南北戦争4-リンカーン大統領就任
2022.08.08 11:23
1860年運命のアメリカ大統領選挙で、共和党候補エイブラハム・リンカーンが当選した。リンカーンを有名にしたのは58年イリノイ上院選挙での討論で、彼は「分かれたる家は立てない。奴隷州と自由州のままでは政府はもたない」と述べた。しかし彼は奴隷制即時廃止ではなく、アフリカ移住も考えていた。
リンカーンは穏健派として共和党の指名を獲得したが、一方の民主党は奴隷問題で分裂様相を呈し、1回目大会では決められず、第2回目でスティーブ・ダグラスに決めたが、南部民主党員は退席し、南部民主党として別候補を選出する。
共和党は北部での勝利は確実であり、南部を捨てて、西部で勝てる候補としてイリノイのリンカーンを選んだ。そして一般投票では39.8%だったが、選挙人では過半数の180人を得た。ダグラスも29.5%を得たが、12人の選挙人しか得られなかった。南部民主党候補のレーンは、18.1%で72人の選挙人を得た。
南部は建国以来多くの大統領を出してきた。政権を失ったことで12月20日サウスカロライナ州が連邦離脱を宣言した。翌年には離脱する州が続き、61年2月9日離脱7州でアメリカ連合国が宣言され、ジェファーソン・デイビスが大統領となり、奴隷制不可侵の憲法を採択した。