【花屋ewaluの境はづきさん】「どうして仏様にもっとかわいいお花をあげちゃいけないんだろう」
(前回の記事はこちら→お客さんが「おまかせ」で注文する茅ヶ崎のオーダーメイド花屋さん。頼み方のコツは?)
――― はづきさんの子ども時代のお話を伺えますか。
境 実家は自営業で、私は長女だったんですけど、小さい頃から「はづきが立派なお婿さんを連れてくれば会社は安泰だ」と言い聞かされて育ちました。
なので幼稚園の卒業文集には、皆がそれこそ「お花屋さん」とか書いている中で、私のところは「立派なお婿さんを連れて会社を継ぐ」というようなことが書いてあります(笑)
――― 幼稚園児とは思えないコメントですね(笑)
境 でも小学校低学年のときに弟が生まれたことで、私の存在意義がなくなってしまったように感じました。
そこから自分の将来について考えるクセがついたように思います。
↓小学生時代のはづきさんの写真
――― 現在はお花屋さんをされていますが、お花に関する原体験のようなものはありますか。
境 いまでも覚えているのが仏花の話なんですけど、仏様にお供えするのは普通菊の花ですよね。
でも私は母がお庭で育てていた、季節ごとに咲くオニユリやスズランの方が絶対にかわいいと思っていて、「どうして仏様にもっとかわいいお花をあげちゃいけないんだろう」って思っていました。
――― そこに疑問を持たれたのですね。
境 世の中で常識と言われていることよりも、自分が心から良いと思うものの方が良いと思うことは、いまでもあるかも知れません。
これには海外によく行っていた叔母の影響もあると思うんですが、ある発表会のとき、周りの子が親からピンクのガーベラにカスミソウを組み合わせたかわいらしい花束を貰っている横で、私はその叔母から赤紫と紫のアネモネを英字新聞に包まれた花束をもらったんですね(笑)
↓ewaluで扱っているアネモネの写真
――― オトナですね(笑)
境 未だにそのときのことはよく覚えているんですけど、これがお花についての原体験と言えばそうかもしれません。
小学校を卒業する頃には「花屋か喫茶店をやりたい」という夢ができていて、高校生のときは鎌倉のミルクホール、大学生のときはフランス料理店でバイトをしながら、大学では彫塑といって立体物の制作をしたり、別でお花のスクールに通ったりもしました。
――― 学生時代は花屋にも喫茶店にも繋がるようなことをしていたのですね。
境 そうですね。今のewaluに繋がるところで言えば、やはり学校で立体物の制作を学んだことは活きていて、ブーケやアレンジメントを作るときに奥行きや他の確度から見たときのことまで考えるクセはこのときについたと思います。
↓学生時代のはづきさんの写真
――― なるほど。では卒業後は花屋さんか飲食店に就職されたのでしょうか。
境 それが、服も好きだったので渋谷のBEAMSでバイトを始めました(笑)
「どうせいつか花屋か喫茶店をやるんだから、他の興味があることもやっておかなきゃ!」と思っていたのだと思います。
――― まさかの展開です(笑)
↓BEAMS時代のはづきさんの写真
境 いまでもそうなんですけど、昔から「なんとかなるだろう」という根拠のない自信のようなものがあって、それに輪をかけて「良いことも悪いことも全て糧になる」という考え方をするタイプなので、やりたいことがあったらとりあえず飛び込んじゃうんですよね(笑)
ですので私はewaluを始めたのが36歳なんですけど、そこまでは色々な経験ができたと思います。
――― なるほど。では次回はそのewaluの創業までのお話を伺いたいと思います。
(次回につづく→「お前はハチだから店の名前は『花八』で決定な」)
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ます!
【Yuzo-dori Creator's Life:花屋ewaluの境はづきさん】
・第1話 お客さんが「おまかせ」で注文する茅ヶ崎のオーダーメイド花屋さん。頼み方のコツは?
・第2話 「どうして仏様にもっとかわいいお花をあげちゃいけないんだろう」
↓ewalu本店
住所:茅ケ崎市東海岸北2-3-36/定休日:木曜・日曜/営業時間:10:00-19:00/TEL:0467-85-8741/公式ページ/Facebook/Instagram /ネットショップ
▼インタビュー・編集 小野寺将人(Facebook / Twitter)
2015年、茅ヶ崎市に移住。「エキウミ」の管理人。住宅・不動産サイ ト運営会社、お出かけ情報サイト運営会社にて営業・企画職を経た後 、現在は総合ポータルサイトにて企画職に従事。ハンドメイドアクセ サリーブランドm'no【エムノ】のウェブマーケティングも行う。