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タイBLドラマ「SOTUS S The Series / ソータスS」(2017年)GMMTV おすすめ キャストとあらすじ

2022.08.08 03:01

おすすめ度:★★★★☆ ますますハマるソータス沼!


GMM TVオフィシャルのYouTubeチャンネルでタイBLドラマ「SOTUS S The Series / ソータスS」(2017年)を観ました!大人気の前作「SOTUS The Series」に続くシリーズ。今回は前作でSSU大学工学部の新入生だったコングポップが3年生になり、アーティットの後を継いでワーガーのリーダーに。大学を卒業したアーティットは就職した会社でエンジニアの希望叶わず調達部へ。ますますソータス沼にハマる作品!


GMM TVの公式YouTubeチャンネルで無料配信

ちなみにGMM TVオの公式YouTubeチャンネルでは、ソータスSシリーズを無料で配信しています!字幕CCも充実していて、英語字幕、日本語字幕もあります。「調達部」が途中から「購買部」に変わるなど表記に一貫性がなく、「あれ?」「え?」と思うところがあったり、日本語の翻訳がややぎこちないところもあったりしますが、無料で観られますのでそこはご愛嬌!それから、無料なので広告がエグいほど出てきます…!


ソータスSシリーズでは毎回の最後にスペシャルシーンも。ドラマ本編のスピンオフのような短いおまけシーンで、前作の回想だったり、ストーリーの裏側的なシーンだったり、アーティットのツンデレシーンだったり、遊び心がたくさん。こちらも要チェック。


前作のキャストが再集結、新しいメンバーも

コングポップ役のシントー、先輩のアーティット役のクリストをはじめ、キャストも前作と同じメンバーなのも非常に嬉しいところ!なんとも言えない心地よさがあり、落ち着きます。加えて、アーティットが新社会人になり勤務している家電メーカー「オーシャンエレクトリック」の同僚、SSU大学の新入生など新しい顔ぶれもたくさん。


ちなみに前作「SOTUS The Series / ソータス」もとてもおすすめ。ソータスSはこの続きなので、ぜひソータスを先に堪能してから続編のソータスSに進むことをお勧めします。


アーティットが直面する社会の厳しさ

ストーリーは、前作の約2年後の世界。アーティットはインターンシップを経験後にそのまま新入社員となり、社会の厳しさを思い知るところから恥じまします。そもそも、エンジニア志望で生産部を希望していたのに、実際の配属先は調達部。製品開発を支える大事な仕事と教えられ、前向きに仕事に取り組むアーティットでしたが…


入って早々に経理部長に自己紹介がなってないと怒鳴られたり、ずる賢いジョン先輩に次から次に仕事を押し付けられたり… 定時までに仕事が終わらないので残業せざるを得ないし、週末にも会社に行かないといけないし…前途多難、というか、可哀想すぎる…。アーティットに会う時間も減ってしまうし。


でもまあ、社会人になるとそうですよね、誰もが通る道というか、わかります。このどうしようもない状況。そう、どうにかしたいけど、どうしようもないし、どうにもできないんです…。毎日働き通しで疲れたアーティットが車中などで眠ってしまうシーンが何度もあり、本当に可哀想…。


SSU工学部でソータスの伝統は続くのか

一方のコングポップは三年生になりワーガーのリーダーになったので新入生の面倒を見るのが大変で、アーティットほか先輩から学んだSOTUSの伝統を守りながらも、自分たちが経験したSOTUSの理不尽な側面を変えていくためにエムほか同級生たちと奮闘します。


ソータスの試練が終わった後に、工学部のみんなでビーチに行き、ギアを贈るイベントを例年通り行うために、アーティットのアドバイスでマングローブの植林活動をプログラムに取り入れ、学校の許可を得ます。確かにこれはとてもいいアイデアで、私の学生時代にもこうした発想でいろんな活動をやっていればよかったと今さらながら後悔。もっといろんな体験ができただろうな…。


前回に引き続きメイに片想い中のエムが相変わらずちょっと抜けててカワイイ…。エム役のニューくんは、主演しているほかのドラマで見るよりこのエム役が一番ハマっている気がします!観ていて、メイが振り向いてくれるよう応援したくなる…。


