1万円の経費削減 は、10万円の売上と同等の価値がある!
経費削減してますか?
多くの理美容室は売上増加には熱心に取り組みますが、消耗品などや交通費、光熱費などの経費削減はなぜか後回しになっています。
企業存続のためには売上を増やすことはもちろん重要なことでおろそかにはできません。
しかし、例えば営業利益率20%の理美容室が経費を10%削減すると、
営業利益は売上を40%増加させる効果と同じ
であることをご存知でしょうか。驚きの数字ですよね…
では、実際に計算してみよう
経費削減に意味がないと考えている経営者はいません。
しかし、予算で決めた経費はやむを得ない経費として、その費用対効果をしっかり検証しない、あるいは経費削減よりも売上増加に熱心で経費削減を後回しにしている経営者が多く見られます。
小さな経費削減が利益を大幅に増加させる理由
を簡単な計算式で紹介します。
毎月の売上が200万円ある理美容室の経費が160万円の場合、以下の簡単な計算式で分かるとおり営業利益率は20%で営業利益は40万円です。
この理美容室が経費を10%削減すると、経費は144万円で営業利益は56万円(営業利益率は28%)です。
この理美容室が経費削減よりも、売上増加で56万円の営業利益を稼ごうとするといくら売上を増やす必要があるでしょうか?
営業利益56万円になる売上は利益率20%で割ることで求められます。
その金額は280万円です。
売上200万円→280万円と40%も売上を増加させないと、56万円の営業利益は稼げません。
280万円の80%の224万円が経費なので、以下が56万円の営業利益を稼ぐために必要な売上を求める計算式です。
280万円-224万円=56万円
次にこの会社が売上増加と経費対策を同時に推進して両方とも成功したとします。
するといくら営業利益は増加するのでしょうか?
以下の計算式で求められる営業利益が実現できます。
280万円-201(=224×0.9)万円=79万円(営業利益率28%)
営業利益を現状の40万円よりも約2倍、単に売上増加を40%達成したときの56万円よりも約1.4倍の営業利益にできることがわかります。
売上増加対策と経費削減対策は2つ同時に進めることで大きな効果が得られるのです。
さらに、売上増加を達成するには一般的には経費も増えるので利益率が低下します。
売上は増えたけど利益は期待したよりも少なかったという結果になることが多くなります。
また、売上増加には顧客との対外的な交渉が発生し、売上を増やすための値引きやその他の経営にマイナスな条件が加わることが多くて、やはり利益率を低下させます。
しかし、経費削減は自社内のみで行え、対外的な折衝も顧客の立場で有利に進められるので経費を増やすことなく確実に実行できるメリットがあります。
過去の記事に参考になる記事があります。ご覧下さい。
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