夏凛と玲瓏のヒートと交配について
2月5日でヒートが始まってから夏凛が13日目、玲瓏が14日目となりました。
夏凛と玲瓏の状態を見ますと、玲瓏は15〜17日目、夏凛は17〜19日目頃が交配適正日だと予測しております。
玲瓏は生後8ヵ月で身体も出来ていない為、今回の交配はありません。
ヒート中の牝犬の変化ですが、個体によっては発情期のホルモンの影響で食欲の減退もあります。
玲瓏は食欲が落ちており、ここ3日程あまり食べておりませんが、夏凛は食欲は殆ど落ちません。
発情前期には牡が近寄っても時期が早く、牝は拒否をしますが発情期に移行するにつれ、個体による程度の差はありますが行動にも色々な変化があります。
その一つに牡を誘う、牡の気を引く行動がありますが、自ら牡犬に絡みに行き、小突いてみたり、身体で軽く当たってみたり、牡の鼻先で後ろを見せたりと、普段は見せない行動もします。
発情期に移行し身体内外での受け入れ体制が整っても牝は牡を選びます。
その逆もまたあり、牡犬がその気にならない事もあります。
牝はどのような牡でも受け入れるのではなく、攻撃的な強い拒否の姿勢を見せる事もごく普通にあり、普段は温厚な牝でもその時には飼い主でも制御出来ないほどの抵抗を見せる事もあります。その反面、牝が認めれば何の苦もなく交配に至る事もあります。
当犬舎の交配の考え方の一つですが、
甲斐犬は野生の本能の強い犬種ですから、牝はその本能で、より優れた牡の遺伝子を受け入れようとすると考えており、牝が牡によって受け入れる、拒否する事には、人間では感知出来ない、見抜けないそれなりの理由もあると考慮し、甲斐犬であるからこそ、牝の牡を選ぶ感覚も重視しております。
ただそれだけでは犬が崩れてしまう事もありますので、様々な要因を考慮し、血統や遺伝的に合う牡の中から、犬を崩さず親犬より良くなる子が産まれるように、或いは作出目的の犬を明確にして、そこから考えた組み合わせで人間が選び、牝にも判断してもらう形になります。
交配については、子出しも含めて経験を重ねないとわからない事が多くあります。
子犬も理論の通りに作れるなら苦労はしませんが、中々そうもいかない事も多く、やってみない事にはわからない事もあります。
自分自身も経験値も足りず、日々試行錯誤の中で犬の管理をしておりますが、経験による知識や判断の仕方、技術などは先人に勝るものはありません。
例えどんなに良い犬が出来ても、それは親犬が有っての事であり、その血統を残して下さった多くの方々の努力が有り、その延長上の事でもあります。
驕ることなく謙虚な姿勢で先輩方から多くを学び、日々の実践を通して経験値を高め、自身の経験も加えながらより発展向上させ、いつの日にかまた引き継いで行く事も大変重要であると思います。