的損害は全くたいしたことがなかった。しかし精神的にはヨーロッパ側にはかなりの混乱をもたらした。スゴスゴと帰ったコンラート3世は神聖ローマ皇帝になれず、その後もハインリヒ獅子公とグダグダを続け、国内はまとまらなかった。

祭り上げられてハシゴをはずされた聖ベルナールは、自分の責任と真面目に悩んだ。敗戦責任をテンプル騎士団のせいにした者もいるようだ。ルイ7世は、ローマに立ち寄って、ビザンチンへの不信をグダグダ言った。これが後のビザンチン攻撃の遠因にもなる。

ルイとアリエノールは、フランスに戻ってよりを戻した。ところが生まれたのは2人共女子で、国民も側近達も別の女性を願望するようになった。そんなとき1149年、愛しく思うアンティオキア公の伯父レイモンがヌールッディーンに攻められて死んでしまう。またしても彼女の傷が疼きだす。

1152年3月21日、ルイの城で宗教会議が開かれた。その会議では王、王妃とも「ロベール敬虔王の親等なのでこの結婚は無効」と結論づけ、離婚が成立した。そして離婚の条件として彼女はアキテーヌの領主に復帰した。そしてもう一つの条件は彼女の再婚を妨げないこと。実はアリエノールは恋に落ちていた。

下は仲睦まじかった時代?のルイとアリエノール