【東京都・江東区】清澄白河(旧東京市営店舗向住宅)
2018.02.07 06:28
門前仲町から清澄白河へ向かう途中(清澄通り)に、戦前築と思われる店舗住宅が長屋状に並ぶのを見かける。
それは「旧東京市営店舗向住宅」と呼ばれ、昭和3年に整備されたものだ。
裏手の清澄庭園を管理していた三菱財閥・岩崎家から、庭園の東半分を東京市に寄贈、その地に東京市が防災の観点から鉄筋コンクリート造りの店舗住宅を48戸造営。
一帯は関東大震災で甚大を被害を受けており、復興事業の一環だった。
当初は賃貸として、その財源は庭園の管理維持に充てたが、戦後に居住者に払い下げられている。
築90年も経過しているが、一部が老朽化で解体された以外は現役として利用されている。
清澄通りの街並み
ほぼ同じ高さで2階建てで統一されているのが分かる。
途中、交差点辺りで長屋が途切れている。
恐らくは老朽化で解体された跡だろう。
中には3階に建て増しているのも多い。
外装を塗り直しているのも少なくないが、ファサードは当時のままだ。
長屋の最北端の建物はピアノ教室だ。
入口のドアは当時のままだろう。
とはいえ、政治ポスターがひっきりなしに貼られていて見苦しい。
棟続きに連なる店舗住宅。
コーナーにアールデコ調の装飾が施されているのが分かる。
一軒ごとにそれぞれ独特の意匠を持ち、単調さはあまり感じられない。
長屋が途切れたあたりで断面が見える。
側面にもアールデコが施されており、こだわりが感じられる。
長屋の最南端から臨む。
長屋の途切れ目から清澄通りを臨む。
長屋の向かいにも独特な外観の店舗住宅が一軒見える。
同時期に建てられたものか。
(訪問 2018年1月)