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ZIPANG-6 TOKIO 2020 ~能の世界から 思いを馳せる~中世の女性たちの生き方 ❣ 数百年ぶりによみがえる絵巻能〈和田酒盛〉東京初演

2022.08.26 09:05


数百年ぶりによみがえる絵巻能〈和田酒盛〉東京初演  復曲能を観る会が千駄ヶ谷の国立能楽堂で10月9日に上演




今は上演されない室町時代の古演目の中から現代にふさわしい価値ある演目を選び、再興することを通して能楽(能狂言)の可能性を再発見する試みを続けている一般社団法人復曲能を観る会(代表理事:加藤眞悟)は、2022年10月9日(日)、東京・千駄ヶ谷の国立能楽堂で「復曲能を観る会〈和田酒盛〉東京公演 能の世界から思いを馳せる~中世の女性たちの生き方~」を開催いたします。



<能の歴史>


上野城薪能
能を大成した観阿弥(1333~1384)の生誕の地である伊賀の秋の風物詩の1つとしてとして毎年開催しています。


約650年前の室町時代、観阿弥・世阿弥親子によって大成された能と、能にやや先んじて生まれた狂言。


能は人間が誰しも持っている苦しみや悲しみなどの想いを演じ、狂言は今を生きる人間の力強さを笑いとともに描いています。


一見、別の芸能のように見える能と狂言は車の両輪のように一体の芸能として発展してきました。


豊臣秀吉や徳川家康ら当時の権力者にも愛され、江戸時代には幕府が武家社会唯一の公式な芸能としたため大名は競って能面や能装束を誂え、自身でも能を舞ったのです。


明治維新になると諸藩が没落したため能狂言も大きな打撃を受け、その後も歴史の荒波に何度も翻弄されましたがいつの世にも復活し、現代まで連綿と途切れることなく受け継がれています。



■復曲能 公演概要



〈和田酒盛〉曽我十郎と虎御前


〈和田酒盛〉虎御前


〈和田酒盛〉和田義盛登場


〈和田酒盛〉曽我十郎と虎御前


〈和田酒盛〉和田酒盛の宴(1)


〈和田酒盛〉和田酒盛の宴(2)


〈和田酒盛〉五郎と朝比奈



復曲能〈和田酒盛〉は、古来多くの人々に愛された『曽我物語』に題材を得た能です。昨年、復曲能を観る会のメンバーが中心となって、室町時代以来数百年間ぶりに復活させ、この度東京初演となります。


仇討ち直前の曽我兄弟を描く〈和田酒盛〉は個性的な鎌倉武将が大勢登場し、場面展開も早い絵巻物のように華やかな能。


一方、曽我十郎の恋人・虎御前が十郎を慕い、時の権力者に媚びることなく自分の気持ちに正直に生きる姿も描きます。


同時に上演する狂言や仕舞も、サブタイトル「能の世界から思いを馳せる~中世の女性たちの生き方~」に沿って、当時の女性の生き方が強く感じられる演目を選定しました。


伝統芸能から現代の私たちの生き方を考えるきっかけにもなる公演です。能楽界を代表する演者も多数出演。復曲能を観る会だけでご覧いただける〈和田酒盛〉をお楽しみいただけます。


〈和田酒盛〉曽我十郎の舞


〈和田酒盛〉曽我兄弟らの舞


〈和田酒盛〉終局の大団円(1)


〈和田酒盛〉終局の大団円(2)



■演目/あらすじ

復曲能〈和田酒盛〉

父の仇、工藤祐経を討つと決めた曽我十郎は恋人の虎御前に別れを告げる。場面は変わって鎌倉幕府の有力者・和田義盛が催す大宴席となり、十郎と虎も同席している。好きな相手に盃を向ける「思い差し」が座興になると、虎ははばかることなく十郎に盃を向け、それを見た義盛一族は色めき立つ。そこへ急を察した弟の曽我五郎が駆けつけ、義盛の子である剛の者、朝比奈と組み合うが十郎がとりなし、三人で華やかに舞を舞う。

狂言〈鬼瓦〉

訴訟のため上京していた遠国の大名が首尾よく勝訴し帰国することに。大名は太郎冠者を伴って因幡堂に御礼参りをするのだが...。妻を想う大名の大らかさを描く秀作の狂言。

