10月1日より、岐阜県も自転車保険加入義務化
2022年10月1日より、岐阜県でも、自転車を利用する人は、自転車保険に加入義務が課されます。同時に、ヘルメット着用の努力義務も課された条例が施行されます。
この保険加入は、自治体の条例化によるものであるので、義務化されている都道府県と無い都道府県があると言う事です。
自転車による事故例及び事故による高額賠償例、自動車との事故例、また、Co2削減、コロナ禍や健康の為に自転車利用の推進、公共交通機関による混雑回避、災害時の自転車利用効果等についての各資料報告がなされています。
●【自転車を巡る現状等】(令和2年度第2回自転車の活用推進に向けた有識者会議)資料
国交省https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/bicycle-up/07pdf/04.pdf
項目内容は・・・
家庭から出されるCO2排出量の削減
短距離の自動車利用から自転車利用への転換
歩行者と自転車が分離された通行空間
自転車対歩行者の事故
コンパクト・プラス・ネットワークの取組
地域公共交通サービスをめぐる環境①⓶
高齢者の移動手段
交通分野でのデジタル化
公共交通機関での混雑回避
生活習慣病や高齢者の寝たきり予防
子供の体力・運動能力の向上
サイクルツーリズムが地域経済に与える影響
自転車×原付以上事故の法令違反別事故件数の状況
高齢者の死亡事故
安全性の高い自転車製品の購入・定期的な点検整備
災害時の自転車活用
国民のライフスタイルや交通行動への影響①⓶
等の、資料が網羅掲載されています。
この中でも・・・・
○ 自転車の法令違反別に自転車×原付以上事故件数をみると、違反ありが約6割であり、その中でも、最も多いのが安全不確認で約2割、次に多いのが動静不注視と交差点安全進行で1割強。
○ 原付以上の法令違反別に自転車×原付以上事故件数をみると、ほぼすべての事故で違反が認められており、その中でも最も多いのが安全不確認で約5割、次に多いのが交差点安全進行で2割弱。
であることは注目されます。赤線は弊所記入。(上記資料より一部そのまま掲載)
交通事故に関しては、次のデータも詳しい。
▶「生活道路をとりまく環境」国交省 https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/life_road/pdf01/4.pdf
▶「自転車事故の損害賠償に係る現状について」国交省 https://www.mlit.go.jp/road/ir/ir-council/bicycle-dgs/pdf01/04.pdf
において、「1.自転車事故の発生状況」には、自転車✕人、自転車✕自動車、自転車✕自転車の事故時の責任割合が書いてありますが、特に・・・
◆【歩道上での自転車と歩行者の事故の場合、自転車側が基本100%の責任となる】、更に、自転車事故例として掲載されている高額事例があります。
◆賠償額 9,521万円。 神 戸地裁。 平成25年7月4日 女性62歳歩行者が後遺障害となる。自転車側加害者は小学生(11歳)無灯火で夜間帰宅中、歩道と車道の区別のない道で女性と正面衝突、女性は意識が戻らない重症となった。親が支払う事になった。
と言う事実には、非常なる注意をもって自転車の取り扱いをなすことの必要性を深く考えさせられます。
▶又、自転車専用道路の整備(自転車通行帯)すなわち、歩行者と分離された自転車通行空間の整備が進められています。国交省https://www.mlit.go.jp/road/road/bicycle/index.html
▶そして、全国において、自転車の活用による観光地域づくりも策定されています。
国交省「ナショナルサイクルルート」https://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/good-cycle-japan/national_cycle_route/
<私論>
Youtubeで外国のサイクル動画を見ている中でも、韓国は、その地理的環境が日本かとも思える位に似ている景色が流れますが、自転車専用道の整備の進行の速さ・広さには目を見張る思いです。
自転車が、歩く・走るより健康にいいとつとに言われています。自転車で、まずは地元、近所付近から回ってみれば、自動車では通り過ぎてしまうようなところの発見が多いに違いありません。
又、地元の良さをネットで発信すれば、より一層の観光地探索に拍車がかかりやすいこともうなずけます。
唯、自転車が、東南アジアの国々にみられるような、町中を交通渋滞さながらになるようでは、本末転倒で、反って自動車の停滞渋滞を起こします。しかも、巷に違法な路上駐車になりやすいのも目に見えています。
保険の加入義務化は当然の成り行きでしょうし、安全な利用には、ヘルメット着用も義務化するのも必要である事は言わずと知れた事です。
📌📌📌上述の如く、過去の自転車事故での賠償額は、1億円近くの裁判例がちょくちょく出ていますので、保険加入時は、1億円以上の賠償額に入っておくべきだと言う事は、危険対策として最低限必要です。
また、ママチャリによる事故も多いとあります。
前後に子供を乗せた自転車が倒れて、子供が車道に投げ出されたところへ、車が来て、子供が死亡したと言う事件も有ったそうです。
中でも、ママチャリの前後に小さな子供を2人乗せた事故で、しかも、止っている時、子供の乗り降り時の転倒などによる事故が多いと言います。
本来、自転車はハンドル前に荷物をたくさん積んで運行する時は、ハンドルブレが起こりやすいことは誰もが知るところです。
ならば、3輪自転車に変えると言う事を進めるべきではないでしょうか。
3輪車にも、後ろ2輪と前2輪タイプがあります。
3輪車なら、安定性においては、2輪車以上です。子供をやはり2人乗せるなら、前輪2輪タイプがハンドルブレが有っても、その安定性は、ずっと大きいでしょう。
駐輪場所が、斜面である時は、2輪車を立てかけて止めても転倒しやすいですし、3輪車でも、前後に動き安いので、注意が必要です。抑々使わないのがベストです。
いずれにおいても、自転車利用を促進させるには、今以上の道路環境の整備が急がれますし随所における、駐輪設備やレンタル所の増加整備がなされなければ成りません。
長距離走行する自転車にも対応が出来るように各所に休憩所・修理所・管理所等の整備が必要です。
今は、部分的なサイクリングコースとしての道路整備が、主導を占めていると言えましょう。一般道は、縦横無尽に安全走行できるものではありません。
街中にも田舎にも、自転車道がもっともっと整備されない以上、歩道での並列乗り込みや自動車道での狭い通行がもたらす危険が無くなりません。
現在ある道路は、車やバイク及び人が通る歩道としての役目が主体で、車と同じ仲間としての法整備下にあり、それらの歩道や自動車道の脇を走っているのが自転車だと言うのが現状です。
また、ヘルメット装着は、頭を守る事で、命を守る事に大いに貢献するでしょう。ヘルメット装着を義務化すれば、守られる命が少しでも増えるでしょう。
しかし、装着だけで、事故数の激減することがのぞめるとは思われません。やはり、人と自転車、車と自転車。自転車同士が、触れあいにくい余裕のある道づくりが、必要でしょう。そして、自転車利用者のマナー教育も必要でしょう。