かぜ漢方:麻黄湯
薬剤師ライターのみきです。
皆さんは麻黄湯という漢方薬を聞いたり使ったりしたことがあるでしょうか。
読み方は『マオウトウ』
・・・・なんか、怖そうな名前ですよね。
私も新人薬剤師の時にこの名前を聞いて『麻黄』ではなく、『魔王』を想像してしまいました。
(先輩薬剤師にそれを話すと大笑いされましたが・・・(´;ω;`))
麻黄湯は耳に響く音の通り、強い効果のある漢方薬です。
今回はこの漢方薬を解説していきます。
麻黄湯を構成している生薬
麻黄湯は4つの生薬から出来ている漢方薬です。
① 杏仁(キョウニン)
② 麻黄(マオウ)
③ 桂皮(ケイヒ)
④ 甘草(カンゾウ)
効果の主な成分は名前の由来にもなっている②麻黄。
これはマオウという細い竹のような植物の茎から作られる生薬です。
麻黄湯の効果は?
麻黄湯は葛根湯と同じ、風邪の引き初めに効果があります。
身体を温めて汗をかくことを助けたり、咳を鎮めたりするのに加えて、痛みを和らげる効果もあるので、頭痛やのどの痛み、関節痛などのも効果を発揮します。
そのため、インフルエンザの症状や気管支喘息、関節リウマチの症状にも使われることがあります。
葛根湯にも麻黄が含まれているので、同じような症状やタイプの人向けの漢方薬ですが、葛根湯よりも効果は強力なので、葛根湯を使う場合よりも少し症状が重い場合にこの麻黄湯が活躍します。
風邪以外の効果は?
麻黄湯は急に高い熱が出たり、頭痛や関節痛起こったりした場合に使われます。
最近ではインフルエンザのお薬と一緒に使うお医者さんも多くなりました。
インフルエンザの場合はまずはウィルスに効く西洋薬(タミフルやイナビルなど)で原因の元を抑え、ウィルスが原因で起こる高熱や関節痛をこの麻黄湯が落ち着かせます。
麻黄湯の注意点!
麻黄湯はきちんと使えばとても効果が期待できる漢方薬ですが、少し注意が必要です。
皆さんは漢方薬を飲むと言うと、どんなイメージがありますか?
『効果が出るのに長い期間飲み続ける』
などのイメージがありませんか。
もちろん、長期間飲み続ける漢方薬はたくさんあります。
しかし、この麻黄湯は長期で飲み続ける漢方薬ではありません。
風邪などの諸症状が出始める初期のころに短期間に飲んで、症状を和らげる役目をするのがこの麻黄湯です。
使って効果が期待できるのは、
『平素から丈夫で体力が充実した人の熱性疾患の初期』
の場合で頭痛や発熱、関節痛、悪寒などがあって汗が出ないような症状がある時です。
身体が弱い人や虚弱体質の人、持病がある人には向かない漢方薬なので、自分の身体や症状に麻黄湯が適しているかを考えてから使うようにしましょう。