仕舞〈巴〉

一人の僧が木曽義仲の愛妾で女武者・巴御前の幽霊に出会う。敵に囲まれた義仲の自害を前に、長刀を携えて奮戦する巴の戦いぶりを舞う。

仕舞〈班女 クセ〉

愛する吉田少将と別れた後、交わした扇を見つめて勤めに出ない遊女・花子。宿を追い出された後、京の下賀茂神社で班女と呼ばれる物狂いとなって我が身の無常を語り舞う。

仕舞〈花筐 クセ〉

大迹部皇子は照日ノ前を寵愛していたが、天皇に即位するため別れに際して花筐(花籠)を贈る。照日ノ前は物狂いとなって都に上ると、即位した天皇の行列に出会い恋慕の情を訴える。



■開催概要

公演名    : 復曲能を観る会〈和田酒盛〉東京公演

サブタイトル : 能の世界から思いを馳せる~中世の女性たちの生き方~

日時     : 2022年10月9日(日) 14時開演/16時10分ころ終演予定

会場     : 東京・千駄ヶ谷 国立能楽堂(東京都渋谷区千駄ヶ谷4-18-1)

チケット(税込): 正面S指定席6,000円/正面A指定席、脇正面A指定席5,000円/

         脇正面B指定席、中正面指定席4,000円

         学生割引、障害者割引あり 各料金より2,000円引

内容     : 復曲能〈和田酒盛〉 狂言〈鬼瓦〉 仕舞〈巴〉

         〈班女 クセ〉〈花筐 クセ〉 講演


その他     文化庁ARTS for the future!2補助対象事業



■主催者概要

団体名:一般社団法人復曲能を観る会

代表者:代表理事・加藤眞悟(能楽シテ方観世流)

理事 :長谷川晴彦(能楽シテ方観世流)/古室知也(能楽シテ方観世流)/

    奥津健太郎(能楽狂言方和泉流)ほか


■演目/主な出演者

講演 坂井孝一(創価大学文学部教授)

仕舞〈巴〉 梅若紀佳

仕舞〈班女 クセ〉 梅若紀長

仕舞〈花筐 クセ〉 梅若万三郎

狂言〈鬼瓦〉

 大名・野村又三郎

 太郎冠者・野村信朗

復曲能〈和田酒盛〉

 曽我十郎・長谷川晴彦

 虎御前・加藤眞悟

 朝比奈・古室知也

 曽我五郎・梅若久紀

 和田義盛・安田登

 郎等・高橋正光

 虎ノ母・奥津健太郎

 家人・奥津健一郎

 笛 小野寺竜一

 小鼓 久田舜一郎

 大鼓 大倉正之助


■事前講座概要

・9月11日(日) 神奈川県大磯

「曽我十郎の恋人、遊女・虎御前の謡跡めぐり」

講師:島崎直人(二宮町文化財保護委員)

・9月19日(祝/月) 神奈川県横浜市 横浜能楽堂第二舞台

「復曲能〈和田酒盛〉と『曽我物語』(仮)」

講師:保立道久(東京大学名誉教授/歴史学)

   槻宅聡(能楽笛方森田流)


毛越寺 舞台                          編集局イメージ


■復曲能を観る会とは

「能と狂言の力で人と人を繋ぎたい」「復曲は埋もれた文化遺産の発掘」

このふたつの言葉を柱に、現在は演じられない室町時代の演目の復曲(再興)を通じて古人が大切にしてきた文化を再認識し、生きている伝統芸能を未来に繋げたいと願う能楽師の加藤眞悟、長谷川晴彦、古室知也、奥津健太郎が集い、昨年5月に任意団体「復曲能を観る会」を設立しました。本年3月には一般社団法人となり、継続的・発展的な活動を目指しています。コロナ禍からの文化芸術活動の再興を支える文化庁ARTS for the future!2の採択も昨年に引き続いて決定し、10月9日の東京公演〈和田酒盛〉と11月12日の名古屋公演〈不逢森(あわでのもり)〉は補助対象事業となりました。事前講座なども複数開催します。


