[戦車] ICMのⅡ号偵察戦車L型 ルクス(Luchs)君がかわいい
今回は初のICM社の戦車プラモ製作であります。これまでいくつかのメーカーの戦車を作ってきましたが、今回はウクライナのICM社です。不安しかありませんね!でもまぁ安かったし。ちなみにメーカーサイトはこちら。今もちゃんと新作を出しているそうです。そんなICMから出ている、ドイツ軍の偵察戦車、Luchs君を肩の力を抜いてふわっと製作・塗装いたしました。
小さくてかわいいです。そしてどこがダークイエローじゃいと言うくらいに明るい色合いに仕上げました。かわいさ2割増しです。
履帯は連結式なのでいい感じのたるみが表現できます。薄くて心配になる転輪もかわいいです。偵察を主務としたとのことで、武装は機関砲のみ。かわいい担当です。フィギュア乗せておけば良かった。
Luchs(ルクス)君の塗装レシピ
- 筆塗りのみ
- 【基本塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-60 ダークイエロー つや消し
- 【基本塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-2 フラットホワイト つや消し
- 【砲身/銃機】タミヤ アクリル塗料 X-10 ガンメタル
- 【細部塗装】タミヤ アクリル塗料 XF-57 バフ つや消し
- 【転輪塗装】タミヤ エナメル塗料 XF-1 フラットブラック つや消し
- 【履帯塗装】タミヤ エナメル塗料 XF-84 ダークアイアン
- 【スミ入れ】タミヤ スミ入れ塗料 ダークブラウン
- 【チッピング】Mr.カラー C29 艦底色
- 【フィルタリング】油彩具を3色ほどドット付けしてフィルタリング
- 【排気管】戦車の排気管/エンジン部を簡単にサビ塗装する方法
- 【ハイライト】油彩具のパーマネントホワイトでドライブラシ
Luchs(ルクス)君の製作
それでは製作にかかっていきましょう。キットは前段にお伝えした通り、ウクライナのICMというメーカーから出ているキットです。
箱絵の雰囲気がいかにも東欧感があって良いと思います。Amazonにも売っていないのでヤフオクとかで仕入れるのが現実的な入手ルートでしょうか。
そういえば右端の西住姉妹がついたプラッツのキットが欲しいんですが、いかんせん値段が高いんじゃないかと思うわけですよ。ううむ。まぁいつか買う。もうちょっと積んだものを消化したらいつか買う。
さてパーツの合いや組み立てやすさですが、文句なしのクオリティです。プラの質感も好きな感触です。硬くてボソボソしたプラはいけません。ちょうどその前に作っていた Maquette の Valentine で大変な思いをしたので癒されました。
フィギュアも1体付属します。箱絵と同じポーズの人ですね。なんだか塗装中にモヤモヤしてハッチを閉じてしまったのでフィギュアなしになってしまいましたが、この人は後に別のフィギュアに搭乗いただくことになりました。
もうかわいいし。
履帯は分割式なのでランナーから切り離して連結した後、流し込み接着剤で固定し、ある程度固まったところで車体に巻きつけます。詳しい手順は下記を参考にしてくださいまし。このキットの連結履帯はとても精度が高く、綺麗に隙間にハマっていくので作っていて非常に気持ちよかったです。やるなICM!
ちなみに砲身の先端に砲口は開いていなかった(ような気がする)ので精密ピンバイスで開口しました。これだけでだいぶん違います。そんなわけで製作は完了。特に何も追加はなし。さー塗るぞー。
Luchs(ルクス)君の塗装
さて塗装ですが今日も元気に筆塗りをしていきます。プラの色も明るいですし、そのままズイズイ塗りつけていくことにします。
基本塗装
明るめにいきましょう。タミヤアクリルのフラットホワイトを7割、同じくタミヤアクリルのダークイエロー3割ほどを混ぜ合わせます。ちょっと筆に水を含ませてから塗料を馴染ませて塗ると塗りやすくて良いです。
薄く2度塗りをして基本塗装は完成です。次のステップにいく前に1日ほどこのまま乾燥させます。すぐに次にいっても良いのですがアクリル溶剤で表面を撫でるのである程度塗膜が硬化した方がコントロールしやすくて良いのです。
ムニつき
アクリル溶剤で車体の表面を撫でたり、撫でて塗面を柔らかくした状態で傷をつけたりして情報量をあげます。詳しくはこちら。最近はお気に入りの茶漉しの格子部分でムニついたところをカリカリして遊びました。
こんな感じになりました。別角度から見るとこんな感じ。
かわいい。
スミ入れ
あまり濃くは入れたくなかったので、スミ入れ塗料のダークブラウンをビシャッと塗ります。
そして拭き取り。
適度にくたびれ感が出てきました。
迷彩塗装
あ、そういえば迷彩にしようと思っていたんだった!とここで思い出したので、100円均一で購入したピグメントを前出の茶漉しで削ったものをこすりつけました。
