長野のお盆と墓事情
2022.08.17 06:41
長野のお盆は8月13日から16日です。
13日の夕方、墓からもどると家の前でわらを炊いて、
盆さん、盆さん、この明かりでおいで、おいで、
と言いながら盆さんを家の中に迎える。
これがまたなかなか風情があってよい。
そして16日は送り盆。
家の前でわらを一束たいて、
盆さん、盆さん、この明かりでお帰り、お帰り、
と唱え、お墓までお送りしてお盆は終わります。
うーん、やっぱりお盆はいいな。
親族とともにわらと桶を片手に世間話をしながら墓まで行くのも、
いとおかし、と清少納言ばりに思ったりする。
だが、バット、しかし、お墓ねえ、私たちはどうしよう?
そんなこともだんだん考えなければならないお年頃に達しているのだ。
時折、お墓のご案内ですが、としつこい電話がかかってくる。
は?お墓ですか?モー決まってますから、
腹立たしい、と顔をしかめて電話を切る。
だけど何にも決まってないのだ。
墓となれば、夫は次男だから自分たちで墓を作らねばならない。
しかし、昨今、墓は高いし、
それにこの狭い日本、そんなに墓ばっかり作ってどうすんだあ?
誰がめんどうみてくれるんだあ?
子供だって遠くに住んでいたら墓参りも大変だし。
といろいろを難癖をつけて、
墓なるものは不要!
と今のところは思っている。
しかし、毎年このお盆に
先祖の霊がこぞって仲良く里帰りするのをみると
ふーむ、これも悪くないかな、
なんて心がちょっと揺れてしまう私である。