■本件に関するお客様からのお問い合わせ先

一般社団法人復曲能を観る会

電話 : 045-481-8704 FAX : 045-481-8704

Mail: hukkyokunou+tokyo@gmail.com



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使


協力

一般社団法人復曲能を観る会
〒2210801 神奈川県横浜市神奈川区神大寺4丁目24番16号 電話 : 045-481-8704

一般社団法人 伊賀上野観光協会
〒518-0873 三重県伊賀市上野丸之内122-4 だんじり会館内 TEL:0595-26-7788

紅山子(こうざんし)



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。   



能・狂言関連 アーカイブリンク記事をご覧ください。



獅子神楽の原型 敢國神社に伝わる獅子神楽(三重県無形文化財指定)

ZIPANG TOKIO 2020「伊賀一宮 敢國神社 1300年以上前『四道将軍』から始まり 観阿弥~服部半蔵~松尾芭蕉 そして神の社は未来を開く」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2331520



法灯の明かりに包まれた浄土庭園での法要


ZIPANG TOKIO 2020「吾朝無双 【毛越寺】広々とした苑地美観が展開 その起こりは薬師如来の化身 白鹿 ~世界文化遺産~(その壱)」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2849489




延年の舞

毛越寺の「延年の舞」は次のような順で進行されます。田楽踊の始まる前に「呼立(よびたて)」があり、二人の僧が田楽衆に囲まれ、向い合いに腰を下げ、足声(そくせい)という秘事を行います。

「田楽躍」は、太鼓三人、編木(ささら)三人、瑟丁(しってい)伝でん(機織りに似た音を出す)一人、銅撥子(とうはっし・二個一対で指にはさんで打ち鳴らす)一人、笛二人の都合十人で構成されます。

麻布の水干に裁着(たっつけ)、脚半(きゃはん)姿で、太鼓と編木方はクルミの樹皮に網代(あしろ)に編んだ笠をかぶります。

笠の頂きには太鼓方は桜の造花を挿し、編木方は白玉椿の造花を飾ります。この花は笠花と呼ばれます。

瑟丁伝と銅撥子の童師は日月模様の烏帽子をかぶり、周囲に四垂(しで)を垂れます。舞いは粧(けはい)、散(ちらし)、行道、立法(たちのり)、大水車、中八返、小水車、鳥ばみの8曲が伝えられています。陣形を変えて舞うもので、約40分要します。

次の「路舞(ろまい)」は唐拍子(からびょうし)ともいわれ、古風な節まわしで上の句を一人が舞い、下の句を他が舞います。

慈覚大師入唐の折に清涼山麓に二人の童子が現れて舞い、また大師が当山を草創された時に再び、忽然と童子が現れて舞った故事を伝えたものです。


延年の舞 老女舞


ZIPANG TOKIO 2020「時を超えて今なお800年昔の姿のままに伝えられている国重要無形民俗文化財『延年の舞』そして、謎に満ちた神仏『刀八毘沙門天』毛越寺にて公開(その弐)」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2853577




竹生島は、周囲2㎞の琵琶湖で沖島に次ぐ2番目に大きさの島です。

島の名は「(神を)斎く(いつく)島」に由来し、その中の「いつくしま」が「つくぶすま」と変じ「竹生島」になりました。 また、「竹生島」という漢字は、島の形が雅楽などで使われる楽器の笙(しょう)に似ていることからつけられたという説などがあります。

琵琶湖八景のひとつに数えられ、平家物語『竹生嶋詣』や謡曲「竹生島」にも神秘的な美しさを秘めた島として登場し、千年を経た今日でも、その姿は人々をひきつけてやみません。


ZIPANG-3 TOKIO 2020千年の時を経ても人々を惹きつける「琵琶湖八景 竹生島。神秘的な美しさを秘めた島として平家物語にも登場!(第一話)」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6066317



水と芸能を司どる天女 弁才天信仰の聖地 竹生島・宝厳寺


ZIPANG-3 TOKIO 2020 聖武天皇への天照皇大神のお告げ「江州の湖中にある小島は、弁才天の聖地である。寺院を建立せよ。国家泰平、五穀豊穣、万民豊楽となるであろう(第二話)」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6072605



弁才天坐像

すべては、天照皇大神のお告げから

竹生島宝厳寺は、神亀元年聖武天皇が、夢枕に立った天照皇大神より 江州の湖中に小島がある。その島は弁才天の聖地であるから、寺院を建立せよ。 すれば、国家泰平、五穀豊穣、万民豊楽となるであろう。 というお告げを受け、僧行基を勅使として遣わし、堂塔を開基させたのが始まりです。

