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詩人・作家 神泉 薫(Kaoru Shinsen)のブログ ~言の華~

小さくなったら見える、美しい山とは?

2018.02.15 07:35


毎日見つめいている伴侶。妻の姿。


時に、もう空気のようで、出会った時のような魅力を感じなくなった。そんなドキッとする瞬間が、あるかもしれません。


そんなとき、視点を変えてみると、妻の違った新鮮な魅力を感じるかも?


芥川龍之介の短編「女体」は、ある日突然、布団を這う小さな虱(しらみ)になった男、楊某(ようぼう)の物語。


小さな虱の前にはだかる二つの山。それはそれは白く滑らかな稜線を持つ美しい山。


虱になる寸前、布団の中に裸で横たわっていたのは、まぎれもない妻。


その二つの山とは?


瞳を閉じて、今一瞬、小さな虱になって、その美しい山の頂上を目指して登ってみてはいかがでしょうか?


調布FMラジオ「神泉薫のことばの扉」2017.12.23放送分アーカイブにて、芥川龍之介の短編「女体」お聴き頂けます。ぜひクリックしてみてくださいね!



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