実はコングポップはすごかった

前シリーズでもコングポップの実家は会社を経営していて裕福だという話は出ていましたが、新入生としての青春ドラマが中心だったので実家や会社が出てくることはありませんでした。前作からコングポップの発言や振る舞いから「育ちがいい」と感じていましたが、今シリーズではコングポップは実は大企業の御曹司だったことが判明します。


訳あってアーティットの会社でインターンをすることになったコングポップ。最初は、アーティットに何も言わずにインターンシップの初日で顔を合わせることになったり、何も言わずにアーティットの隣の部屋に引っ越してきたり、アーティットの反発を招くことばかりが続いたので、これが2人の不仲の原因になるのかと思いましたが…。


そこはさすが人気シリーズ。オフィスでのお仕事ストーリーと、2人のBLストーリーが、うまく並行しながらシナリオが進んでいきます。それもそのはず。年齢が2歳差なので、アーティットは会社、コングポップは大学と活動の場所が別々になってしまったので、それを一つにするには大学生のコングポップがインターン生で会社に行くしかないですね。


オーシャン・エレクトリックの危機

コングポップのインターン中、オーシャン・エレクトリック社では、どうしようもないジョン先輩のせいで、楽しい社員旅行中に、会社に大損害をもたらす一大事が起きてしまいます(この問題の起き方のシナリオが結構雑で、つじつまがあってないんじゃないかと感じるところがいくつもありますが、とりあえずそこは置いといて…) 。


そこに「サイアム・ポリマー」という大企業で社長を務めるコングポップのお父さんがアーティットたちに助け舟を出してくれて、危機までも救うことに。これはこれでよかったのですが、コングポップが実は御曹司だったとわかっただけで、それ以上の展開はなかったのが若干物足りない感じがします。会社の一大事の転末について「これで終わり!?」と思ったのは私だけではないはず!


もうひとつの危機:アウティング

しかし、この時起きていた危機はこれだけではなかった!というか、アーティットとコングポップの関係では、プラスチックの調達以上にこちらの危機のほうがはるかに重要!その危機というのが、アーティットとコングポップのキス写真がSNSにアップされてしまい、社員のLINEグループに流れて車内の噂の的になってしまったことでした。


そもそも社員旅行中に2人のキスシーンを目撃し、こっそり撮影しただけでなく、勝手にSNSでシェアしたドリアン先輩が重罪人で、まず先に断罪されてしかるべき!!ドリアン先輩がやったのは、本人の意思とは関係なく周囲の人が一方的に第三者がLGBTであることを公表する行為で、いわゆる「アウティング」。これは日本でも自殺者が出たり、訴訟になったりと、立派な人権侵害です!


アーティットの戸惑いと苦悩

ただ、このシリーズではドリアン先輩のアウティングの是非に焦点が当てられているわけではなく、あくまでアーティットの感情の変化と「覚悟」が焦点に。アーティットは結構正直で、周囲の好奇の目に戸惑い、傷つきます。苦悩するもどうしていいかわからず、コングポップを避けたり、八つ当たりをしたりもします。ドラマとは言え、やはり心が痛む…。


必要なのは覚悟

コングポップのインターンシップ最終日、会社の送別会で勇気を出してマイクを握ったアーティットは、コングポップと付き合っていることを同僚たちに公言。「誰かを想う気持ちに罪悪感を感じる必要はない」「人にどう思われるかを気にして大切な人を失ってはいけない」というとても大事なことを教えてくれています。


それはとてもシンプルだけど、同時に、実践するのは何より難しいことでもあり、終わりのない社会の偏見や空気感、同調圧力、好奇心に正面から立ち向かっていくことでもあります。この辺はBLドラマでは永遠のテーマなのかもしれませんが、そもそも誰かを好きだと想う気持ちに、性別は関係ないはず。


「コングポップ、ひとつ聞きたいんだけど、俺たちの未来に覚悟はいいか?」。最終回のこのアーティットのセリフが最後の最後で突き刺さります… そうか、お互い好きでいることに「覚悟」がいるんだ… 


「SOTUS The Series」と「SOTUS S」の両シリーズで、コングポップは一貫してとてもスマートで大人なのに対し、アーティットは歳上ながらまだまだ子どもっぽいところがたくさんあり、日々学び成長していくのがいいところ。クリスト&シントーの2人がこのドラマで大ブレイクし、日本でも超人気なのがとってもよくわかります!


というわけで、「SOTUS S」とてもおすすめのタイBLドラマです!