北条政子は竹生島の弁才天を崇敬し上京の折には必ず参拝したそうです。


ZIPANG-3 TOKIO 2020「天女降り立つ浪漫の島 竹生島 宝厳寺(第三話)」

https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6078671



能楽図絵 「竹生島」絵師 耕漁

画面左上の詞章には「光もかくやく金銀珠玉をかのまれ人に さゝくるけしき」と書かれているが、まさに、後シテ龍神が、ワキ廷臣に宝珠を授ける場面であり、ここは後場の眼目でもあります。


ZIPANG-3 TOKIO 2020 住職語り『面白の島の四方山話』(第四話)
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6086483



竹生島 宝厳寺にある「面向不背の玉」

香川県にある志度寺に「海女の玉取り伝説」というお話があります。藤原不比等(ふじわらのふひと)が中国の唐に嫁に行った妹からもらった『面向不背の玉』を 持って都に帰って来る途中、龍神に奪われてしまいます。藤原不比等は玉を取り返そうと志度の地にとどまり、そこで出会った海女と恋仲になります。そして、海女に自分のこと(玉のことも)を話します。

すると、二人の間に生まれた男の子を藤原家の正式な跡取りにと約束し、自分の命と引き換えにその玉を取り返しに行きます。自分の乳房を切り、そこに玉を入れて持って帰り死んでしまう悲しいお話として、能の「海士(あま)」で語られています。『面向不背の玉』は奈良の興福寺に納められ、現在はここ、宝厳寺にあります。ただ、なぜここにあるかは今も謎のままです。


ZIPANG-3 TOKIO 2020 「 ~弁才天の聖地 琵琶湖~ 『竹生島 宝厳寺』(第五話)」

https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6091406



観音堂(重要文化財)

千手千眼観世音菩薩を納めた観音堂があります。西国三十三所の第三十番の札所で、重要文化財に指定されております。 このお堂は傾城地に建てられた掛造りで、皆様がお参りされておられる仏間は2階にあたります。天井裏にも昔の絵天井の名残が見て取れると思います。


千手千眼観世音菩薩

一般に「千手観音」と呼ばれますが、正しくは「千手千眼観世音菩薩(せんじゅせんげんかんぜおんぼさつ)」といいます。

「千手千眼」の名は、千本の手のそれぞれの掌に一眼を持つとされることに由来し、千本の手は、いかなる衆生も漏らさず見つけ、救済しようとする、観音の慈悲と力の広大さを表しています。

竹生島宝厳寺に安置される千手千眼観世音菩薩像は、西国三十三所の第三十番札所、観音堂の御本尊であり、当山御本尊の弁天様と同じく、60年に一度だけ御開扉される秘仏です(次回の御開扉は2037年)。

秘仏ゆえ、御厨子の中に安置されていますが、等身大でつくられたと言われており、約1.8メートルの身の丈は御厨子の扉よりも大きく、それはすなわち、御厨子は菩薩像が安置された後、その周りを取り囲むようにして築造されたということを示しています。

御前立の菩薩像の背後にある御厨子の扉には左右に一つずつ、二つの菊の御紋が見られますが、その間、ちょうど御前立像の背後にあたる位置には五七桐紋が施されています。


ZIPANG-3 TOKIO 2020 ~令和元年日本遺産認定~「1300年つづく日本の終活の旅~西国三十三所観音巡礼~」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6291655




後宴能

4月10日、例祭を締めくくる能が催されます。神社にゆかりの能「三輪」、狂言「福の神」などがその道の大家によって演じられます。

ZIPANG TOKIO 2020「古社中の古社 三輪明神 大神神社 四季のおまつり(その弐)」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/3450591



岐阜・長良川では夏の夜に薪能がおこなわれます。

ZIPANG-3 TOKIO 2020「日本の町『岐阜』信長の愛した長良川鵜飼 開幕」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6230109


 

高句麗神社 例祭 獅子舞


ZIPANG-2 TOKIO 2020~高句麗と日本の深い関わり~「高麗神社の由来と歴史について」
https://tokyo2020-2.themedia.jp/posts/4995809


