Day03 1本1本の線を大切に!
One stroke at a time...Day03はゼンタングルの真髄を再認識するような動画でしたね。
動画はDay02に引き続きリックとマリアのやりとりで、今回はマリアがペンを握っていました。2人は楽しげにおしゃべりしながらも、大切なことを私たちに伝えようとしていましたね。
TranslucencZ(半透明)タイルに鉛筆で2本の線(鉛筆にプリントされたZentanくらいの長さ)のニコッとした口のようなを引いてから、Verdigoghという公式タングルだけを描くモノタングル(1種類のタングルだけ描く)を描いていきました。
透け感を利用して両面に描くことにより、紙に切れ目を入ったトリックアートのようでワクワクしましたね。マリアがインスパイアされたというJoris Hoefnagelさんというアーティストが使っていた技巧のようです。マリアが詳しく教えてくれるのを待ちましょう。
Verdigogh(ヴァーディゴ)は2008年4月のNewsletterで紹介された比較的古いタングルで、今回の動画では、ローズマリーみたいと繰り返し言っていましたが、元々はマリアが松の枝にインスパイアされ、deconstruct・タングル化したものだそうです。(Newsletter より紹介文とstepout↓)
ゼンタングルは「絵心がなくても描ける」「『・ICOS』が描ければ誰でも描ける」とうたっていますよね。最終的なVerdigoghを見ると、こんなのどうやって描くの?私には描けない!と思う人もいるでしょうけれど、1本1本の線を繰り返し(over and over)描いていくことによって誰でも簡単に描けるのです。それこそゼンタングルの醍醐味ですね。(overは『上に』という意味もあるので、Newsletterでは「より正確にはbelow and below(下へ下へ)」と書き加えているのが面白いですね。(ゼンタングルでは常にホリバー方式です!)
動画中、リックが葉っぱなど、自然にあるものも、私たちが描くものも、1つとして全く同じものは無いと言っています。ユニークという語は日本では「変わっている」というような意味で捉われがちですが、英語では「唯一無二の」というプラスの意味で使われています。自分や自分の描く線・生み出す作品のUniquenessを大切にしたいですね。
また、ゼンタングルは絵画ではないということも大事な点で、2人は動画中何度もその点に触れていました。草の色である緑ではなく、オレンジ色のパステル チョークで色付けしたのも、(絵ではなく)ゼンタングルだからと言っていました。
そして、Day01の動画でモリーも言っていたのと同様のことをリックも今回言っていましたね。「タングルは仕上がった時に魔法のようにステキな姿を現すので、描いている途中は作品を評価しないで、今描いている1本
1本の線を美しく描くことに意識を集中してほしい。...One stroke at a timeで。そうすれば、いつの間にか(タングルが)美しい姿を現すから。」「1本1本の線に意識を向けて大切に描いて...どのゼンタングルのタイル(作品)も1本1本の線から出来ているのだから」と言っていました。
さらに、マリアが先に描いた線を再度なぞって太くしたり、ちょっとした線を描き加えたりするのを見ながら、リックは「こういうちょっとしたディテールを加えるのが実は大事で全体の仕上がりに貢献してくれるんだ」とも言っていました。
ということで、One stroke at a time.の精神、ゼンタングルの醍醐味を再確認したDay03でした。
↑うっとりするようなマリアの他の作品
(上=表、下=裏)