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2/11 死の体験旅行 開催しました

2018.02.11 22:21

こんにちは、松本佳奈です。


昨日2/11日は、千葉・大多喜にあるチーズ工房【千】senさんにて、念願だった『死の体験旅行』のワークショップを開催させていただきました。

ご参加下さった皆さん、有難うございました!


私が音楽と並行してやっていきたいことの一つとして、わかりやすく言えば『自分を偽らなくても良い場づくり』があります。

将来的には、古民家を一軒借りて「かけこみ寺」のような場所を作りたいという気持ちが小さい頃からあり、「畑があって、食堂があって、本が自由に読めて、絵が自由に描けて、音出し可能で、イベントもできて、長期滞在もできる」ような。そんなイメージを持っています。


誰かを救いたい!とか、私が話を聞いてあげたい!とか、そういう気持ちはなく(ないんかい!)自分が不登校だった中学生時代に、もしこんな場所があったら行きたかったなあというところを自分で作りたいという気持ちです。


それは、

「放っておいてもらえる場所」

「安心して孤立できる場所」

です。


みんなでワイワイ、仲間を作ろう!みたいな無理くりなことは、大人になった今もとても苦手です。

一人でいてもいいし、話をしてもいい。本を黙々と読んでいてもいいし、ご飯を食べていてもいい。自分の本音やペースを尊重してもらえる場所がほしかったなあと思っているんです。

いつ来てもいい、いつ出て行ってもいい。良い意味で干渉し合わないことを実践できる場所を作りたい。


その一環として、昨年の12月から古民家チーズ工房【千】senさんをお借りして、昨日のようなワークショップやお話会を開催しています。


 『死の体験旅行』というのは、欧米のホスピスが発祥とされる医療者向けのWSで、死にゆく人やその家族の気持ちを理解するためのプログラムです。


私は5年前に受講して、ぜひ千葉でも開催してほしいなあとずっと思っていて…だったら自分で主催しちゃえばいいんじゃないか!と。

横浜から、倶生山なごみ庵の住職 浦上哲也さんをお招きしてついに実現しました。


12月にFacebookで募集かけましたが、なんとたった7時間で予約が埋まるという人気っぷり。皆さん「死」への関心が高いんだなあと感じました。


内容はネタバレになってしまうので割愛しますが…必ず訪れる「死」について具体的に考える、ということは、今をどう生きるか・何を選択して生きていくかを考えることに他ならないなと私は思っていて。


「縁起が悪い」とか「そんなこと言うもんじゃない」と、死について語ることを闇雲に塞いでしまうのは勿体無い…。怖いからこそ、悲しいからこそ、逆に向き合ってみるとまた見えてくるものがあるんじゃないかなと思うのです。



小さい頃、昆虫から動物まで様々な生き物をたくさん飼っていて、生まれては死んで土に還っていくのを見送る中で、どうして人間だけは他の生き物の栄養になれないんだろうかと疑問でした。


高校生のとき、10年くらいずっと「死にたい」と言っていた祖母が救急車で運ばれて、1ヶ月ほど入院したのちに亡くなったのですが、なぜ本人があんなに「死にたい」と言っていたのに延命するのかが不思議でした。


最期、私が病院に駆けつけた時、祖母の体は呼吸器によって上下していたので「よかった、間に合った!」と思いましたが、実際は「もう亡くなっているけれど家族の同意がないと呼吸器を外せない」ため、心臓の止まった体に空気を送られ続けていたことにかなり衝撃を受けました。


死んでいる体に空気を送られ続けるなんて私は嫌だ、と、強く思いました。


祖母の出来事は私の生死観にかなり影響した気がします。


そして一昨年、実の父の突然の病死。

父と母は私が1歳になるくらいに離婚して、私は母方に育てられたため、記憶はほぼありません。23歳のとき自分から父に会いに行って、それから約10年、たまにご飯を食べにいくような間柄でした。

私は無条件に父のことが好きでした。一緒に暮らして育っていたら反抗期などで仲が悪くなっていたのかもしれませんが、距離があるからこそ程良い関係が保てた気がします。


そんな父としばらく会っていない間の、突然の知らせ。


永遠に会えなくなることは、やはり悲しかったです。いくら心構えをしていても。

けれど必ず訪れること。

その時になるべく後悔しないようにするには、まずは自分が自分の人生をしっかり生きること…何が大切なのかを見失わないことなんじゃないかなと、昨日も改めて思いました。




また開催したいなと思っています。


ご飯会まで参加された方々と記念撮影。


真剣なワークショップの後、持ち寄りご飯会。改めて、食べることは生きることなんだなあと感じました。


写真は三浦 由紀子さんからいただきました。有難うございます!


海を渡ってお越し下さった住職 浦上さん。

お手伝いしてくれた北川 真帆ちゃん、ぴったんくん、そしてチーズ工房【千】senの千代さん、有難うございました。



今日もあなたと、あなたの大切な人たちが元気でいますように。

愛を込めて!


松本佳奈