高麗神社の獅子舞は、毎年例大祭(10月19日)の当日、氏子の人たちによって奉納されています。

起源は明らかではありませんが、神社に残る資料によりますと、徳川時代初期から奉納されてきた事が知られます。

また、雌獅子一頭、雄獅子二頭による三頭一人立ちの風流獅子舞に分類され、「ししっくるい」と称される程、勇壮な舞と哀調をおびた篠笛の響きが特徴的です。 鳴物は、「笛」・「ササラ」・「ホラ貝」、所役は、「棒使い」・「貝吹き」・「天狗」・「おかめ」・「ササラ」 「導き」・「獅子」・「笛方」・「唄方」と総勢50名程です。

場面は、「宮参り」・「獅子がくし」・「竿がかり」「願獅子(がんじし)」に分かれ、場面毎に獅子の役者がかわります。



兵庫 出石神社 祭 幟(のぼり)


ZIPANG-4 TOKIO 2020 ~ 出石の四季と歴史 ~花郎(ファラン)「世俗五戒」の精神が現代に生きる・・・(その2)
https://tokyo2020-4.themedia.jp/posts/10415385




静岡県伊東市の大室山の噴火口の中で照明を最小限に減らして本火で躍った唯一の大田楽です。主催は伊東大田楽を応援する会。特定非営利活動法人ACT.JT 撮影 あかさかくみ
 

ZIPANG-2 TOKIO 2020  ~大田楽 いけぶくろ絵巻~「今宵は~舞い遊ばん、躍り狂はん!~」 
https://tokyo2020-2.themedia.jp/posts/5009463


大田楽とは

平安時代末期から、京の都を中心に全国各地で一世を風靡し、貴族・武士・大衆の区別なく熱狂を重ねながら室町時代には消滅してしまった「田楽」という芸能がありました。

その田楽のエネルギーはそのままに、各地の伝統芸能や、民俗芸能を盛り込み、さらには西洋の動きや音楽を取り入れ、学術研究家、舞踊家、音楽家、俳優たちとの協働作業により、狂言師の故野村耕介(八世野村万蔵氏(1959-2004)が創り上げた祝祭が「大田楽」です。

色とりどりの花をあしらった大きな笠をまとい、腰鼓や編木をつけて躍る人々、アクロバット、ジャグリング等様々なパフォーマンスが中世の絵巻物さながらに華やかに繰り広げられます。

もう一つの特徴は、お祭りのように老若男女の誰もが参加でき、プロの俳優や演奏家と共に、市民参加として一緒に作り上げていくところです。

市民参加者は本番の1ヶ月~2ヶ月前から稽古を積み重ね、一緒の舞台にたちます。




1300余年の伝統の舞楽 ~その歴史~

小國神社の古式十二段舞楽は、国の安寧と遠江国(現在の遠州地方)の発展を願い、大神様への真心(まごころ)をもって奉納することを本義としています。

毎年4月18日に近い土曜日、日曜日にほぼ1日かけて奉奏。

この日付は、欽明天皇の御代16年(555年)春十八日に本宮山(現在は小國神社の奥宮、奥磐戸神社が鎮まっています)にご神霊が出現したと伝わる小国神社の創建に深く関わっています。

大宝元年(701年)2月18日には、勅使(天皇の使者)が当地へ出向き、現在の社地に里宮を開き、十二段の舞を奉納したことが舞楽の始まりと伝承。

江戸時代には鈴木左近家が代々指南役を継承していましたが、現在は「遠江国一宮小國神社古式舞楽保存会」として組織され、指南役や師匠を中心として小國神社氏子青年会の協力のもと一体となり保存伝承。

昭和57年1月23日文化庁より「重要無形民俗文化財」に指定され、平成15年9月14日には、秋篠宮文仁親王同妃紀子殿下が御親拝の折、当社の古式十二段舞楽をご覧遊ばされました。


ZIPANG TOKIO 2020「幽玄の伝統に込められた意味『地域の文化』を護り伝え『日本文化』全体の継承に大きな貢献を果す 遠江国一宮 小國神社(その3)」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/4361700



翁始式

多賀大社の能始である。舞われる曲目が「翁」であることから、多賀大社では古くから「翁始式」と呼び慣わしている。 奉仕するのは大蔵流狂言師「茂山社中」、観世流能楽師「片山社中」、使用する面は当社所蔵の白色尉の逸品である。 当日は「翁三番叟」「屋島」「福の神」などの三番が境内の能舞台で奉納される。

