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駅弁を考える

2022.09.18 00:00

1.はじめに

 文化祭並びに当部の展示にお越しいただきありがとうございます。高校二年の**です。今回が鉃研での最後の研究ということで、魂を込めて書いていきたいと思います。よろしくお願いします。語りたいことは山ほどありますが、とりあえずあとがきに回すことにします。

 今回のテーマは駅弁です。崎陽軒のシウマイ弁当などが思い浮かびやすいでしょうか。日本各地には様々な駅弁が存在します。そこで、微力ながら駅弁の未来について考察していきたいと思います。拙文ですが、最後までお読みいただけましたら幸いです。

2.概略

 「駅弁」と聞いて、みなさんが最初に思い浮かべることはなんでしょうか。地元で発売されているもの、旅行先で買ったことのあるもの、さまざまあると思います。そもそもは駅構内や列車内で発売されていた駅弁ですが、最近ではスーパーなどで販売されていることもあり、より身近な存在になっていると言えます。人気サイト『駅弁の小窓』の管理人、上杉剛嗣氏は著書『駅弁読本』の中で次のように述べています。

駅弁って何?この簡単な問いかけに即座に答えられる人はそう多くはない。そして、答えも多岐にわたるに違いない。駅弁はそれほど間口が広く奥が深い。それはなぜか?駅弁は日本が誇る食文化で唯一無比。他国にはない魅力的な食べ物だからだ。
(略)
駅弁は「土地の味、故郷の味」を代弁するメッセンジャーなのだ。

 駅弁文化は海外ではあまり盛んではなく、日本の食文化であると言えます。その一方で廃業を余儀なくされる業者も少なくなく(詳細は後述します)、文化を残していく必要性が出てきています。

 ここで駅弁の歴史について軽く触れておきましょう。

 そもそも、「駅弁」というものが誕生するには鉄道の存在が不可欠です。

 日本で最初に売られた駅弁は諸説ありますが、通説では明治18(1885)年に宇都宮駅で販売されていた「白木屋旅館」の弁当だと言われています。にぎりめし2つとたくあん2枚を竹の皮で包んだ質素なもので、価格は5銭でした。同じ時代にそば1杯1銭で発売されているので、高級品と言えます。当時は現在よりも移動時間が長かったため、列車内で食事をとることへの需要が確かにありました。やがて、駅弁文化は全国的に広がっていくことになりました。

 終戦までは、駅弁業界の「得意先」は軍隊でした。たとえば、最初に駅弁が販売された宇都宮駅のある宇都宮は交通の要衝としても知られ、旧陸軍第14師団などが置かれていたので、宇都宮には駅弁業者が集中していました。

 終戦後は食糧難の影響もあり少し駅弁業界は落ち込みましたが、高度経済成長期を迎えて国民の生活が豊かになり、旅行ブームが起こると、表1に示したようなものを筆頭に、様々な駅弁が発売されるようになります。

 昭和39(1964)年に東海道新幹線が開通したことも追い風となり、駅弁は国民的存在となりました。また、大都市の百貨店では「駅弁大会」が開催されるようになり現在も非日常を味わえるものとして人気を博しています。

 ここで、駅弁の定義に触れておきます。初めは現在のJRの前身となる国鉄の認可を受けた事業者の組織として1946年に設立された国鉄構内営業中央会の加盟者が駅構内で販売する米の入った弁当商品を駅弁と見なしていました。その後国鉄が民営化されJRとなると、国鉄構内営業中央会も日本鉄道構内営業中央会に改称し、1988年には駅弁マークが制定されました。現在は当初の定義のように、米が入っていなくても駅弁と認定されるようになっています。しかしながら、この定義ではJR以外で販売されている駅弁は正式に認定されません。そのため、現在は「駅弁」を絶対的に定義する基準がないことになります。


 さて、駅弁の存在意義とは何でしょうか。筆者は地域の魅力を伝えるものとして駅弁があるのではないかと思います。駅弁の中身は郷土料理のような、販売されている土地の風土を感じられるものが多く、容器に関しても土地固有のものであったり、他にない特徴的な器となっていたりします。旅行に行ったときはもちろん、駅弁大会などで買ったものであっても、販売されている地方に思いを馳せることができるのが駅弁の大きな魅力だと思います。