うっすら。そしてこの段階からやるのもなぁ、という気持ちになり、これ以上しっかりと色を入れずにこの後の工程を続けて結果、見事になかったことになりました(あー失敗失敗)。
デカールと細部塗装
気を取り直して細部塗装を行いデカールを貼りました。車両番号は 1121、ドイツ軍のマークです。かっこよくなった。
油彩フィルタリング
今回はもうちょっと色々な色味を入れてみたいので、油彩具によるフィルタリングを追加で行います。ホルベイン油彩具セットに入っている、バーントシェンナ、イエローオーカー、なんとかブルーを綿棒にとってちょんちょんと車体につけていきます。バーントシェンナは錆色に近いので線形に入れてみたりしました。
大胆にいきましょう。こんな感じです。乾燥しないうちに(と言っても油彩具は24時間くらいしても簡単には乾かないのでその日中に作業を終えれば大丈夫)エナメル溶剤を含ませた筆で溶かして混ぜつつ洗い流します。
ただ全部流すと意味がないので、ぼかしてざっと筆でひとなでするくらいが良いのですが、どういうわけか頑張って流してしまいあまり分からなくなってしまいました(徒労)
ドライブラシ
なんだかぼんやりとした雰囲気になってしまいました。もっと濃い色でスミ入れをしておけばよかったと悔いつつ、まぁ気にせず進んでやろうと思い、ドライブラシをします。ドライブラシと言っても油彩具を使うので本当にそれドライなんかと問われれば答えに窮するのですが、他になんと言ったものか判じかねますのでドライブラシと申しましょう。
油彩具のパーマネントホワイトとイエローオーカーをパレットに出し、パーマネントホワイト9.5 + イエローオーカー0.5くらいの気持ちでちょっと黄色い白を作ります。でそれをエッジに塗ったり、明るく見せたい面にポンポンと当てて色を乗せていったりして遊びます。
どれくらいやるのかといえば、下の写真くらいやります。
随分白くなったもんですね!まぁダークイエローの車体は思い切ってハイライトを入れるとかわいい感じになるのが最近わかったので(感性の問題)、思う存分白くしちゃえと、こういうことでして。
エッジだけではなく面にもしっかりとハイライトのホワイトを入れることでかなり明るい色合いで整えることができます。
ただちょっと楽しくなってしまって荒々しかったかな、とは写真を振り返ってみて反省するところではあります。
サビを少々
予備履帯はいつものように下記のサビ塗装であっさり塗りました。
また車体後部のマフラーはもうちょっとサビさせて見ようかなっという考えのない遊び心で垂れている感じも入れてみました。サビ塗装で作った液体を上から下に流して、あとからエナメル溶剤でぼかしたりするだけです。
お尻がかわいいよう!!!
履帯の塗装
履帯はゴム履帯ではないのですが、結局いつものお手軽ウェザリングと同じことをやりました。ゴム履帯だったらざっと赤茶液につけるだけのところを筆にとってザーッと入れていくだけで、あとは同じです。ピグメントをまぶしてシルバーでドライブラシ。
というわけでかんせい!
Luchs(ルクス)君の完成ギャラリー
第2次大戦期に作られた、Ⅱ号偵察戦車、ルクスくん(Luchs)の1/35スケールが完成です。
アンテナは伸ばしランナーで製作してつけたのですが、細すぎて見えないくらいになってしまいました。「アンテナは細ければ細いほどおしゃれ感ある」とか製作当時は思っていたのですが、写真を撮ってみて思いました。「見えないと意味ない」。
Luchsくんは正式には「PzKpfw II Ausf. L "Luchs"」ということで、Ⅱ号戦車L型、通称ルクスくんです。軽偵察戦車(Light Reconnaissance Tank)で、1943年から1944年にかけておよそ100輌が製造された車両です。
正面から。武装は20mmの機関砲だけ。やっぱり砲口を開口するとだいぶ雰囲気違うなぁ。
ハイライト色が白に近すぎた感はありつつ、これくらい思い切ってやるとそれはそれで思い出深い仕上がりになったりするわけですよ(言い訳)
横から。べらぼうにかわいい。見慣れた戦車だとかなり予備転輪(上の方に付いているちっさい転輪)があって、その上を履帯が滑っていくんですが、この子はそれがないので、なんだか伸び上がっているような感じ。いやそれが可愛いってことを僕は言いたいんですよ。一生懸命感がいいんです。
造作のあまり無い絶壁のような車体後部も良いではないですか。八九式と一緒にこんなの走ってたら可愛くてたまりませんな。お尻のかわいさはこれまで作ってきた戦車の中でもトップクラスであります。
ルクスくんの完成ギャラリーでした。
まとめ
今回は初のICMキットチャレンジということで、ウクライナと聞いてヤバイヨヤバイヨーと思っていたものですが、どっこい実に組みやすい良いキットでした。先入観で判断してはいけませんな。
とにかくかわいい上に見栄えも良くできたので、時折愛でて楽しんでおります。