尚、多賀大社には現在能面五十九、狂言面十三面が残されており、このことはこの地が近江猿楽の発祥地とされる敏満寺に隣接し、古くから神事に際して能が奉納されていたことを示している。


ZIPANG TOKIO 2020「お伊勢参らば お多賀へまいれ お伊勢お多賀の 子でござる 多賀大社」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2993655


ZIPANG-3 TOKIO 2020「多賀大社には『天照大神』の 親神様が祀られています。~近江~」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/5706503



【第八番】瑞櫻山 櫻堂薬師舞楽面


岐阜県重要有形文化財(工芸品)指定。舞楽面とは、奈良時代中国の唐から伝来した舞楽に使う面のことで、舞楽の動作に合うよう象徴風に造られています。

わが国でも最も盛大に行われるようになったのは、平安時代で宮廷や神社、寺院などで行われ、この時代の代表的な舞楽面は春日大社、厳島神社、法隆寺などに残っています。

当薬師の舞楽面のうち、「羅陵王」、「納曽利」の二面は、顎が動くように造られており、「拔頭」を加えて三面が残っていることで、岐阜県としては誠に珍しいものです。

このうち、「羅陵王面」を例にとると、鎌倉時代の作りと推定されており、技法は精巧で、漆が用いられて盛上彩色がなされ、材は檜、内面は麻布が漆で固め張られています。

この「陵王」「納曽利」「抜頭」三面の舞楽面は、元亀2年(1571年)10月の織田信長の兵火からまぬがれた現存する往時のもので、櫻堂薬師の歴史を立証する一方、県内においても貴重な文化財の一つです。

なお、展示の舞楽面は、瑞浪市窯業技術研究所に依頼し、陶器で作られたもので、実物を二倍に拡大したものです。


ZIPANG-2 TOKIO 2020 土岐源氏発祥の地~みずなみ~「詩情あふれる里の山々に響く夕べの鐘。美濃瑞浪三十三霊場のご案内」瑞浪(その4)
https://tokyo2020-2.themedia.jp/posts/5124439




県重宝 舞楽面 陵王 (ぶがくめん りょうおう)

陵王は羅陵王とも蘭陵王とも呼ばれ、金色の肌で、頭上に首をもたげた龍をつけています。

陵王は中国北斉の武将の名で、怪異な面をつけてよく敵を破ったところから作られた舞といわれ、本来は戦勝を祝うめでたい舞であったが、水の神である龍をつけているところから雨乞いの舞として盛んに舞われました。

この陵王面は吊顎で、目は共彫り、龍が前足を額においてふんばり、炎髪は上部を波形に造り、金色の彩色も良く残っています。


南部一之宮・櫛引八幡宮 拝殿


ZIPANG-2 TOKIO 2020「南部一之宮・櫛引八幡宮の国宝~建築と工芸~(その5)」
https://tokyo2020-2.themedia.jp/posts/4942462




谷地八幡宮 「林家舞楽」

貞観二年(860)に、僧円仁(後の慈覚大師)が羽州山寺立石寺を開山しました。この時、大阪市四天王寺の楽人林越前守政照が円仁に従って東国に下り、四天王寺の舞楽を山寺に伝えたと古記録に記されています。

その後、林政照の子孫は山寺で例年舞楽を奉仕したが、室町時代に慈恩寺(寒河江市)に、さらに江戸時代初期に谷地に移り住み、山寺・慈恩寺・谷地八幡宮の舞楽を司り現在に至ります。

この千百五十有余年の間、門外不出、一子相伝の家憲を固く守り、次々に長子に秘法を伝承しているのでした。

林家舞楽は早くに地方に下ったため、平安中期以降の楽制改革(日本化)の影響が少なく、よりシルクロードの面影をとどめていると評されています。

嘉暦四年(1329)に描かれた林家秘蔵の舞楽図譜(県有形文化財)には、二十九曲描かれており、現在は十一曲を伝承し、山寺立石寺の臨時法会、慈恩寺は五月五日の一切経会、谷地八幡宮は九月の例大祭にて奉奏しています。


ZIPANG-3 TOKIO 2020「舞楽の神髄を伝える谷地八幡宮 ~林家舞楽~(第一話)」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/5888137


