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EBP Research News

EBMにまつわるピラミッド:New evidence pyramid(2016)

2022.08.13 06:30

この記事では、EBMにまつわるピラミッドとして、New evidence pyramid (Murad, et al. 2016)を紹介します.


EBMでピラミッドといえば、ランダム化比較試験(Randomized controlled trial, RCT)のメタアナリシスを最上位としたエビデンスのヒエラルキーが有名で、古くから知られるピラミッドかと思います.これには、次のような特徴があると考えられます.

このピラミッドは、たしかに”研究デザインの強み・弱み”をぱっと把握するにはわかりやすいのですが、実際には次のような状況が起こりえます.


このように、EBM/EBPの"e"となるエビデンスは、残念ながら「研究結果であれば何でもよい」「RCTなら素晴らしい」のように単純に整理することができません.そこで、現実に起こりうることを反映して解釈が可能となるピラミッドとして、Muradらは2016年に”New evidence pyramid”を紹介しました.

この記事では、次の3つのピラミッドが紹介されています.

A. The Traditional Pyramid
B. Revising the pyramid: (1) lines separating the study designs become wavy (Grading of Recommendations Assessment, Development and Evaluation) (2) systematic reviews are chopped off’ the pyramid.
C. The revised pyramid: systematic reviews are a lens through which evidence is viewed (applied).


「質の低いRCTもあれば、質の高い観察研究もある」というのは、研究デザインやバイアスが研究結果(曝露効果の推定値)にどのように影響するのか?というのを理解していないと、ピンとこないかもしれません.ということをふまえて、これらの図を使う側の人も、ディスカッションしたい相手のレディネスにあわせて、上手く活用することが求められるかもしれません.




Reference.


一方で、この