 先ほど、駅弁は日本固有の文化であると述べました。しかし、近年駅弁は海外でも定着しつつあります。ヨーロッパを中心に日本食への関心が高まっており、2018年にフランスで行われた日本文化を紹介するイベントでは、販売を行った日程のうちすべてが完売やほぼ売れ残りなしという結果となりました。また、台湾では台湾料理の排骨飯(パイコーハン)を詰めた弁当が台北駅で販売されています。こうした駅弁はいずれも日本のものから影響を受けていて、オリジナルである日本の駅弁こそを後継し、守っていくことが重要な問題になってきます。

3.課題

 駅弁の課題として挙げられるのは、市場が縮小していることです。理由を以下に挙げます。

 まず、技術発展によって長距離移動にかかる時間が短くなっていることです。東京駅~新大阪駅間の所要時間の推移を見てみましょう(表2)。


 この表から、所要時間が格段に短くなっていることがわかります。わざわざ車内で駅弁などを食べなくとも、目的地に到着するまで我慢することは決して不可能ではありません。また、先ほども述べたとおり、停車時間が短くなっているために駅弁を買う場合でも乗車駅で購入する場合が多く、これまで途中駅で停車時間中に駅弁を販売する形式を取っていた業者は販売するのが困難になりました。また、表にはリニア中央新幹線が開業した時の予想移動時間も記載してありますが、これほどまで移動時間が短縮されれば、移動中に食事をとる必要性はなくなっていく、すなわち駅弁を移動中に食べるために購入する、という習慣がなくなっていくことが考えられます。

 この動きの最たるものが、主要駅での大規模な駅弁売り場でしょう。例えば東京駅の商業施設であるグランスタ東京の中には、「駅弁屋 祭」という200種類を超える駅弁を扱う店があるなど、駅弁の販売の仕方に大きな変化が生まれていることが分かります。

 次に、ボックスシートを廃止する風潮が強まっていることです。近い場所への旅行の際、新幹線ではなく普通列車を利用する場合もあるでしょう。ですが、これまで普通列車に導入されていたボックスシート、すなわち4人が向かい合わせに座る座席が廃止されるケースが増えています。

 例えば、2020年に横須賀線に新型車両E235系が導入されましたが、もともと運用されていたE217系には置かれていたボックスシートが、E235系では廃止されています。横須賀線は休日の観光地輸送は役割の一つであるものの、混雑緩和の点ではロングシートに分があり、このような変更が行われました。

 まとめると、グループなどで利用しやすいボックスシートでは駅弁なども食べやすいものの、混雑緩和を目的にロングシートに置換されている、ということです。

 ほかにも、コンビニエンスストアの台頭が挙げられます。現在JR東日本管内で駅弁を販売している駅は67駅ありますが、JR東日本傘下のコンビニであるNewDaysは、東京都だけで165店舗あります。もちろん、用途の違いやNewdaysは一つの駅に複数の店舗が存在することなどの理由から、一概に数を比べることは不適当ですが、イメージとしてコンビニの店舗数のほうが圧倒的に多く、身近であることがわかります。コンビニ弁当は種類が多く、駅弁よりも容易かつ安価に手に入れることができます。先述した技術発展の面からは矛盾しますが、何か食事を買う場合にはコンビニで買った方が手軽です。

 最後に、後継者不足の問題が挙げられます。先細りしていく業界が後継者不足に苦しむのはよくある話で、後継者のいない販売業者は廃業せざるを得ません。

これらの理由から、駅弁業界が厳しい状況に立たされていることがお分かりいただけるかと思います。以下、今後とるべき対策、或いは実際にとられている対策について述べていきます。

4.対策

 駅弁業界が厳しい状況に置かれているのは前章で述べたことが主な理由です。しかし、コロナ禍に入って移動制限などが行われ、旅行者が減ったことが状況をさらに追い込んでいることは否定できません。また、駅弁業者は駅弁事業だけでなく大規模イベントでのケータリング事業なども担っている場合が多く、そういった催事が中止せざるを得なくなったことも、逆風となっています。

 そこで取られた対策が主に2つあります。

 一つ目は営業を地域密着の方向性に切り替えることです。地元の人が日常的に利用できる弁当を販売したり(島根県・一文字屋)、ドライブスルーでの販売を行ったり(新潟県・ホテルハイマート)するなどの営業が行われました。

 二つ目は駅弁を通販で販売することです。常温のままでは冷蔵したところで消費期限が短く、郵送できる範囲は狭いですが、冷凍することで全国的に販売することができるようになりました。

 また、コロナ禍に関わらず駅弁業界が窮地に立たされていることは何度も述べていますが、できることは限られています。以下、実際に行われているものや筆者が考案した対策を述べていきます。

