日銀黒田総裁、政府は続投要請
2018.02.11 12:46
黒田日銀総裁、政府は続投の方針 月内国会提示へ=関係筋(ロイター)
政府は次期日銀総裁人事について、4月8日に5年間の任期満了を迎える黒田東彦総裁(73)を続投させる方針を決めた。関係筋が10日、明らかにした。
大規模緩和によって日本経済をデフレとはいえない状況まで回復させた手腕に対する安部晋三首相の信頼は厚く、黒田氏の続投がアベノミクスの継続と市場の安定に不可欠と判断した。
日銀総裁を5年以上、務めるのは第20代の山際正道氏(1956─64年)以来。次の5年を全うして10年間となれば、かつて「法王」と呼ばれた18代の一萬田尚登氏の8年6カ月を超え、最長となる。
政府は早い段階から黒田氏の続投を模索してきた。安倍首相は、黒田氏について「手腕を信頼している」、「期待に応えていただいている」などと高く評価しており、続投が「アベノミクスの継続によってデフレからの脱却を実現するという政権の強い意志をあらためて示す象徴になる」(政府筋)と判断したとみられる。