ZIPANG-3 TOKIO 2020 ~雛と紅花の里 河北町~ 「谷地ひなまつりに秘められたお婆ちゃんたちの思いとは・・・みちのくひなまつり発祥の地より(第二話)」
https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/5901235



一切経会(慈恩寺舞楽)

日時:毎年5月5日 13時30分~ 楽の音を合図に三か院より住職が出仕し、本堂にて弥勒法一座を修し、舞台上では声明を唱えます。引き続き、慈恩寺一山衆と林家が慈恩寺舞楽八番の舞を披露します。(国指定重要無形民俗文化財指定)

一切経とは仏教すべての経典を意味し、これを読経する一切経会が5月5日に行われます。 引き続き奉奏される慈恩寺舞楽は、林家に伝わる一子相伝1200年の伝承をもつ国指定重要無形民俗文化財です。 燕歩・散手・太平楽・二の舞・陵王などの八番が、林家と慈恩寺一山衆によって奉奏されます。


ZIPANG TOKIO 2020「慈恩寺は弥勒堂を中心として最上院・宝蔵院・華蔵院の三か院、それに付属する48坊からなる一山組織の寺院であった。現在は三か院17坊である」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2536728




宇佐神宮「風除報賽祭」神能

祭典日:10月20日~21日

8月7日に行われる風除祭では大切な田畑の穀物を風水害や病虫害などの被害から守って頂けるよう祈念します。風除報賽祭はその祈念が成就した五穀豊穣のお礼として、報賽するお祭りで、神能、鉾(ほこ)立てなどの神事がある。

神能(10月21日)

神宮能楽殿の見所に神籬(ひもろぎ)を設けて大神をお招きし、能舞台で神能『宇佐観世』が催(もよお)される。この神能は、昔から宇佐神宮に伝わっているものである。


ZIPANG TOKIO 2020「日本人の精神文化の支柱 八幡神成立の基盤は、豊かな自然の恵み 八幡総本宮 【宇佐神宮】(後編)」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2922758



鳥取 八頭町 日本遺産「麒麟獅子舞」


人々は,厳しい風の季節での無事とそれを乗り越えた感謝を胸に,古来より幸せを呼ぶ麒麟獅子を舞い続け,麒麟に出会う旅人にも幸せを分け与えています。

麒麟獅子舞とは

麒麟とは、中国の想像上の動物で、古来より、他の生き物を傷つけない泰平の世の象徴とされた霊獣です。鳥取県東部(因幡)と兵庫県北但西部(但馬)には、この麒麟に扮して舞う「麒麟獅子舞」という幻想的な伝統芸能が伝わっています。 麒麟獅子舞は、人々に幸福をもたらす芸能として因幡・但馬の地域に愛されており、約150の村々に受け継がれ、春と秋に行われる神社での例祭を中心に、ほぼ1年を通じて舞われています。


ZIPANG-3 TOKIO 2020 ~ 伝説の里 八頭町とは ~ 「日本遺産 麒麟獅子舞~白兎伝説~日田集落まで…」
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奥宮 眞名井神社の例祭 舞楽「賀殿の急」


ZIPANG TOKIO 2020「二千五百年の歴史を伝える 丹後最古の祭『葵祭』と 元伊勢 籠神社の神宝・宝物(その四)」
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能面 白式尉【室町時代 16世紀】縦19.8 横16.3

「〈翁〉は能にして能にあらず」と言われるように、一つのストーリーをもった演劇ではなく、天下太平・国土安穏・五穀豊穣・子孫繁栄を祈る神聖な儀式としての性格を持っています。

白式尉は、翁のシテが直面に翁烏帽子(おきなえぼし)をいただき、翁狩衣(おきなかりぎぬ)姿で登場し、舞台上で舞う時だけ掛ける面(おもて)です。





能面 父尉 刻銘 「子部」 伝日光作【室町時代 15~16世紀】縦17.7 横13.9

父尉は、現在の「翁」ではほとんど演じられない「式三番」の父尉用の面(おもて)です。白式尉(翁)に似るが、中太のつり上がった眼の表現が異なり、笑みの表情のなかに家長的な尊厳さが示されています。