①駅弁大会

大手百貨店などで開催されている駅弁大会は有効な解決策の一つでしょう。

 例として京王百貨店で催されている大会について見ていきます。大会では全国から輸送されてくる通常販売されているものに加え、会場で調理された「出来立ての駅弁」を購入することができます。2週間の大会開催期間中に30万~40万食が販売されること、京王百貨店新宿店の大会開催期間中の来店客数が2割から3割増で福袋時の客足に匹敵することなどのデータからも、大会の大規模さと注目度の高さがうかがい知れます。駅弁大会が駅弁を買うために足を運ぶという行為自体が、駅弁の特別性につながるからです。もちろん、旅先で購入するというもともとの販売スタイルからは大きくかけ離れてしまいますが、百貨店という高い集客力を持つ場所で大会を実施すること自体が駅弁業界への大きな貢献となるでしょう。

 「峠の釜めし」で有名な駅弁業者である荻野屋を例に考えたいと思います。以下の表は関東地方で今年(2022年)駅弁大会が開催、あるいは開催される予定の百貨店やスーパーを示したものです。

・イトーヨーカ堂(茨城1店舗 埼玉19店舗 神奈川26店舗 栃木1店舗 千葉16店舗 東京28店舗)
・ヤオコー(茨城1店舗 群馬8店舗 埼玉56店舗 栃木5店舗 東京5店舗)
・イオン(茨城12店舗 群馬1店舗 埼玉22店舗 神奈川17店舗 栃木4店舗 千葉24店舗 東京15店舗)
・とりせん(群馬5店舗) ・サンモール(群馬4店舗) ・八木橋百貨店(埼玉1店舗)
・ユニー(群馬2店舗 埼玉2店舗 神奈川4店舗 栃木2店舗 千葉2店舗)

・東武ストア(埼玉17店舗 千葉12店舗 東京19店舗)

・ヨーク(埼玉22店舗 神奈川30店舗 千葉27店舗 東京22店舗)

・サミット(埼玉12店舗 千葉3店舗 東京72店舗) ・マミーマート(埼玉14店舗 千葉11店舗 東京2店舗)

・丸広百貨店(埼玉1店舗) ・しまむらストアー(神奈川11店舗) ・スズキヤ(神奈川12店舗)

・ヤオマサ(神奈川11店舗) ・さいか屋(神奈川1店舗) ・とりせん(栃木2店舗)

 関東地方だけでこの数ですから、広い範囲で駅弁大会が実施されており、その存在が身近になっていることが分かります。また、かつては全国各地で販売されている駅弁が集結するのが駅弁大会の醍醐味でしたが、近年は業者が駅弁大会に新作商品を投入することも増え、特に旅行産業が停滞する現在は業者にとって貴重なアピールチャンスとなっています。

 規模がどうであれ、駅弁を買える機会を増やすという観点で駅弁大会を積極的に実施することが大切だと思います。

②他業界などとコラボしてキャンペーンを展開する

 駅弁を旅行以外で買ってもらうための方策を考えようと思うと、やはり駅弁そのものの魅力に加え、何か付加価値があると良いでしょう。そこでコラボ駅弁を発売するという方法があります。

 例を挙げると、2020年にJR九州で販売された『鬼滅の刃』とのコラボ駅弁があります。同年に公開された映画『鬼滅の刃 無限列車編』で登場人物が列車内で牛鍋弁当を食べるシーンがあることにちなみ、キャラクターカードが封入されたすき焼き弁当が販売されました。また、JR九州自体が『鬼滅の刃』とのコラボを行っていたことから、アニメファンをはじめとする多くの人が訪れました。この中の全員が駅弁を買ったわけではないと思いますが、一定数購入した人はいると思うので、こうしたコラボは意味があると思います。

 他のコラボの例を2つ挙げましょう。一つ目は駅弁業者同士がコラボして駅弁を発売するという形です。2021年には横浜を中心に展開する崎陽軒のシウマイ弁当と、姫路駅のえきそばなどで有名なまねき食品がコラボし、関西風に味付けしたシウマイ弁当が販売されました。このコラボ駅弁は発売から約3ヶ月で約1万個におよぶ大ヒットとなりました。

 二つ目は2022年に発売された静岡駅などで駅弁を販売している東洋軒と、「シーチキン」で有名なはごろもフーズ、缶詰メーカーのホテイフーズがコラボした、「思いがけぬ出会い弁当」です。この弁当にはシーチキンや焼き鳥と言った各メーカーの代表商品だけでなく、その他静岡県の名産が詰められています。

