旅のチカラ、旅のカケラ

ためいきの日曜日

2008.12.14 14:10



インド洋に浮かぶ楽園「マダガスカル」。

アフリカ旅のボーナスステージとして訪れたこの国も

残すところあと3日。

せっかくだからと一番いい部屋に移ることにした。



『MOON LIGHT HOTEL』のルームナンバー22、

扉を開けてビックリした!

30㎡はありそうな広々ルーム。

東京で借りていたマンションと同じくらいの広さだ。



真ん中にリビングを挟んでベッドが2つ。

テレビもバルコニーも付いていた。

木のぬくもりを感じられる、寛ぎ空間。

これで1泊16800アリアリー(約1000円)は

ずいぶんとお得である。


カーテンがそよ風にたなびく。

首都アンタナナリボは標高が高く、

空気も乾燥していて秋のようだ。

ベッドに横になり、音楽を聴いていると

そのまま夢の中へと落ちていった―。



午前11時、二度目の起床。

お腹が空いたのでブランチを摂ろうと、外へ出た。

ところが今日は日曜日。

これでもか!ってくらいに店は閉まっていた…。



行きつけのレストラン、

重たいシャッターが閉じていた。

安くて快適なネットカフェ、

固く鍵がかけられていた。

いつもは階段にぎっしりと軒を連ねている露店も

キレイにいなくなっていた…。

マダガスカル航空にリコンファームに行くも

「CLOSED」の表札。


顔なじみのタクシー運転手を探すも、

タクシースタンドはもぬけの殻…。

街が死んでるよ…。


この国では日曜日はきっちり休みをとるようだ。

辛うじて見つけた商店で

パンと水、そしてすももを買って宿へと戻った。



することがないよぉ…。

天井を見つめながらベッドでごろごろ。

だだっ広い部屋で、空虚な心を泳がせた。

荷物をひっくり返して、整理してみたり、

撮った写真データをバックアップしてみたり。

溜息をこぼしながら、

やり場のない時間を持て余した。


ためいきの日曜日、

ひとりぼっちを感じながら

何もなかった1日をこうして回想している。