第147話:悪魔アガースラを殺す(5):ものがたり『シュリーマド・バーガヴァタム』
2018.02.05 23:01
悪魔アガースラは考えました。
「もしどうにかして、
私がクリシュナとその仲間たちに、
私の兄と姉の亡くなってしまった魂へ、
ゴマと水を添えて
その死体を捧げ彼らに仕えさるなら、
これらの少年たちを命や魂と考えている
ヴラジャブーミの住民たちも自動的に死ぬだろう。
生命力がないなら、体も不要である。
つまり、息子たちが死ぬなら、
ヴラジャの住民たちも当然死ぬだろう。」
このように考えて、
歪んだ悪魔アガースラは、
8マイルの長さはあろう巨大な山脈のような
太い巨大な大蛇の姿を取りました。
この驚愕すべき大蛇の体に化け、
悪魔は山の中の大きな洞穴のように口を開き、
道に横たわり、
クリシュナと牛飼いの少年仲間たちを吸い込もうとしました。
下唇を地上に置いて、上唇は空の雲に届いていました。
口の境目は山の大きな洞穴を縁取り、
口の真ん中はこの上ない闇でした。
その舌は広い車道のようで、
その呼吸は熱波のように吹き、
目は火のように燃えていました。
…つづく
(10巻12章15-17節)