 こういったコラボ駅弁のメリットは、話題性の高さでしょう。『鬼滅の刃』のような、幅広い年齢層あるいは家族単位でのファンを持つ作品とコラボしてキャンペーンを展開すれば、駅弁を買う機会を増やせると思います。

 また、シウマイ弁当は関東で販売されている駅弁なので、関西風の味付けで販売されることに二重の特別性があると思います。「思いがけぬ出会い弁当」の場合は、地元メーカーと協力して商品を売り出すことで、地域創生につながると考えられます。

 こうした「駅弁×他業界」のキャンペーン展開についてですが、結局は最初にあげたようなアニメ業界のコラボが有効だと考えます。要因としては、子供のみならず、大人にもアニメを好きな人が広まりつつあることや、子供が好きなアニメであれば家族単位での来客が望めることです。また、子供が喜びそうなグッズとセット販売するなど、子供の購買意欲と大人の購買意欲の両方を満たせるような駅弁商品を販売できれば、高い効果が見込めると思います。

 このようなアニメとのコラボの際にはパッケージなどに高額な版権代がかかることが想定されますが、コラボ時には駅弁販売者側だけでなく、広告効果という点でアニメ配給側にも利益があります。

③高価格への対策

 駅弁を身近なものに感じさせにくくしている原因は、駅弁の価格がコンビニ弁当など、他の手軽に手に入れられる弁当よりも明らかに高いことが一因としてあると思います。

 なぜ駅弁の値段は高くなってしまうのでしょうか。一番大きな理由は常温販売が主流なことです。駅弁には米を中心としたメニューが多く、米は冷蔵庫の0℃から3℃で保存されると、デンプンが劣化し、食感が変化してしまうため、常温保存せざるをえないのです。常温保存だと腐りやすく、従って消費期限も短くなります。輸送して販売するのが難しくなるのはもちろん、売れ残りは廃棄しなければなりません。廃棄率が高い、すなわち売れ残りが多いほど、廃棄にかかる費用も多くなります。しかし、スーパーで販売されている弁当のように、閉店時間に近づいたら割引したり、大量に食品添加物を入れて消費期限を引き延ばしたりという対応は難しいのが現状で、「峠の釜めし」であれば購入日の18時が消費期限に設定されています。

 それなら米を入れないで駅弁を作ればいいではないか、という意見も考えられます。確かに、駅弁の多様化を進めるという観点から言っても、米の入っていない駅弁を販売することは意義があるでしょうが、最初に述べた駅弁の定義からして、米が入っているということは駅弁における重要な要素であり、価格を安くするという目的のためだけに除くことはできない要素であろうと思います。

 ただ、駅弁業界を盛り立てるという視点に立てば、米の入っていない駅弁への需要は少なからずあるのではないかと思います。米の存在を大切に思いながら、サンドイッチ弁当など地域の特産物を最大限にアピールできる形を探るのが良いでしょう。

 また、駅弁はその地域の特産物を詰め込んだものであることが魅力です。そのため、食材や容器にかける費用を削減することは難しいでしょう。

 次に大規模生産することによって値段を下げることを考えてみます。コンビニ工場のような大規模生産をできる駅弁業者は数が少なく、多くの業者が家族単位で経営する小規模なものであるため、この解決策を取るのも難しいでしょう。

 先ほど廃棄率が高いことで価格を高くせざるを得ないという点について述べましたが、この解決策になりそうなのが予約販売です。ここで参考になるのが千葉県を走るいすみ鉄道の例です。いすみ鉄道では土日祝日に限って駅弁を予約でのみ販売しています。予約は前の週の木曜日までとなっています。予約販売のメリットは、廃棄率を低くすることだけでなく、鉄道が走っている地域を確実に訪れてもらうきっかけになることです。駅弁の大きな意義が地域創生にある、というのは先ほどから何度も述べていますが、旅行客を増やす一因となればその役割を存分に果たすことができます。

 駅弁の価格を下げることは難しいものの、付加価値や多様性を確保することによって購買意欲を高めるための努力をすることが大切だと考えます。

5.駅弁の未来

 新型コロナウイルスの感染が収束し、旅行が以前のように盛んになったとしても、技術進展によって移動時間は短縮していくでしょう。当初駅弁の販売方法は、売り子がホームに立ち、停車中の電車の窓を通して売る立ち売りという方式でした。その姿が今見られないことから分かるように、駅弁が時代とともに変化していくのは必然です。このままでは駅弁業界は先細りし、いずれ廃れてしまうかもしれません。あるいは、崎陽軒のシウマイ弁当や富山名物のますのすしのように駅弁という枠をこえ、身近な弁当(上杉剛嗣氏の言葉を借りれば街弁となります)として変貌を遂げていくのかもしれません。