翁面には、日光とか弥勒の作と伝える作品が多くあり、この面にも日光作の伝称があります。




能面 黒式尉 伝越智吉舟作【室町時代 16世紀】縦16.4 横13.9

黒色尉ともいい、「翁」の三番叟(さんばそう)に使用されます。三番叟は狂言方から出て、直面(ひためん)で揉ノ段(もみのだん)を舞った後、この面(おもて)をかけて鈴ノ段を舞います。伝称では、越前の越智山の僧で、十作(鎌倉~室町時代の作家)の一人である越智吉舟の作とされています。尾張徳川家伝来の面のうちでも屈指の名品です。


ZIPANG TOKIO 2020「 最高の魅力『日本文化伝統の薫り』徳川御三家筆頭尾張徳川家の徳川美術館 」
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杉沢比山は、山形県飽海郡遊佐町の杉沢に伝わる古い舞です。そして、比山の舞台は村の鎮守である熊野神社です。もとは、鳥海山二之王子熊野大権現とよばれ、鳥海山修験順峰(じゅんぶ)修徒入峰(にゅうぶ)の二之宿でした。

はっきりとした記録は残っていませんが、その発生は鎌倉時代を下るまいと推定され、鳥海修験の隆盛と衰微の変遷を経るなかで、いつしか修験の徒から村人の手へと受け継がれてきたものと思われます。

比山(ひやま)と読みますが、言葉の意味ははっきりと解明されていません。杉沢比山の比山という名は、鳥海山に由来するものらしく、鳥海山が火山であるところからヒヤマと呼んだとか、あるいは、鳥海山を月山に対し日山と見立てた時代があり、その日山(鳥海山)に伝わる番楽という意味で、日山(比山)番楽と称したのではないかという説をはじめ種々あります。

山伏修験者が行っていた神楽のことを番楽といいます。東北の奥羽山脈を境に太平洋側では山伏神楽と呼び、日本海側では番楽と呼んでいます。これら一連の古風な舞は猿楽、呪師、幸若舞、田楽などが結びついた独特の舞です。

杉沢比山は数ある番楽の中でも、すっきりと洗練されユニークな美しい型、水ぎわ立った鮮やかな舞い振りを見せる芸術的価値の高いものと評価されており、昭和53年には国の重要無形民俗文化財に指定されています。

毎年、8月6日「仕組」、15日「本舞」、20日「神送り」の三晩に舞が奉納されます。お盆の時期と重なり昔からの信仰とつながっていると考えられます。演じられる曲目はもともと24曲ありましたが、現在行われている曲は14曲で、全曲を演じますと4時間ほどかかります。静かな山里の星空のもと舞台上で演じられる比山は、時に勇壮に時には荘重な舞で、観ている者の心を打ちます。


ZIPANG-2 TOKIO 2020~不思議な不思議な町 遊佐・ゆざ~(最終話)「祭りとは人類にとって祖霊との交信儀礼なのか?鳥海山の修験者から伝わる遊佐のまつり」
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獅子

老若二匹の雄獅子と一匹の雌獅子が、笛と歌に合わせて、胸につけた締太鼓を打ちながら舞う。この三匹獅子舞は江戸時代の祇園祭礼には武家「関東組」の人々によって演じられていた。明治維新以後、一番町(雲浜獅子)と、この放生祭に奉納する4区が習い伝え伝統を守っている。

寛永11年(1634)酒井忠勝が、武州川越から小浜城主に移封されたときに、演技者を引き連れ、雲浜村竹原に住まわせたことから、地名をとって雲浜獅子と名付けられました。

演技者には、酒井家の家紋と準士族の地位を与え、城内の祝典以外での演技を禁じたという。

現在は、忠勝をまつる小浜神社の例祭で奉納されている、雄の老獅子と若獅子、雌獅子が登場し、 序、破、急の三段にわたり笛と太鼓の囃子に合わせて廻り舞います。

老若の獅子が、雌をめぐって激しく争うが、最後には仲直りして友連れの舞で納めるという、人生の教訓を踏まえた内容といわれています。

小浜神社では、毎年5月2日・3日に催されます。


ZIPANG-2 TOKIO 2020  ~町衆の心意気伝統の神事~「若狭路最大の秋祭り~小浜市の放生祭(ほうぜまつり)の由来と宇佐神宮 放生会について(その2)」
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※全国各地で行われている『神楽』等については、次の機会にご紹介したいと存じます。



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