NHK「4時も!シブ5時」に、リノベで注目の「二宮団地」
2月7日、NHKの「4時も!シブ5時」で「二宮団地」が紹介されていました。 よく「古い、不便」などと言われる団地ですが、最近、「二宮団地」が若い人の間で人気になっているそうです。もともと団地は、戦後、都市に集まってきた人たちの受け皿として大量につくられました。生活機能が便利にまとまっていて、一時は抽選で入居が決まるなど、ある意味選ばれた人々の住まいでもあったそうです。
けれど築数十年が経過して、建物が古くなり、また入居時に同世代だった人々の高齢化が一気に進んだことで、空き家も目立つようになっています。いまや若い世代に見向きもされない見捨てられた場所になってしまったのでしょうか。
ところがそんな中、最近注目されている団地があるというのです。それが神奈川県住宅供給公社が手がけた築50年になる二宮団地。去年春から入居者が急増し、ここ1年で30件を超える新規入居者がありました。
壁の仕切りをなくし、小田原杉の床材を使った広々としたリビングルーム
人気の理由のひとつは、部屋と部屋とのあいだの壁を取り払い、明るく広いワンルームタイプにしたこと。また地元産の小田原杉を豊富に使い、厚さ25㍉の天然無垢材による床材やリノベーションしたキッチンなど古い団地のイメージを一新したのも魅力になっています。地元の小田原を使っているのは地産地消の面からも意味がありますね。
木を素材にした南向きのキッチン。窓からは二宮の豊かな自然が・・・
最近入居した一人の男性。入居の決め手は「部屋がきれいで、小田原杉が使われていること」。
南向きのキッチンから外の景色も眺められ「毎日、キッチンに立つのが楽しみ」だそうです。
海も近く、付近の山でハイキングなどを楽しめるのも二宮の魅力です。
ベランダから近隣の山々や海が望めるお部屋も
コミュナルダイニング(上)と、そこを会場に開かれるさまざまなイベント(下)
久しく若い世代にはまったく人気がない時代が続きましたが、1年ほど前から30代、40代の入居者が急増している二宮団地。そんな中、団地や周辺の人々が集まって交流を深める“お食事会議”も月に1度開かれ、地域コミュニティに加わるきっかけになっています。
こんな道あります~ここを下ると湘南の海辺へ(撮影:篰 健夫さん)
NHKの人気の時間帯でも紹介されるのはやはり二宮団地が、団地の新しい方向を示しているのでしょうか。
わかば通信でもこれまで、何度か取り上げさせていただきましたが、これからも目が離せないようですね!
なお紙版「わかば通信」2017年8月号(48号)では、「二宮団地のセルフリノベ」について取り上げていますので、こちらもぜひご覧になってみてください。
DIYで私ならではの暮らし。二宮団地のセルフリノベ
いま若い人の間で、棚などを自作するDIYが人気ですが、二宮団地でも新しい取り組みとして「セルフリノベーション制度」が始まりました。この制度は、内装を自分好みに改装でき、退去時の原状回復も不要という賃貸住宅としてはめずらしい試み。今回実際にセルフリノベした部屋を見せてもらいました。
壁もおしゃれにペイント(おてがるリノベ)
このお部屋は“ともにつくる”をキーワードにしたワークショップにより、仲間でワイワイとフローリングを敷き詰めたり、壁・天井をペイントしたり、住人の方の好みに合わせてリノベされていました。壁には富士山をあしらったおしゃれなイラストが。
「おてがるリノベ」で自分の理想の部屋に仕上げる
二宮団地セルフリノベの部屋は「おてがるリノベ」と「しっかりリノベ」の2タイプ。おてがるリノベでは未修繕の壁や床などに手を入れて趣味を生かした自分ならではの空間 に仕上げられます。設備の修理、クリーニングは済んでいるので安心。
「しっかりリノベ」では、好みの床材やキッチンを設置できる
しっかりリノベでは、壁を取り払ったワンルームの広々スペースに、間取りをリフォーム。あとは好きな床材やシンクなどを置けば、理想のお部屋が完成。どの程度DIYしたいか、ライフスタイルに合わせて選べます。
さらに驚くべきは、その月額家賃。おてがるリノベは28700円~。しっかりリノベで34700円~。本住居とは別にアート制作や釣りなど、趣味の拠点として借りることも可能。 「カフェみたいなお部屋に住みたい!」。賃貸では難しかったこんな夢も、二宮団地なら実現できそうです。
詳細は、神奈川県住宅供給公社二宮団地現地事務所へ。
℡0463(80)9800