 駅弁は、日本固有の文化であり、また地方創生につながる大切な観光資源となりうるものです。どのような形であれ、駅弁の文化が残っていってほしいと思います。

6.まとめ

 ここまで駅弁業界を盛り立てる方法を考察してきました。駅弁は売れないと意味がありません。つまり、我々消費者が買い支える必要があります。近年駅弁は旅行の減少やその価格から、日常的に触れる存在ではなくなっています。しかし、駅弁大会などの催しを通して、駅弁を身近に感じる機会は溢れています。物価高騰が続くうえ、駅弁の価格を下げることは難しいという、駅弁業者にも、消費者にも苦しい状況ではありますが、少しでも多くの人が駅弁を楽しむことが大切だと思います。

7.あとがき

 いかがでしたか。駅弁がおかれている厳しい状況と我々消費者が駅弁を買うことの大切さを少しでも感じてもらえたらうれしいです。似たことを何度も書きすぎてしつこいでしょうか(笑)

 この停車場125号を以て、我々高二は引退し、受験生生活へと舵を切ることとなります。例年先輩方が最後の研究では思いを書き連ねているので、私も真似したいと思います。今暫くお付き合いください。

 思えば、私は最初の「鉄道に興味がない研究班員」だったと思います。文章を書いてみたいというそれだけの理由で入部したため、周りの鉄道トークには全くついていけず(ちなみに今でもついて行けない訳ですが)、中々苦労しました。

 それでも、不思議と研究班ののんびりとした雰囲気はとても居心地良く、引退まで活動しきることができました。

 中学生の頃、高校生の先輩が書いた研究を読んで「自分もこんな研究が書けるようになるのだろうか」と夢想していましたが、現実はそううまくもいきません。

 何ぶん鉄道知識に乏しいので、ある意味真っ新な状態から毎回研究を執筆する訳で、テーマ選びから原稿の提出まで、ずっと迷いっぱなしでした。せめて後輩たちの反面教師くらいにはなれたでしょうか。

 今回の研究も、早めに執筆をはじめて大作を書き上げようと思っていたのですが、途中で内容の膨らませ方に行き詰まり、締切ギリギリの提出となりました。校閲担当のみなさん、すみませんでした(笑)。

 今日まで部活を続けてこられたのはこの部にかかわる全てのみなさん、特に同輩たちのおかげという側面が強いと思います。本当にありがとうございました。

 さて、この停車場は浅野への進学を目指す人の手にも渡っているかと思います。本校に入ったら、ぜひ鉃道研究部に入ってみてください。鉄道に興味が無くたって関係ありません。きっと部員たちは快くあなたを迎え入れてくれるでしょう。研究を書くのは大変ですけどね。

 さて、あらためて感謝を。ここまでお読みくださった読者のみなさん、鉃道研究部の部員のみなさん、両親をはじめ、私を助けてくださったみなさん、

本当にありがとうございました!!!

8.参考文献

<書籍>

『駅弁読本』 著:上杉剛嗣 エイ出版社 2011年出版

<その他>

withnews

▶▶▶https://withnews.jp/

東洋経済オンライン

▶▶▶https://toyokeizai.net/

man@bow

▶▶▶https://manabow.com/

Plenus 米食文化研究所

▶▶▶https://kome-academy.com/

SHUN GATE

▶▶▶https://shun-gate.com/

駅弁のホームページ

▶▶▶http://www.ekiben.or.jp/main/

warakuweb

▶▶▶https://intojapanwaraku.com/

sankeibiz

▶▶▶https://www.sankeibiz.jp/top.htm

京王百貨店

▶▶▶https://www.keionet.com/corp/index.html

リニア中央新幹線と日本の未来

▶▶▶https://linear-chuo-shinkansen.jr-central.co.jp/future/

FNNオンライン

▶▶▶https://www.fnn.jp/

荻野屋

▶▶▶https://www.oginoya.co.jp/

@press

▶▶▶https://www.atpress.ne.jp/


おことわり:Web公開のため一部表現を変更させていただきました。掲載されている情報は研究公開当時のものです。現在とは若干異なる場合があります。